購入価格: ¥2,055 ※Evans Cycles
標準価格: ¥3,780
『握った瞬間から握り心地が柔らかい、快適を重視したバーテープ。カラーコーディネートにも最適』
■ カラーコーディネートと快適性向上のために購入
fabric Knurl tapeは、表面にラバー素材、中間層にフォームパッド、最下層にシリコンゲルを配置した3層構造のバーテープだ。バーテープは3.5mm(フォームパッドが2.5mm、シリコンゲルが1mm)と厚手のバーテープで、主に快適性と握り心地を重視したつくりになっている。
私はこのバーテープをGIANT DEFY1 DISCのカラーコーディネートのために購入。同色のfabricのサドルも同時期に手に入れた。もちろん、長距離の走行での快適性の高さも期待した。また、DEFY1 DISCはエンデュランス系のロードバイクなので、厚手のバーテープの方が見た目にも合っていると考えた。今回はバーテープの2色巻きにも挑戦するために、ブルーとブラックを1本ずつ購入した。
fabric Knurl tape BLU
fabric Knurl tape BLK
■ 伸縮性が高くて巻きやすい
Knurl tapeは伸縮性が高くて巻きやすく、ドロップハンドルの大きく曲がった部分もシワになりにくい。強く引っ張れば薄く巻くこともできると思うが、薄手のバーテープを使った方がハンドルバーが細く仕上がると思う。後述するクッション性のことを考えても、太く巻いた方がこのバーテープのメリットを生きるせるはずだ。
快適性を生かすために、私はバーテープをあまり強めに引っ張らず、1/3ずつ重ねて巻いた。GIANT CONNECTというコンパクトハンドルは、幅420mm、リーチ75mm、ドロップ125mmでエンド部が長めだが、長さに余裕を持って巻くことができた。これなら、他のサイズや形状のハンドルでも十分に足りるだろう。
このバーテープは両面テープではなく、シリコンゲルの粘着力でハンドルバーに固定する。はがしたバーテープは再利用可能というのがメーカーの説明だが、ゲルの粘着力が強いため、バーテープをはがすとゲルが取れたり、下地のビニールテープごとはがれたりすることがあった。私の印象では再利用は難しそう。再利用したいなら、下地のビニールテープを使わずに巻き、ゆっくりと慎重にはがした方がいいかもしれない。
バーエンドキャップはボルトで固定するタイプで、力を入れずにバーエンドに挿入できる。化粧テープはシワができにくいが、無地なのでビニールテープや結束テープで仕上げてもかまわないと思う。ただし、化粧テープの方が半光沢で質感が高い。
伸縮性のおかげでバーテープの段差が気にならない(左)、両面テープではなくシリコンゲルで貼り付ける(右)
■ fabricらしいシンプルな外観
Knurl tapeは質感の高さと発色のよさが素晴らしく、同色のfabricのサドルと合わせることで、カラーコーディネートがしやすくなる。DEFY1 DISCにはfabricのブルーがぴったりで、私の想像をはるかに上回る一体感を出すことができた。バーエンドキャップと化粧テープは地味だが、fabricらしいシンプルな外観に貢献している。
fabric Knurl tapeとRadius Scoop Eliteのブルーは、GIANT DEFY1 DISCにマッチする
■ 柔らかい握り心地と高いグリップ力
Knurl tapeは握り心地がと柔らかく、まさに快適性を重視したタイプのバーテープだ。コルク系のバーテープのようなフワッとしたスポンジっぽさと、シリコンゲルのプニッとした感じを合わせた柔らかさ。ロングライド(約93km)でも手のひらの荷重を分散して手が疲れにくく、素手で握っても快適だ。路面の細かい振動もカットしてくれる。
このバーテープのグリップ力は高めで、力をかけてハンドルを握ったり、自転車を左右に振ったりしても、バーテープから手がずれない。表面のラバー素材は少しウェット感もあって、手に吸い付くようなタッチを生み出している。だが、表面の格子模様のおかげで、グリップ力は高すぎず、手のポジションを変えることもたやすい。
なお、ブルーとブラックではタッチが異なる。ブラックは表面の格子模様の「こぶ」が大きくてザラッとしたタッチだが、ブルーは表面に溝が彫られているだけの平滑な仕上がりになっており、手に吸い付くようなウェット感もやや強めだ。ブルーとブラックではフォームパッドの色も異なり、ブラックの方が巻いていない状態でもやや硬めだ。カラーによってはタッチに少々差は出るかもしれないが、基本的にグリップ力や快適性は変わらないので、どちらを選んでも満足できると思う。
ブラックはこぶがあるのでザラッとしたタッチ。フォームパッドの色も黒くて硬め(左)
ブルーは溝が彫られているだけなのでウェット感がやや強め。フォームパッドの色は白で柔らかめ(右)
■ 汚れに強く、クリーニングもかんたん
Knurl tapeは、fabricのサドルと同様に汚れに強く、クリーニングもかんたんだ。ブルーは手のひらへの食いつきが強めだが、砂埃を吸い寄せることもなく、きれいな状態を長く保てる。ブラックは白っぽくなりにくく、深みのある黒さが持続する。ちょっとした汚れなら水拭きだけでも落ちるし、洗剤とスポンジでこすり洗いすれば確実にきれいになる。なお、洗剤による色味の変化はない。
表面のラバー素材は水はじきがよく、洗車で水をかけても吸水しにくいので、タオルでしっかり拭き取れば乾燥も早い。ただ、この感じだと雨天走行では水で手が滑ると思う。素手でも快適なバーテープだが、雨の日はグローブをした方がよさそうだ。
■ fabric Knurl tape
fabric Knurl tapeは、握り心地も見た目も大満足だ。握った瞬間から柔らかくて気持ちがよく、長時間の走行でも手のひらへの負担を軽減してくれる。ハンドルバーをしっかりと握れるグリップ力の高さも良好。快適性を重視しているが、その他の点でも高いパフォーマンスを発揮できると感じた。特に握り心地は、私がこれまで使ったバーテープの中で一番気に入った。
カラーバリエーションも豊富で、fabricの同色のサドルと合わせれば、ますますカラーコーディネートしやすくなる。特にシンプルなルックスにしたいなら、このバーテープはオススメ。厚手のバーテープなのでハンドルが太めになるのは仕方がないが、ボリューム感のあるロードバイクなら問題ないはずだ。表面のラバー素材は耐久性も高そうだが、今後問題があれば報告したい。
価格評価→★★★★☆ (海外通販がお買い得。国内の販売価格でも使い勝手に見合っている)
評 価→★★★★★ (カラーコーディネートしやすく快適性も高い)
<オプション>
年 式→2015年
カタログ重量→ ー