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SHIMANO ST-RS505


 
LZPT2IB  2016-5-20 0:27
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SHIMANO ST-RS505
購入価格: ¥32,737 (税込)
標準価格: ¥44,194 (税込)

『特異な形状のおかげで小さな手でも握りやすく、ブレーキも変速もレバーの操作性は抜群』



■ ST-RS505とは
「SHIMANO ST-RS505」は、ロード用油圧式ディスクブレーキに対応したデュアルコントロールレバーだ。グループ外コンポーネントだが、105グレードに相当する。同グレードのディスクブレーキキャリパー BR-RS505はフラットマウントタイプだが、ポストマウントタイプのBR-RS785とも互換性を持つ。

上位グレードであるST-R785やST-RS685と同様に、サーボウェーブ・アクションやフリーストローク調整も搭載されている。ただし、シフトインナーケーブルはポリマーコーディングではなく、新たにOPTISLICKが採用されている。また、新しい試みとして、ST-RS685とは異なる変速ユニットとリザーバータンクのレイアウトをとっており、これが独特のレバー形状にも現われている。

左右セットならシフトケーブル、ブレーキホースの他に、ミネラルオイルが2本付属する。ただし、「TL-BT03 ディスクブレーキ ブリーディングキット」は別途購入する必要がある。これとブレーキキャリパーがあれば、機械式ディスクブレーキの完成車を油圧化できる。

 
SHIMANO ST-RS505





■ 購入のきっかけ
もともと油圧式ディスクブレーキには憧れていたが、GIANT DEFY1 DISCに付属する機械式ディスクブレーキ TRP SPYRE-Cのレバーの引きが重たいと感じたため、当初の予定よりも早く導入することにした。

105グレードのST-RS505に決めた理由は、DEFY1 DISCの105 5800シリーズに合わせたかったというだけでなく、特異なレバーの形状に強く惹かれたからだ。これならST-5800よりも見た目の個性を強く出せるのではないかと考えた。約3カ月半使用したレビューは以下のとおり。

  
GIANT DEFY1 DISCは、ST-5800でTRP SPYRE-Cを操作する





■ ブリーディングの作業 ※レバー側の注意点
ST-RS505のブラケットをめくり、ブリードネジを外した後にじょうご(ファンネル)を取り付けることで、ブリーディングができるようになる。ST-RS505はレバーを45度傾けて作業するため、じょうごが完全に空になっていなくても、液面が穴よりも下がって気泡が入ることがある。こうなると、ブリーディングを最小からやり直さなければならない。

途中、レバーを握ったまま、ブリードスクリューを解放するという作業がある。レバーを結束バンド等で固定すれば、ひとりでもできるが、実際には誰かにレバーを握るのを手伝ってもらった方が効率よく作業できる。

気泡がしっかりと抜けていれば、カチッとしたレバーの当たりが出る。逆に気泡が抜け切れていないと、レバーがスカスカした動きになる。このときのレバーの感触は、今後の正常なブレーキ操作ができているかどうかを判断するためにも覚えておいた方がいい。

ブリードネジを締め付ける際は、じょうごにオイルストッパーを浅く挿入して栓をすれば、ミネラルオイルが溢れる量が多くなり、リザーバータンク内に気泡が残りにくい。溢れたオイルはイソプロピルアルコールで拭き取れば、オイルのヌルヌルが完全に取れる。

なお、左右のブレーキのブリーディングが終わるまで、握り幅調整やフリーストローク調整は行わない方がよい。というのは、レバーの空引き量が大きいのか、気泡が混入してレバーがスカスカなのかが判断しにくくなるからだ。


ミネラルオイルの液面をある程度保つのがコツ





■ デザイン
ロードの油圧用のデュアルコントロールレバー(SRAMならダブルタップレバー)は、上下に長い形状のものが多い。これは従来の形状を踏襲し、変速ユニットの上にリザーバータンクをレイアウトしたからだ。ST-RS505は変速ユニットを前方に、リザーバータンクを後方にレイアウトすることで前後に長い形状になった。このことに加えて、どこか有機的な感じのデザインがますます固定を強くしている。

