購入価格 ¥完成車付属品
市販MTBにデフォルトでついていたクランク軸受けセット。
異音で名高い(?)BB30規格、です。
私のMTBのBB30からも音が出ました。
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最初は何でもなかったのですが、走行距離200km付近から、BB由来らしい音が聞こえるようになります。
クランクが緩んでいるわけでもなく、軸受にガタがあるような感触も無い。チェンリングのフィキシングボルトは随分と硬く締め付けられており(何コレ硬すぎ!)、ここには疑義無し。ペダルも全然、大丈夫。左クランク側の軸受け内輪への与圧(?)のためのナット、こいつかいな?と36mm板スパナで軽くいじってみますが、症状は変わらず。どうやら圧入された軸受けから音が出ているらしいことには変わりなし。
あまりMTBには乗らないのですが、たまに乗ると、
「あー、そうかBBから音がするんだった。。。」
と、もや~っとした気分、になる次第。
ところが実は、異音が聞こえるのは走り始めて最初の30分程度。気が付けば聞こえなくなっています。聞こえなくなるとすっかりいい気分になってしまい、
「ま、いいか!」
と、異音のことを忘れてしまうんですよね。
購入したのは真冬だったのですが、暖機が効いて異音が消滅するのでしょうか?
「なんだかわからんけどBBの中を覗くのはもう少し先にしよう」
そんな状況が繰り返されて昨年の真夏。気が付けばいつの間にかすっかり異音がなくなっていました。
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寒くなるとまた、鳴るのかな??
2015年末からの冬休み。
凍てつく未明の山中を集中的に連日走っても音は無し。結局、異音は消滅したまま冬を越し、また夏になりました。まだ走行距離はまだ1600kmの少し手前ですが、
何事もなく事態は推移するに違いない。。。
などと勝手な希望的観測のもと、このまま20000kmは耐えてほしいなあと思っている今日この頃です。
FSAの作業マニュアルを調べると、軸受圧入時には、外輪圧入部にLoctite 243を塗布すべし、と記してあります。つまり、接着剤を塗布せよ、と。BBシェルの精度が出ていないと異音出まくり、なのでそれを阻止しよう、という意図があったりして?(妄想)
それにしてもBB30の異音問題、何がどうなっているのかさっぱりわかりませんでしたが、あまり経験したくない事態であることに変わりはありません。
評 価→★★★☆☆(とりあえずちゃんと機能しているので)
年 式→2014
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CBNでは2012年にBB30に関するアンケートを実施しています。当時の時点での状況を知るための格好の歴史的文献です。
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=9547&forum=114> BB30でのトラブル:約30%と高い発生率
> 「今後も積極的にBB30を選ぶという人」はわずか10%に留まりました。BB30はあまり人気がない。それははっきりわかりました。
・・・唖然。
cbn BIKE FORUMSでも次のスレッドが存在します。嗚呼、先達のご苦労が偲ばれます。
http://forums.cbnanashi.net/showthread.php?tid=97 そしてbikeraderの2年前の記事
http://www.bikeradar.com/gear/article/complete-guide-to-bottom-brackets-36660/百花繚乱の各種BB規格を論じています。
フレームとクランクセットの双方の製造をコントロールできる環境があるからこそ、品質を維持しつつ業界標準とは異なる動きを取ることができるのだ、風なCannondaleの役員さんのコメントが見られますが、軸と直角方向に巨大な力が加わる自転車フレームのBB部に安易に圧入軸受を適用してもうまくいきませんよ、と言っているように聞こえます。
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軸受けのプレスフィットという、ごく当たり前の行為を自転車のBBに行っ(てしまっ)たことで、長きに亘って異音問題を引きずり続けている、という、ううーん、何だかなあ、という話ではあります。