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エンゾ早川 森幸春 ほんとうに幸福な自転車乗り


 
nana  2016-9-19 9:01
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エンゾ早川 森幸春 ほんとうに幸福な自転車乗り
購入価格 ¥1500+税

自転車ブームには目もくれず、ひたむきに「乗る人を幸せにする」自転車体験を届けることをライフワークにする2人
--エンゾ・早川と、元全日本チャンピオン、故・森幸春のふたりがロードバイクについて語りに語った対談集。
(出版社紹介文)

エンゾ・早川氏と、2014年に逝去された森氏との対談集。
「本来であれば、本書は、2011年中に出版されているはずだった(P3)」とある通り、
対談自体は2009年~2011年に収録されたものが8つ。
その数年後の早川氏が当時を振り返りつつ、まえがきや注釈を加えた構成。
「自転車選手でもなんでもないボク(P315)」など、現在の早川氏の一人称「ボク」が印象に残りました。

二人の間柄がどのようなものだったかは、著者ご本人にしか分からないとは思いますが…

対談部分における森氏のアクションが面白かったです。
全体を通して早川氏の発言量がとても多く、そちらに目を奪われてしまいそうになりますが、
対する森氏の発言は最小限かつ基本的には温厚。話題によっては
「元選手」の経験を踏まえ「ベテランサイクリスト」として言いたいことは言う…
「リラックス感」と「技巧的な会話運び」の両方を感じます。

森氏の発言だけを追うのも、また違う楽しさがあると思います。

早川氏もまえがきP3で森氏を
「かっこよくロードバイクに乗るために必要なのは、あくまでも正しいテクニックやマナー、
品格といったライダー自身が醸し出すものであって、ロードバイクをふくめた道具は、
どこまでいっても”添え物”にすぎないというのが、森さんがブレることなく持ちつづけていた信念だった。
そして、”添え物”として、まさに身を削ってがんばってくれているフレーム、パーツ、シューズ、ウェア・・・・・・
先人たちの英知が鍛え上げてきた美しい道具たちを、それを使わせてもらう側である人間が
貶めるようなことがあってはぜったいにいけない。熱くそう語っていたことが思い出される。」
と書かれており、とても頷けました。

(早川氏の「ところが、現在、マーケットには、初心者だけではなく多くのホビーライダーにとっても
不向きであったり、不快であったり、不要であったり、使いこなすことが難しかったりする商品があふれ(略)」が即座に続きます)

「『バイシクルクラブ』の特集では、森さんが長年自転車選手として走って培ってきたアイデアや、
それに基づいて開発したドリルを、一ライターであるボクが文章にして伝えるという体裁をとっていた。
ところが、たいていはボクが考えてきたことを森さんに相談して、それを森さんが、
うん、いいんじゃない、といってくれたらそれをやるって感じだった。(P122)」
このエピソードからも、醸し出される何かを感じます。「元全日本チャンピオン」名義の強さも。

早川氏の発言に関しては、例えば
「単に自転車が好きで乗っている人が、『自分はこの自転車がいいと思う』『これが好きだ』と
自分の意見を言うのは悪いことじゃないんですよ。ただ、メディアはそういうものじゃない
それに影響を受けちゃう人がいるって責任を帯びて何かを言うとなったときに、言いっぱなしではすまないよ(P257)」

(森氏の「一番始末に負えないのが、聞きかじりなんですよ。自分の経験に基づいていないことを
人に説明しているのが透けて見えちゃって『まずいなあ』って思うんだけど、まあ『言うな』とは
言えないから放っておいてる(P258)」という発言が続きます。)

このように、パーツや乗車テクニックにとどまらず、初心者、東京のライダー、タレント、自転車ブーム、インターネットなど、多岐にわたります。
(早川氏の「持ち上げ方」「批判の仕方」に特徴があり、もしかしたら読む人を選ぶかもしれません。)

なお、注釈に関しては各章の終わりにまとめられていて、その中でもP152「ツール・ド・南伊豆」の
「オープン参加者のひとりがインターネット上にした書き込みが大きな波紋を呼び、本大会の開催には至らなかった」
という項目が気になりましたが、本書にそれ以上のことは書かれていなかったように思います。


「正反対の男性2人が会話する」構図自体は面白いのですが、お蔵入り寸前の
「自転車業界や自転車ブーム、自転車人口増加を憂う」対談に1500円は高いと思います。
もしかしたら別の著作や雑誌などで既に「エンゾ・早川像」を掴んでいる方向けかもしれません。
連載を持たれていたのはもう何年も前のようですが。


