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JOKE、というか、自分的には至って本気。
折り畳み自転車のフロントダブル化は、シートチューブ径やシートアングルの関係で、専用部品が必要なのはご承知の通り。
その専用部品も、車種によっては手を加える必要があるし、元々フロントシングルの車体からダブル化するには、それなりの手間と出費が必要になる。
それに比べると、リアの段数を増やすのはずいぶん簡単。
8段~10段なら、カセット、シフター、チェーンと、上手くやればRDはプーリーとプーリーボルト交換だけで済む。
実際私は、9段用RDのプーリーにシムを挟んで8段に使っていて、至極快調だ。(SORAの9段はそのまま8段に使えるという噂もある)
現在のカセットは11-30Tの8段。
最初(初めての折り畳み)が6段14-28Tで、11-32Tを経て現在のレシオに落ち着いている。
町中を走るときは2~3速(便宜上、本稿ではトップ側を1速とする)、少し疲れたり風向きによって3~4速、追い風や下りで手抜きするときに1速を使用しているが、2~4速の刻みが少し細かくできればいいのにと感じている。
また、登坂ではロー側半分のギアを1段飛ばしで使うことも多い。
ということで、現在8段のところを9段か10段に変えると幸せになれるかどうかを検討した。
候補は、ALIVIO 9スピード(CS-HG400-9)と、TIAGRAクラス(CS-HG500-10)の11-32T。
本当は11-30Tでいいのだが、『シマノのサイトに歯数構成のデータが見当たらない』。
ところで、ギアレシオを考えるときに、下のようなグラフを見かけることが多い。
これから述べるように、ギア比の絶対値には興味が無い(大スプロの歯数を変えればいかようにもなる)ので、大スプロの歯数は適当である。
また、比較のため、MF-TZ500-6はトップを2速としてプロットしている。
ちなみに、MF-TZ500-6とCS-HG51-8(an=11-30T)は2~7速の範囲で概ね重なっている。
上記のように11-32Tをわざわざ11-30Tに替えたのは、3速(15T)から4速(18T)に変えた時のつながりの悪さに辟易したのが原因。
車の場合、トランスミッションのギアのつながりが…、なんてことを論じている記事を見かけることは少なくないが、車よりエンジンが繊細な割には、自転車でそういう話をあまり見かけた記憶が無い。
先にあえて鍵カッコで括った『シマノのサイトに歯数構成のデータが見当たらない』ことから、メーカーもそんなことには興味がないのだろうと感じさせられる。
ということで、ステップアップ比(隣り合うスプロケット歯数の比)のグラフにしてみたのがこれ。
私にミニベロの味を教えてくれたMF-TZ500-6のステップアップ比は最大 1.17 を切っており、気になる3~4速では 1.13 と、ケイデンスや踏力の変化が少なく、疲れにくかった。
手抜きギアの1速は無いが、最もロー側は28Tまであるので、登坂で諦めて休むポイントが30Tや32Tと多少違うぐらいのレベルだ。
一方CS-HG51-8(aw=11-32T)は、せっかく8段もあるのに一番大事な3~4速がステップアップ比 1.2 で激変する。
そのため、上りに入って切り札の32Tのお世話になる以前に、平地で疲労してしまう。
しかも、どうでもよい7~8速は約 1.14 と細かく刻まれていて、誰得?という代物。
これをCS-HG51-8(an=11-30T)に替えると、MF-TZ500-6には劣る(!)ものの、2~5速でなんとか許容範囲に収まる。
メーカーがもう少し頭を使って… いや、配慮してくれれば、8速をもう少し軽くできる。
さて、9段や10段に多段化したら幸せになれるかという当初の課題。
グラフを見れば明らかなように、むしろ不幸になる。
強いて言えば、トップ側2枚を捨てるとMF-TZ500-6と同じになる。
それって、もう6段でいいじゃん。
かくなる上は、フロントダブル×リア8段にするしか途は無いようだ。
(注)脚を鍛えるという途もあります。
価格評価→★★★★★(無駄金を使わずに済んだ)
評 価→★★★★★(同上)