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2017年8月6日、真夏の栄村100kmオンロード山サイクリングに今年も参加しました。
気が付けば10年来の年中行事となり、私にとっては、年に一度の体力測定のような様相を呈しています。
今年の関東甲信越は、空梅雨が早々と明けて間もなく、まるで梅雨時のような天候が始まり、8月に入っても天候不順が続きましたが、長野と新潟の県境、栄村のサイクリング・イベントの週末はまるで狙ったように真夏、となりました。
100kmサイクリングのルート
https://www.wikiloc.com/wikiloc/view.do?id=19713051栄村のイベントは2006年から行われています。
長野県北端の豪雪地帯、栄村の村営スキー場をスタートして、新潟県境に迫る山間部を走ります。秘境・秋山郷を廻って帰還するコースは、110km程度しか走らないのに獲得標高が2800mほどになるという、平坦部が極端に少ないコース。おまけに最も暑い時期に行われるため、尋常ではない発汗量とともに、着々と消耗していきます。これを補うためにエイドステーション毎に地元のスイカやキュウリ、トマトにプラム、漬物、水やアイソトニック飲料等々、地元の方々とおしゃべりしつつ有難く次々といただきながら、村営スキー場に帰還します。ふだん全く口にすることが無いスポーツ飲料もこの日だけはやけに美味く感じられ、スルスルっと飲んでしまいます。なお、サイクリング・イベントが活況を呈する昨今ですが、スキー場の駐車スペースの関係もあるのか、このイベントは比較的こぢんまりしています。巨大化しない、のどかなイベントですが、そこが良いのかもしれません。私は2007年から参加しています。
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スタートは朝7時。今年は久々にオプションとして苗場山登山口コースが復活し、平坦部の少なさがさらに強調されています。
2007年以来、ずーっとお世話になっている野沢温泉の宿を朝5時半に出発し、クルマで栄村の村営スキー場へ。途中、我慢できずに道路と並行するJR飯山線平滝駅のトイレを拝借。駅舎内にこんなホーロー看板が。文面が超レトロで朝から和みます。
・・・昔、国鉄時代の駅で見たような気が?
自転車を準備して入念に体をほぐしつつ、珍しいスチール自転車が来ていないかな~と、少し歩いてみますと、おおーっ!カラビンカを別々に2台、発見。若いオーナーさんと話しながらじっくり拝見させていただきます。美しくもあり、懐かしくもありで、走る前からすっかりいい気分になってしまいました。また、見覚えのあるBATTAGLINを数年ぶりに。オーナーさんは久々の参加とのことでした。LEVEL、EXTAR PROTONも目撃しました。
KALAVINKA !!
KALAVINKA !!
BATTAGLIN !!
「えー、自転車の乗り方を皆さんに言うのはそれこそ釈迦に説法と言うことになってしまいますが、・・・」的なWITの効いた地元警察署長さんのご挨拶がよかったなぁ。
例年、10名程度ずつに分けて順次スタートでしたが、今年は一斉スタート。あー、今年は一斉スタートなんだ、と思いましたが、実はスターターさんのうっかりミスだったようで。緩い一斉成り行きスタートは何の問題もなく、直後の下りもスムーズでした。サイクリングですからこういうスタートもありですね。来年も一斉スタートかも?
・・・出走前のひととき
序盤のちょっとした上りが結構きつく感じます。どうも歳のせいか、登坂に順応するのに少々時間を要します。いずれにしてもサイクリングなので、自分がいい気分になるペースで上ります。途中、運動靴とトゥ・クリップ&ストラップで平然と上る若い人が2人。素晴らしいエンジンをご両親から受け継いでいるようで!
