SHIMANO レジンパッド J02A

購入価格 ￥キャリパーに付属

ロード用ディスクブレーキキャリパーに付属の純正レジンパッドBR-RS785です。

効き　★★★★★(ただしメタルパッド未経験、不満無しということで)
鳴き　★★★★★(キャリパーBR-RS785、ローターBBBウェイブパワースストップ140mm の組み合わせ。雨の日は不明)
寿命　★★★★★(フロントで2000km、リヤはまだまだ大丈夫そうです)

おおまかには上記のとおりですが、今回は「こういうこともあります」というケーススタディで。
ディスクロードはまだ情報があんまりないので僭越ながら投稿します。


<自転車もフェードするんだ！>

山中湖から小山町の間に明神峠という道があるのですが、この峠は小山町側からは登り、反対に山中湖からだと下りという峠です。
先日山中湖側から走ったのですが、うわさどおりの急勾配でついにリヤブレーキがフェードしてしまいました。
ただ、これは注釈があって、まずフロントのパッド残量が約1mmとあまりありませんでした。
この状態で下ったのですが、「ギャーッ！」と大きな金属音がして、この時「あっ…フロントが終わった…」と思ったのです。
そこでリヤだけで走行したところフェードしてしまったという訳で、おそらくフロントが大丈夫だったらリヤも大丈夫だったと思われます。

ちなみにフェードした際はどんどん握力が増えていき、最後は全力で握っても全く減速しませんでした。
しょうがないので金属音を響かせながらフロントでとまったのですが、フロントのローターがご臨終してしまい、
リヤからは煙があがっていました。

フロントのローターはレコード盤のように傷が入って、厚みも所々違います。
リヤはそのまま使えました。


<パッド交換>

フロントの写真です。残量は1mm弱と規定値(0.5mm)以上ありますが、溶けたようなあとがあります。(赤丸部分)
フロントが終わったのは残量ではなく、過熱による異常だったと思われます。


フロントの新品パッドは組む前にスリットを入れておきました。これはフロントのみ「ジーッ」という音が出ていたためです。
バイクのローターメーカーの方と話すことがあったので聞いてみたところ割とよくある音で、
原因はローターの穴の空気がパッドで加熱、膨張し、パッドを通り過ぎたときに破裂する音とのこと。性能には影響ないそうです。
対策としては今回のようにスリットを入れるのですが、逆に細い通路を空気が通るので笛のような音が鳴る場合もあるそうです。
私の場合は大丈夫で、「ジーッ」という音も消えました。


フェードしたリヤの写真は無いのですが、特に何もせずそのまま使っています。
最初はちょっと効きがおかしい気がしましたが、一皮向けると元に戻るようです。

ちなみにシマノに聞いたところ、パッドの対応温度は公表していないとのこと。
また、メタルパッドでも特に高温対応ということで用意しているわけではないようです。


<まとめ>
自転車でもフェードしますw時々止まるなどして冷やしましょう。
私はシマノSM-RT86の160mmにしようと思ってます。

価格評価→★★★★★ (リムブレーキに比べれば大幅に安い)
評　　価→★★★★★

購入価格: SHIMANO BR-RS785に付属
標準価格: ￥2,002(税込)

『ラジエーターフィンのないB01Sとほぼ同様の使用感だが、J02Aの方が摩耗量が少なさが際立つ』



■ アイステクノロジーパッド”J02A”
SHIMANO J02Aは、ポストマウントタイプのロード用油圧式ディスクブレーキキャリパーや、現行のXTR、DEORE XT、SLX、Alfineなどに対応するレジンパッドだ。私がGIANT DEFY1 DISCに取り付けているBR-RS785には、このブレーキパッドが付属していた。

JA02Aは放熱効果を高めるアルミ製ラジエーターフィンを搭載しているのが大きな特徴。このタイプのブレーキパッドは「アイステクノロジーパッド」と呼ばれる。シマノのカタログによれば、ラジエーターフィンのないレジンパッドより耐久性が高く(摩耗量が少なく)、放熱性の高いアルミの芯材をアルミで挟んだ「アイステクノロジーローター」を用いることでさらに耐久性が高まるとある。

