宇都宮市北端に位置する標高458mの低山。
https://yahoo.jp/1DaL7p山頂まで単車線舗装道路が続いています。
山頂付近には樹齢を重ねた鬱蒼とした杉林の中に羽黒山神社が鎮座します。
9合目までの登坂路は2つ、南側から登坂する3.1kmと西側から登坂する2.6kmがあります。ルートラボのコースは南側から登坂して西側に下り反時計回りで戻っています。登坂の距離的にはお手軽ですが、特に南側は中盤以降、結構な勾配もあり、相応の手応えがあります。この界隈に住んでいる坂好き自転車乗りにとっては貴重な山です。私の居住地からは交通量の少ない裏道を選んで往復で45km~50kmです。
のどかな裏道をつないでいつもの山へ・・・
東北自動車道のガードをくぐった先で、右に入ると南側コース
この数年は諸般の事情で昼前後に自転車に乗ることがほとんどなく、早朝が多いのですが、そんなわけで季節に関係なく、7時前には帰宅、というのが恒例のパターンとなっており、この羽黒山には頻繁に行きます。登坂回数は年間で20回程度でしょうか。所謂、いつもの山。早朝の登坂はサイコーです。
道幅は狭く、場所を選ばないとクルマがすれ違うことが出来ない程度ですが、そこは通常の単線舗装林道と同じような感じです。木々に覆われた狭い登坂路というのがワタシ的には好みですが、そんなわけで結構気に入っています。半分は植林に覆われていますが、これがすべて天然林だったらなあ・・・と思わせる風情のある道です。なお、どこの舗装林道でも似たようなものですが、ズレて口を開けたグレーチングのトラップがあったり、雨上りには苔で滑りやすくなったりします。こういうトラップには絶対に嵌らない注意力が必要です。
とりあえずのゴールが9合目で、山頂付近に鎮座する羽黒山神社の前衛の園地と四阿、茶屋が9合目にはあります。四阿からは関東平野を一望することが出来、大気の透明度がきわめて良好であれば、かろうじて肉眼で110km先の東京スカイツリーを探し出すことも可能です。
なお、9合目の四阿から先は、クルマは進入禁止ですが、山頂まで行くことが出来ます(ルートラボには道なし)。鳥居の左手に続く道を、激坂と浮砂に気を付けて山頂まで行くと、今度は西側に奥日光の山々、視界良好なら南西方向に富士山、そして東方に茨城県は奥久慈の秀峰、奥久慈男体山を望むことが出来ます。三角点から先、激坂をほんの少し下れば密嶽神社。
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この山は市民の憩いの山で、登山道もあるのですが、南側コースでは道路を歩く人も少なくないため、特に下りは注意が必要です。普段からスピードを控えめにすることは当然ですが、歩行者がいる場合はスピードを十分に落とすことは必須です。また、特に登坂時に歩行者とすれ違う場合は、挨拶するようにしています。地元の人が歩いて登っている場合に無言で抜くというのは、こういった田舎の山では不相応というものです。苦しくてもサラッと挨拶して抜いてく心の余裕があるとよろしいのではないかと思います。そのうち顔なじみになったりして。
10数年前、この辺りが宇都宮市ではなく上河内町だった時代、自転車で上る酔狂な人はほとんどいませんでしたが、今は、厳冬の朝5時台、真っ暗な道で自転車に遭遇することもあります・・・とか言っている自分はどうなのかっていう話ではありますが。いずれにしても時代は変わりました。
学生時代、東京で暮らしていたときには、大田区のアパートから最寄りの大垂水峠まで往復で100km少々ありましたが、貧乏暇なし故、日曜日の早朝、走る度に、もっと身近に山があったらなあ、と心底思ったものです。そういう意味では、関東平野の辺縁である宇都宮とか高崎、前橋辺りはいいところだな、と思う今日この頃です。
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なお、山麓と羽黒山神社を舞台として五穀豊穣を祝う梵天祭りがおこなわれる11月23、24日は大規模な交通規制、それから正月は、一方通行の交通規制が敷かれます。梵天祭りの際は、自転車で行くのは無理と思われます。また、冬季の西面は一度降雪すると凍結してしまい、通行止めとなる場合があります。
9合目の四阿からの朝夕の展望はなかなかのもので・・・
この日は正月2日ですが、普段の朝は人影も疎ら
神社の正月風景
茨城県境の雨巻山、その先の筑波山、加波山あたりが見えています
冬の日の出前の景色もなかなかのもので
9合目から神社までは結構立派な杉の木がズラリ
四阿のすぐ下に広がる蝋梅が1月には見事に咲き誇ります
山ろく周辺は柚子の産地でもありますが、茶屋の柚子団子は結構イケてます
(ほぼ土日の昼間のみ営業)
これは9号目から山頂に至る道
山頂は458mの低山ですが、雲海の上、などということも稀にあります。こんな日はものすごい機材を三脚に載せたご年配が奥日光の山々が
朝日を受けて浮かび上がるのを待っていたりしますが、訊けば、こういう方々は天気図に精通していて、前日から狙っているそうな。
カイシャ帰りに遠回りして見る夕暮れの奥日光の山もいいもので・・・
秋、カイシャ帰りに上ってみたら鷹に襲撃される(?)の図・・・
冬のある日、やたらとドラマチックな奥日光の山々
山に行く途中、こんなサイクリングロードを選ぶことも出来ます
(が、散歩の人がいるためスピードは出せません)
近くにこの山があってよかった、と思います。
評 価→★★★☆☆