・・・布岩。今年は自転車を入れて撮ってみた
道半ば、栄村最南端のチェックポイントからの激坂を上っていると、今年初めて参加と言う方に、「この坂、長いんですか?」と尋ねられます。少々、堪えておられるようです。「200mほど登りますよ。ここが一番の激坂なので、これを過ぎちゃえば、あとはここより楽ですから・・・」
苗場山三合目登山口方面に迫るオプション登坂コースの分岐で係の方が、「オプション登坂コースは右折です」と声をかけてくれます。300人ほどがエントリーする小ぢんまりした大会なので、あっという間に人がバラけてしまい、ここまで来るとスタッフさんにものんびり感が漂います。
さあ、2010年以来、7年ぶりに復活した苗場登山口オプション。2010年には出走者中、40%強の方々が上ったらしいのですが、今年はどうだったのか!?コース・ディレクターさんのフェイスブックによれば今年は40人ほどがオプションコースに進んだようです。暑かったからなのか、激辛下りが敬遠されたのか、あまり多くなかったようです。
・・・木陰も多いデス
この登坂の入り口から小さい集落を抜けるまでがとんでもない登坂勾配。あれぇ?こんなに急勾配だったんだ。それにしても、ここまでかなり標高を上げてきているはずなのですが、暑い・・・。
途中、天池の隣の湿原に鮮やかな蓮の花が咲いていました。後ろから来た方も立ち止まり、いや~きれいですねぇ、となりましたが、「随分鮮やかな色ですけど、あれ、蓮なんですかねぇ?」という距離。そのかたは、「多分、蓮、ですよねえ」と。後日知ったのですが、地元のおばあさんが根付かせた蓮の花なのだそうな。
・・・天池
・・・隣の池に蓮の花
上ったら下るわけですが、この下りが本日最難関(笑)の激辛バンピー12%降坂。建付けの悪い自転車でここを下るのはやめた方が無難。ヘタなスマホマウントなどは破壊され、ヤワなボトルケージからボトルが飛び出す可能性もあります。自転車の振動耐久試験と人体の振動耐久試験を兼ねるような激辛降坂!
500m近く一気に下って秋山郷の小赤沢チェックポイント。オプションコースを選んで余計に上って激辛降坂まで体験した方に安堵の表情が浮かんでいるように見えます。
ここからは、この小赤沢を10時にスタートした50kmコース組を追いかける形になります。50kmコースも上り下りで相応のキツさではありますが、栄村でサイクリングを楽しもう!というノリの方が多いような気がします。
さて、いったん下って、その後、五宝木トンネルまで250mほど登るのですが、これがとにかく長く感じられます。カーブの先にあるはずのトンネルの入口がまだ先だとわかると、「やっぱりまだだったか」。もう10年走ってるんだからいい加減、憶えろよ、ですが。ここは例年、風が弱く、道路が立派すぎて木陰が少なく、日差しが余計にきつく感じられます。こういうところは誰かと喋りながら登りたいところですが、残念ながら今年は一人で登坂となりました。広い道路なんて嫌いだ!(笑)
天然冷蔵庫の五宝木トンネルで冷えた空気を浴びて元気を取戻し、出口でお昼! ここまで各エイドステーションでひたすら食べ続けてきましたが、ようやく炭水化物の出番。
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トンネルを過ぎるとすっかり後半。真夏らしく、このあたりから天気が怪しくなるというのがよくあるパターン。気が付けば雨粒がぱらっと来ました。しかし結局最後まで雨らしい雨にはならず。後ろは確実に降っているんじゃなかろうか?という感じでしたが。少し降ってくれると、楽なんですよね。
終盤。下り切ると最終のチェックポイントが出現。ここで冷えたあずき汁をいただいたのですが、う、う、うまい!50kmコース組の自転車女子2名は走りながら、「○※&%$、それでいてしっかり&%$#○で美味しいよネェ~」などと評論家のようなことを言い合いながら走っていました。楽しそうですなあ。
さて、もう一息。
・・・おいしい~
最終チェックポイントのチェックシートによれば、私は40番目あたりでチェックしていたようです。参加者は皆、サイクリングを思いっきり楽しんでいるというのがわかります。来年はもう少しのんびり走ろうと思いました。
無事完走して地元産の端材を使った素朴な木メダルをいただきました。
・・・これまでのヤツまとめて
一緒に走った小径車もお疲れ様。
あ、そうそう、昔、学生時代に使っていたホイールカバーを久々に使いました。
栄村の道の駅で買い物をして、途中の温泉に立ち寄ってからクルマで一気に帰宅。
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汗ダラダラになりながら上って下って食べて、食べて、また食べて・・・
村の方々のおもてなしと、一緒に登った色々な方々のおかげでまた今年も最高の一日となりました。
大きくて美しい栄村の風景とサイクリングを思い出しながら床に就くときのしあわせな気持ちは一体、何と表現すればよいのやら・・・
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★★
年 式→2017