購入価格: ¥4,104 (税込) ※フロントはシャフトを加工して使用
標準価格: ¥4,104 (税込)
『シマノのハブならある程度強めに締め付けることが可能』
■ シマノのハブとの相性
前回の投稿から新たに気づいたことをいくつか追記したい。私はクロスバイクにプロショップにお願いした手組みホイールを取り付けており、ハブにはSHIMANO DEORE XT HB-T780とFH-T780を使っている。試しに、このハブに付属するクイックリリースレバーをRWSに取り替えて走ってみた。
DEORE XTのハブなら、RWSをある程度強めに締め付けても回転が重たくならず、多少の走行の振動でゆるむ心配はない。踏み込みでのかかりのよさやダンシングのキレは、このクロスバイクでは味わったことがないものだった。ガッチリと固定できるぶんだけ、FULCRUM よりもシマノの方が相性がよいと感じた。ただし、リアは締め付けが強すぎると、やはりペダリングが重たくなる。
シマノのハブならある程度強めに締め付けられる
■ フレーム・フロントフォークとの相性
クロスバイクにRWSを取り付けたことで、快適性は明らかに悪化した。私のクロスバイクはアルミの硬いフレームであり、フロントフォークもアルミのストレートフォークだ。もともと乗り心地が硬めである上に、RWSによって座り心地がカチカチに硬くなり、グリップは手を乗せるだけでも硬さを感じるようになった。しばらくクロスバイクでRWSを楽しむつもりだったが、ほんの数キロの走行でも乗り心地に支障が出るレベルなので、帰宅後にクイックリリースレバーに戻した。
フレームやフロントフォークの硬さによっては、デメリットの方が大きくなる。フレームとフォークの振動吸収性が高いか、タイヤを低圧にすることができなければ、RWSのメリットは享受できないと感じた。なお、私が所有するGIANT DEFY1 DISCなら、振動吸収性が高いので、RWSを導入しても乗り心地の問題を解決できる。
硬い乗り心地のGIANT SEEK R3に取り付けると、ますます乗り心地が硬くなる(左)
振動吸収性に優れたGIANT DEFY1 DISCなら、快適性を悪化させずにメリットを享受できる(右)
■ 未舗装路の走行
DEFY1 DISCにはPanaracer GravelKingの700×28Cを取り付けており、砂利道などの未舗装路をたびたび走るようになった。DEFY1 DISCはリアバックが積極的にしなる上に、未舗装路の走行で振動する事により、RWSがゆるんだことが何度かあった。未舗装路を走る際には、RWSのゆるみを入念にチェックしたほうがいいだろう。
なお、ディスクブレーキ搭載車なら、ローターとパッドが接触してシャリシャリと音がするので、RWSのゆるみがすぐにわかる。問題はリムブレーキの場合で、ディスクブレーキよりもシュークリアランスが大きいので、RWSのゆるみに気がつくまでに時間がかかる可能性がある。いずれのブレーキでも、やはり大切なのはRWSのゆるみのチェックだ。
未舗装路を走る際には、特にゆるみのチェックが必要
■ どの程度反応性が向上するか
GIANTのディスクロードに、CONTEND SL1 DISCというモデルがある。DEFY1 DISCの後継モデルに相当し、前三角はDEFYと同じジオメトリーだが、チェーンステーをDEFYよりも10mm短い410mmとすることでによって反応性の向上を狙っている。
DEFY1 DISCはあまり反応性が高くないが、RWSやFULCRUMのホイールを導入することである程度改善することができた。だが、試乗車のCONTEND SL1 DISCは、私のカスタムしたDEFY1 DISCよりも明らか踏み込みでのかかりがよい。同じ素材のアルミフレームでも、チェーンステー長の違いで反応性はかなり変わる。
つまり、RWSによって反応性を向上させても、もともと反応性が高いフレームには及ばないということだ。あくまで、エンデュランス系ロードバイクであるDEFYの乗り味の範囲内において、反応性が高まるといった感じだ。とはいえ、数あるパーツの中でも、RWSは効果の実感できるパーツであることは間違いなく、反応性や剛性感を高めるなら導入する価値があると思う。
RWSをDEFY1 DISCに取り付けても、CONTEND SL1 DISCの反応性には及ばない
価格評価→★★★☆☆ (価格の分の効果はしっかりと感じられる)
評 価→★★★★☆ (ハブ、フレーム、フロントフォークとの相性次第)
<オプション>
年 式→ ー
カタログ重量→55g(実測重量も同じ)