購入価格 ¥2,500
昨晩、カンパニョーロ・ゾンダのレビューを再投稿しました。
ちょっとやり過ぎたかもしれませんが・・・
そのゾンダのレビュー冒頭でさらっと触れたタイヤです。
一見すると、かつてヴィットリアにあった「コルサKX」に見えます。
絞ったぞうきんの様な、独特なトレッドパターンが目を引きます。
が、このタイヤの魅力(?)は ここではありません。
裏返すと、スリックパターンのトレッドが現れました。
このタイヤ、裏と表の両方にトレッドが存在するんです!
スリック面を表に向けて、履き直します。
タイヤの作り自体はオープンコルサと同じですから、少ない力ですんなり嵌まります。
嵌まりました。
空気を入れてできあがり。
走行感は、正直重いです。
使っていないほうのトレッドは単なるおもりですから、当然ですね。
グリップと抵抗の無さはオープンコルサ譲りです。
しかし、両面トレッドならではの強みもあります。
これは、KXSの断面です。
ビードを埋め込んだカーカスの上下に1枚ずつトレッドが貼り付けてあります。
よく見ると、パンク防止ベルト(赤い板状の物体)が 2枚内蔵されているのが見えますね。
オープンクリンチャータイヤの性質上、カーカスにパンク防止ベルトを埋め込むことは
出来ないため、トレッドに内蔵せざるを得ない
↓
トレッドは2枚あるので、パンク防止ベルトも2枚になる
という事でしょう。
恐らく、オープンチューブラー系WOタイヤの中では
トップレベルの耐パンク性能を誇るのではないでしょうか。
空気圧の指定もオープンコルサに準じています。
リムがかすかに抉れていますね(汗)。
「KXS」のロゴの隣に 何やら丸いマークが付いていますが、
KXトレッド側のマークは レインタイヤを示すものになっています。
一応 晴れの時はスリックパターン、雨の時はKXパターンで履き直せ、という事らしいです。
このタイヤの面白いのは、両側に接地面を設けるという条件をクリアできるタイヤが
事実上オープンチューブラー型WOに限られる事です。
一般的なWOタイヤは 熱加工を加えてU字型に成型してしまいますから、
そもそも裏返す事自体 不可能です。
リムから外せばペラペラになるオープンコルサなら、裏返しに嵌めても問題なさそうです。
オープンチューブラー型WOは、ヴェロフレックス然り
クレメン(チャレンジ)然り ハイエンドの高級タイヤですから、
アイディア自体は誰でも思いつきそうな内容でありながら
これを実現できるメーカーはごく限られている(しかも実質ヴィットリアだけ)、
それ故に模倣タイヤがほとんど存在しないのです。
こういう一見アホみたいな、でも性能的な問題はないパーツは結構好きなんです。
実は某通販サイトでは未だに在庫が残っていたりするのですが、
10年以上前のタイヤなので 売り切れたら終了です。
価格評価→★★★★★(←処分品価格でした)
評 価→★★★★☆
<オプション>
年 式→2005?
カタログ重量→ g(実測重量270gくらい)