購入価格 ¥2,141(通販価格)
またキラキラ系のウェアを購入しましたので、レビューします。
反射材面積が大きかったのと、スポーツ用の高視認性ウェアとしては安かったので、主に通勤時の使用をイメージして購入しました。
あまり聞いたことがないブランドだったため、少々調べてみたら、兵庫県に運営会社を置くブランドで、主に通販サイト経由でサイクルアパレルなどを販売しているようです。
2016年12月現在、公式サイトで取扱商品の一覧を示した画像に本製品がなかったので、もしかすると現在はディスコンなのかもしれません。
●外観
蛍光色と、日中は灰色に見える反射部が広く配置されたベストです。
反射部の面積が非常に広いため、夜間は本当によく目立ちそうです。
フラッシュ撮影だとこうなった。
素材はポリエステル100%で、反射部は通風性のない雨合羽の生地のような素材。
蛍光色の部分は、伸縮性のある、サイクルジャージのような生地になっています。
背中にポケットがありますが、サイクルジャージの背中にあるポケットの1つを2つに分割したようになっているため、あまり大きなものは入れられないでしょう。
●使用感
雨合羽のような反射生地と、伸縮素材を縫い合わせている製品ですが、見た目に縫製の甘さなどは目立たず、しっかり作られているようです。
フラッシュ撮影してみると、反射部面積が非常に広いため、確かにこれはよく目立ちそうです。
しかし、胴回り方向で左右に伸びる部分が背中にしかないため、着心地が非常に不自然になります。
具体的には、伸縮性のある背中が左右に開き、伸縮性のない反射部が全体的に前に寄るため、ウェアが「腹ポテ」状に膨らむ事になります。
体にジャストのサイズであっても、自転車にまたがって前かがみになると、反射部が生地の重みでだらりと垂れ下がり、結果的に「腹ポテ」になってくれます。
また、この反射材の部分は、ほとんど伸縮性がない、硬い生地であるため、前傾姿勢を取ろうとすると、ゴワゴワと抵抗を感じたり、肩周りが突っ張るように感じられたり、とにかく変な感じです。
もう少し、伸縮素材の配置を考えた方が良かったと思います。
背面にあるポケットは、
サイクルジャージのポケット1つが、
2分割された感じ。
背中のポケットは、実用性はかなり低いと考えた方が良いでしょう。
一応、ここは伸縮性のある生地で作られていますが、ここまで小さく区切られると、一口羊羹程度しか入らない上に、中身を取り出そうにも手を入れにくいため、分割しない方が良かったと思います。
全体的に、製品として狙った方向性はわかるのですが、詰めが甘く感じるのが正直な感想です。
ただし、より風をうける前面に通風性のない反射部を広く配置し、風の影響を軽減させるなど、製品として一定の工夫が見られるので、何だかすごく惜しい気もします。
もし使う場合、前傾姿勢が深くならない、いわゆるママチャリなどで使用するなら、なかなか良い製品になるかもしれません。
なお、反射部に着いた埃を手で払ったら、少量ながら、反射材の粉末(ガラスビース?)が飛び散りました。
ちょっと耐久性に難がある可能性も考えられるので、バッグなどと併用する場合、擦れに注意が必要かもしれません(今後、自転車通勤で使って試してみましょう)。
●まとめ
反射材の面積が大きめの、自転車用高視認性防風ベスト。
反射ベストとして考えると、夜間には良く目立つ製品だと思われます。
しかし、伸縮性のない反射生地が全面から背中までを覆う構造のため、全体的に前に引っ張られ、前傾姿勢では着心地が非常に悪く感じられまず。
正直、通勤程度の短時間に使うならともかく、ブルベやナイトライドのような、長時間のライドに使いたいとは、あまり思えません。
なお、前傾が深くならない、ママチャリなどで使用するには良いと思われ、自分用でなく、ご家族の安全用に購入するのも良いかもしれません。
もしメーカーさんに後継品の開発の計画があるなら、多少、反射材面積が削られるとしても、両脇に伸縮性(&通気性)の高い生地を配置するように改良した方が良いと思います。
その分、製造コストがかかって価格が上がるとしても、今よりずっと使いやすくなると思いますので……。
(ProvizやWowowなどの欧州の高視認性ウェアメーカーでは、サイクルジャージと同じくらい生地をブロック分けして、着心地が不自然にならないように工夫しています。これは、日本のメーカーの皆様にも参考になると思われます)
価格評価→★★☆☆☆(←スポーツ用高視認性衣服としては安いが、詰めの甘さを考えて辛めに)
評 価→★★★☆☆(←あと一歩の改良があれば、もっと良くなる)