購入価格: ¥2,800 (税込)
標準価格: ¥2,800 (税込)
『ボトルケージの位置を広範囲にずらすことが可能。取り付け後の見た目の損なわない』
■ B-RAD2 マウンティングベースとは
Wolf Tooth Components B-RAD マウンティングベースは、ボトルケージ台座の位置をずらしたり増設したりするためのマウントだ。B-RAD2、B-RAD3、B-RAD4の3つのサイズがラインアップされている。B-RAD ストラップ&アクセサリーマウントと併用すれば様々なものをマウントでき、B-RAD ダブルボトルアダプターを併用すれば一箇所のボトルケージ台座に2本のボトルを取り付けられる。
今回レビューをするB-RAD2は最小サイズのマウントであり、ボトルケージ台座の増設はできないが、シートチューブのボトルケージに挿入したボトルとフレームバッグの干渉を回避するために用いることができる。材質は6061-T6アルミ。サイズは131×19×6mm。長いボルトと短いボルト、樹脂製のワッシャーが各2本ずつ付属する。
Wolf Tooth Components B-RAD2 マウンティングベース
■ 購入のきっかけ
私のクロスバイクはトップチューブのスローピングがきついため、シートチューブのボトルケージにCAMELBAK ポディウム チルを挿すと、ボトルの飲み口がトップチューブに干渉してしまう。このことがずっと気になっていたので、B-RAD2を手に入れて、ボトルケージの位置を下にずらすことにした。
同じようなマウントはB-RAD2の他にもあるが、B-RAD2を選んだのは、私のクロスバイクに確実に取り付けられるからだった。以前試したシマノのSM-BA01は、ボトルケージの位置が下がりすぎて、ボトルの底がダウンチューブに干渉したので失敗だった。その点、B-RAD2なら、メーカーサイトから型紙をダウンロードして印刷して、フレームへの取り付けをチェックできるので、安心して購入できる。また、マウントの厚みと質感の高さによって、取り付け後の見た目を損なわないことも期待した。
CAMELBAK ポディウム チルの飲み口がトップチューブに干渉(左)
シマノのSM-BA01を使うと、今度はボトルの底がダウンチューブに干渉(右)
■ ボトルケージを移動できる範囲
B-RAD2は、約10〜54mmの範囲でボトルケージ台座の位置をずらせる。シマノのSM-BA01の32〜50mmよりも広範囲に移動でき、移動できるの距離の最小値も小さいのがポイント。ボトルケージの位置が上がりすぎたり下がりすぎたりしないので、フレームへの干渉を回避しやすく、ボトルケージを好みの位置に微調整できる。なお、取り付けの際には、B-RAD2の約6mmの厚みも考慮する必要がある。
クロスバイクのシートチューブのボトルケージの位置を約24mm下げた
■ 取り付け後の外観
B-RAD2が取り付け後の見た目を損なわないのは期待どおり。B-RAD2の質感の高さや仕上げの美しさもさることながら、ある程度の厚みがあるおかげで、ボトルケージがフレームから浮いて見えず、フレームとB-RAD2とボトルケージに一体感があるのが良い。また、ボトルケージの位置も位置を微調整できるので、見た目のバランスも違和感がない。
B-RAD2取り付け後(左)、取り付け前(右)
■ ボトルケージボルト
付属のステンレス製のボルトも、B-RAD2の雰囲気には合っている。事前にB-RAD2のためにブラックのボトルケージボルトを短くカットしたものを用意していたのだが、取り付けてみるとチープな感じになったので使うのをやめた。その代わり、B-RAD2に合わせて、ダウンチューブ側のブラックのボトルケージボルトを、汎用のM5のステンレス製のボルトに交換した。こうすることで、2つのボトルケージに統一感が出る。ちょっとしたことだが、これはオススメのカスタムだ。
素直に付属のステンレスボルトを使った方が見た目が良かった(左)
ダウンチューブ側もB-RAD2に合わせて、汎用のM5のステンレス製のボルトに交換した(右)
■ ボトルの抜き差しと走行中の振動の影響
シートチューブのボトルの飲み口がダウンチューブに干渉しなくなったので、ボトルケージからボトルをスムーズに抜き差しできるようになって快適。走行中のストレスをひとつ減らすことができた。また、薄っぺらいマウントだと走行中の振動によるカタカタとした異音が心配になるが、B-RAD2は剛性が高く、ボトルの抜き差しや走行中の振動にもビクともしない。今のところまったくのノートラブルだ。
■ ホースバンドで増設したボトルケージの移動にも使用
B-RAD2をクロスバイクで使って気に入ったので、シングルスピードにも使うことにした。B-RAD2でダウンチューブのボトルケージを少し上方にずらすことで、ホースバンドでシートチューブに増設したボトルケージの位置を、これまでより大きく下げることができた。ダウンチューブのボトルケージの位置がわずかに高くなったが、ボトルを挿した際には全体として低重心になり、これまでよりもダンシングがスムーズにできるようになった。これなら、今後フレームバッグを取り付ける際にも、ボトルとフレームバッグが干渉する心配はないだろう。
B-RAD2でダウンチューブのボトルを約16mm上方に移動することで、シートチューブのボトルを約80mmも下げることができた
B-RAD2取り付け後(左)、取り付け前(右)
■ 総評
B-RAD2は、ボトルケージの位置をずらすためのマウントとしては、文句の付けどころがない。ボトルケージの位置を移動できる範囲が大きく、ほんの少しずらすことも大きくずらすこともできるのでとても便利だ。美しい仕上げとマウントの厚みのおかげで、見た目を損なわないのもうれしい。剛性も高く、ボトルの抜き差しや走行中の振動にもびくともしない。B-RAD3やB-RAD4と違って、ボトルケージの位置をずらすことしかできないが、実際に使って見ると非常に満足感の高いパーツだった。やや高価だが買う価値はあると思う。
価格評価→★★★☆☆ (高価だが買う価値がある)
評 価→★★★★★ (よくできたパーツ)
<オプション>
年 式→ ー
重 量→37g