ST-5800を取り付けたDEFY1 DISCは、ディスクブレーキを搭載してはいるが、ロードバイク然とした外観だった。これがST-RS505に交換するだけで、見た目のクセが一気に強くなる。いかにも油圧式というかディスクロードといった雰囲気がたまらない。ハンドル形状や取り付け角度にもよるが、ディスクロードであれば意外に見た目の違和感は少ないと思う。

   





■ ブラケットの握りやすさ
ST-RS505は特異な形状にすることによって、ブラケットをコンパクトで握りやすい太さに仕上げている。それでもST-5800よりひとまわり太いが、握った感じはST-5800とさほど変わらない。「意外に普通の握りごこち」というのが第一印象。エルゴノミックな形状で実際よりも細く感じさせており、手が小さな私でも全く無理なく握れる。

適度なブラケットの太さは荷重を分散させ、長距離走行でも手のひらが痛くなりにくい。ブラケットの先端を持てば、低い前傾姿勢をとることも可能。また、握り幅の調整にもよるが、ST-RS505はレバーの付け根が前方にあるため、ST-5800よりも指3本がブラケットの下に入りやすい。個人的には、ST-5800よりも握りやすいと感じている。

あるショップで店員と話が盛り上がった際に、お願いして完成車のST-R785とST-RS685を握らせてもらう機会があった。ST-R785のブラケットは太めだが、電動変速の省スペースが効いているのか、手が小さくても一応は握れる。ST-RS685のブラケットは横幅は細いが、上下に厚みがあるという印象で、私が握るとST-RS505よりもやや大きめに感じた。実走したわけではないので、これはあくまで参考まで。

 
ST-5800よりも先端がやや太めだが、握った感覚はあまり変わらない(左)
レバーの付け根が前方にあるので、ブラケットの下部に指を入れやすい(右)





■ 制動力とコントロール性
ST-RS505、BR-RS785、SM-RT81を組み合わせて使うと、軽いレバーの引きでもしっかりとブレーキが効く上、繊細なスピードコントロールもできる。ブレーキ性能にはディスクブレーキキャリパーのBR-RS785だけでなく、ST-RS505も大きく関係する。特に以下の二点の影響が大きいと考えられる。


●サーボウェーブ・アクション
テコの原理を利用した技術。レバー(力点)を握るほどに、ピストンを押すロッドの接続部(作用点)がレバー軸(支点)に近づくようにできている。パッドがローターに当たるまでは、レバーの入力に対してパッドが大きく(素早く)動く。パッドがローターに接触してからは、小さな力で大きな制動力を発揮できる。しかも、パッドの移動量も小さい(ゆっくり動く)ので、繊細なコントロールも可能になる。


●ブレーキホースの剛性
シマノのスペックハンドブックによると、MTB用のディスクブレーキには高剛性のブレーキホースが付属する。一方、ST-RS505に付属するSM-BH59-JK-SSの剛性は”スタンダード”となっている。ブレーキホースの剛性を落として制動力を下げることにより、コントロールしやすいロード用のブレーキにしているようだ。

なお、ロード用のST-R785には、SM-BH90-SBという高剛性のブレーキホースが採用されていたことがあり、とあるショップのブログでは「ガツンと効く」とインプレされていた。メーカーもこのホースでは効きすぎると感じたのか、現在はスタンダードな剛性のSM-BH59-JK-SSに変更されている。このことから、ブレーキ操作時の挙動が変わるので、安易に他のブレーキホースに交換するのはやめた方がよさそうだ。


付属するブレーキホースはMTB用の高剛性なものではない





■ 引きの軽さとブレーキタッチ
「あれ? 思ったよりも引きが軽くないな」というのが第一印象。実はST-RS505はST-5800よりもレバーのバネ力がやや強めになっており、ブラケットから指1本でブレーキ操作するのは、私の握力ではちょっときつい。指2本ならレバーの引きが断然軽くなるが、それでもレバーの握り始めはキャリパーブレーキやVブレーキの操作とほぼ同じくらいだ。