　
SHIMANO J02AはBR-RS785に付属





■ 制動力とコントロール性を両立
ディスクローターが同じSM-RT81なら、シマノのレジンパッド B01Sを装着したTRP SPYRE-Cよりも、BR-RS785の方が制動力とコントロール性が高い。油圧式の方が軽いレバーの引きで大きな制動力を発揮し、レバーの繊細な動きにパッドの動きが追従する。だが、これは機械式と油圧式の性能差であり、レジンパッドによる差は特に感じない。

　
BR-RS785とST-RS505。油圧式の方が制動力とコントロール性が高い ※ローターサイズは前後共に160mm

　
比較対象のレジンパッド"B01S"(左)、B01Sを装着したTRP SPYRE-C(右)





■ 高い静粛性
TRP SPYRE-CにB01Sを装着し、ローターにSM-RT81を使えば、ディスクブレーキの音鳴りはほとんど気にならなくなる。静粛性の高さはこれで満足していたのだが、BR-RS785に交換したらさらに静かになった。交換後の変化はわずかなものだが、これならキャリパーブレーキに迫る静粛性といってもいいだろう。さすがにレバーを強めに握ると音鳴りが生じるが、それでもほとんど気にはならない。

ただ、下り坂でブレーキをかけっぱなしにすると、ブレーキパッドとローターがこすれる音が徐々に大きくなるが、B01Sを装着したTRP SPYRE-Cよりは静か。それでも、音鳴りが気にならないように、私はブレーキをかけっぱなしにするのではなくて、適度にブレーキレバーから指を離しつつ下るようにしている。油圧式ディスクブレーキなら制動力が高いので、下り坂でも余裕を持って減速ができるので安心だ。

　
シマノのレジンパッドとアイステクノロジーローターの相性は良好で、音鳴りが気にならず快適




■ フィンなしのB01Sよりも摩耗しにくい
私は晴れの日に平地を走ることがほとんどだ。この状況下では、ローターが同じSM-RT81なら、TRP SPYRE-Cに装着したB01Sよりもブレーキパッドの摩耗量が少ないと感じた。TRP SPYRE-Cはパッドを外すとピストン周辺にブレーキダストがこんもりと積もっていたが、BR-RS785ではそうでもなかった。キャリパー自体の放熱性も影響していると思うが、体感的にはシマノのカタログの説明はまあまあ理解できる。




■ 取り付けと手入れ
シマノのサイトからダウンロードできる「ディーラーマニュアル 油圧式ディスクブレーキ(オンロード)」を見れば、J02Aをかんたんに取り付けられる。なお、J02Aはブレーキパッドだけでなく、押さえバネにも左右の指定がある。この点はB01Sと異なるので注意したい。J02Aは角が面取りされており、ホイールの着脱の際にローターを挿入しやすくなっている。これはB01Sにはないメリットだ。

TRP SPYRE-Cでは、積もったブレーキダストが、ピストンの動きのスムーズさに少し影響したことがある。クリーニングを怠ると、BR-RS785でも同様のことが起きる可能性がある。普段の手入れはイソプロピルアルコールや洗剤でブレーキダストを落とすだけで、私は洗車のついでにブレーキパッドを外して洗うことが多い。これならそんなに面倒な作業ではない。

　
J02Aはローターを挿入しやすい形状(左)、クリーニング後のJ02A(右)





■ 高価だが次回もJ02Aを選ぶ予定
J02AとB01Sを使ったかぎりでは、シマノのレジンパッドなら、ラジエーターフィンの有無によらず満足できる。特にコントロール性と静粛性が高く、アイステクノロジーローターと組み合わせれば、さらなる性能の向上やブレーキタッチの良さも実感できる。

J02Aで特に際立つのは摩耗量の少なさで、ラジエーターフィンはブレーキ性能に貢献していると感じた。J02Aは前後で約4千円もするので、ブレーキパッドとしては高価だ。ただ、私の場合は交換の時期はまだまだ先で、この耐久性なら次回もJ02Aを選ぶと思う。



価格評価→★★★★★ (価格と耐久性を考えれば星3つ)
評　　価→★★★★★ (全く不満のない性能)
<オプション>
年　　　　式→　ー
カタログ重量→　ー