価格評価→★☆☆☆☆
評   価→★★☆☆☆☆(特に初心者の方には勧められません。)
 
GlennGould  2017-3-9 20:49
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ほんとうに幸福な自転車乗り ~ロードバイクについて森幸春さんと話したこと~
購入価格 ¥1500+税 (双葉社)


帯に書かれた文章から、この本の主題は本の題名にある『本当に幸福な自転車乗り』とは何なのか、を元ロード全日本選手権覇者でもある森幸春氏が語った中から見出すこと、であろうことが窺われます。

結論から申し上げれば、2014年春に逝かれた森幸春氏と著者のエンゾ早川氏との対談の中から、森氏の語りを考えながら読むことで、自分なりの「本当に幸せな自転車乗り」像が浮かび上がってくるかもしれない、と思いました。

私の推測ですが、森さんは、どういう形であれ、自転車が心底好きな人とか、向上心を持つ人を、乗っている自転車が何であろうと応援する人である、と感じます。森幸春さんの自転車に対する心構え、自転車を愛する人たちに対する気配り、それらを持ちながら生きることを選択する氏の(おそらくは)達観とでもいうべきものを感じ取ることが出来たような気がする、という意味で、私にとっては価値のある本でした。

自分は単に自転車が好きなのだ、ということを森さんが述べている部分。ここは心に残りました。


*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*


さて、ヘルメット着用を巡る話。
ヘルメットを使わないエンゾ氏が対向車線を走る男子二人組に、
「おい、ノーヘル!」
と怒鳴られた、とのくだりがあります。エンゾ氏との対談のやりとりの末に森氏はある人の体験談を引き合いに、

>以下引用
「ヘルメットかぶれ」って言うのに「いいじゃないか、うるさいよ」って言ったら、向こうはすごくむくれちゃったんだ って。むくれるってことは「オレの言うことをきかないのか」ってことでしょ。そういう気持ちが言葉の調子に出てたからこそ、彼は「うるさい」って言ったんだと思うの。純粋な善意のつもりかもしれないけど、そういう一方的な言い方はね。
<引用終

森氏はヘルメット着用の重要性を理解しつつ、敢えてかぶらないという選択肢も、それはそれとして尊重する、というスタンスです。一方でエンゾ氏。森氏と同じ考えのようにも見受けられますが、この人は、ヘルメットをかぶらなくて済む理由を一生懸命探しているように、私には感じられました。なぜだろうかと思いながら最後まで読み進めましたが、結局、ロードレースにエントリーせずに済む方法として、ヘルメットを意図的に放棄しているのではないか、と勘繰ってしまいました。無論、これは完全に私の邪推ですが。

300ページを超える著作ですが、実は内容が薄く、こんな風に想像をめぐらせて読まなければ、ちょっと飽きてしまいます。


*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*


後輩の高橋松吉氏、市川雅敏氏や三浦恭資氏らと切磋琢磨した現役時代の森氏の印象は、彼らに共通することですが、体は大きくないが屈強なロードマン。30年ほど前に東京で開催された国際レースでその走りを目撃しました。2008年春、映画「シャカリキ」にロードレースのスタータ役として出演され、宇都宮森林公園でのエキストラ参加のロケで拝見した時は、裏で主人公役の若者らのマッサーまで務めてしまう気配りの人で、控えめで物静かな紳士。そしてネットニュースで拝見した病気をされた晩年の姿は、悟りに到達しようとする修行僧のような風貌。そんな森幸春さんの考えとは、どういうものだったのだろうか?という興味があったので、この本を購入しましたが、CBNの別の方の書評にうまく書かれていたように、ちょっと癖があり、初心者の方にはなかなか勧めにくい本ではあります。エンゾ氏の話は、狭い世界を行ったり来たり・・・という印象が強く、もしかしたら森さんのパーソナリティを十分に引き出すことに成功していないのではないか?というか、森さんが話したいことはもっと他にあったのではないだろうか?という気がしてきます。

森さんのような伝説のロードマンを新しい地平に引きずり出すような仕掛けとは一体、何だろうか、との思いを巡らせながらこの本を読み、森幸春さんの早逝が残念に思われました。


価格評価→★★☆☆☆
評  価→★★☆☆☆

年  式→2015




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