レバーの握りはじめこそ絶対的な軽さはないが、レバーを握り込んでからの引きの軽さは他のブレーキとは段違い。ST-RS505なら小さな握力で大きな制動力を発揮できるので、下り坂や急制動でも手が痛くならないし、長距離走行でも手が疲れずに快適だ。指1本での操作は無理でも、レバーを握り込んでからのことを考慮すれば、ST-RS505のレバーの引きは非常に軽いといえる。

当然、ケーブルの繊維のザラつきやブレーキキャリパーのリターンスプリングのバネ力とも無縁。滑らかな極上のブレーキタッチは、油圧ならではのものだ。特にリアブレーキは油圧式の恩恵が大きく、ブレーキホースが長くなっても、ケーブル引きのブレーキのようにフリクションが増大して引きが重くならない。このことによって、左右のレバーの引きの軽さはほぼ同じになる。


比較対象のTRP SPYRE-Cは、デュアルピストン式だけあってタッチは良好





■ 握り幅調整とフリーストローク調整
以下の2つの機能を使うことで、レバーの操作感を自分の好みにセッティングできる。

●握り幅調整
レバーの初期位置を変化させる機能。レバーの位置を手前にすることで、手が小さくても無理なくレバーを引ける。調整幅はST-5800と同じ10mmだが、ST-RS505はレバーの付け根が前方にあるので、握り幅を小さくした状態でも、引いたレバーが中指や小指に当たりにくい。

レバーを引いた状態で保つことで握り幅を小さくしていると思われるが、レバーのリターンスプリングが縮まっても引きの重さにはほとんど影響しない。ちなみに、ST-5800で握り幅を小さくすると、ケーブルのテンションが高まったり、TRP SPYRE-Cのリターンスプリングが縮まって、レバーの引きが重くなることがあった。


●フリーストローク調整
レバーの空引き量を調整できる機能。レバーの初期位置からパッドがローターに接触するまでの距離を変えられる。調整幅は8mmと油圧用のデュアルコントトールレバーの中では最大。なお、機械式のTRP SPYRE-Cのようにパッドクリアランスを変化させることは一切できない。

調整ナットはメインレバーを操作しないと露出しない上、奥まった位置にあるので、手探りでアーレンキーを挿入しなければならない。ポールポイントレンチでは調整ナットへのかかりが悪く、おそらく無理に回すと調整ナットを舐める。作業性の悪さはちょっと残念。

デフォルトでは調整幅がゼロなので、レバーを引くとすぐにパッドがローターに接触する。これではちょっと空引き量が小さいと感じたので、キャリパーブレーキの操作感に近づくようにわずかに大きくしている。また、このブレーキは急激に制動力が立ち上がるわけではないので、フリーストローク量が小さくてもコントロール性にはほとんど影響しない。なくても問題ないが、あれば便利な機能だ。


フリーストローク調整での作業製の悪さが残念





■ 変速操作
ST-RS505の独特な形状とブレーキ操作ばかりに気を取られていたが、変速操作においてもST-5800を大きく上回っている。メーカーが価格相応の変速操作にしてくれたといったところだろうか。とにかく、これはうれしいサプライズだ。


●レバーの操作感
ST-RS505は、ST-5800よりも変速操作におけるレバーの遊びがかなり小さくなった。レバーのストロークが小さくなると、ストレスなく素早い変速操作にも対応でき、ロードバイクでの走行が断然楽しくなる。

フロントのシフトアップでは、メインレバーを手首で返すことなく、2本の指だけで無理なくメインレバーを内側に倒せるようになった。レバーの遊びの小ささは、トリム操作でも感じられる。頻繁に変速操作を行うリア側は特に恩恵が大きく、ST-5800の「カッコン、カッコン」というワンテンポ遅れた感じから、「カチッ、カチッ」という小気味よいクリック感になった。

 
ST-5800よりもレバーの遊びが小さくなった ※画像は右レバー


●OPTISLICKシフトインナーケーブル
2016年モデルの105やDEORE XT以下に採用されるインナーケーブル。以前は105もポリマーコーティングシフトインナーケーブルだったので、使う前はダウングレードを残念に感じていた。

実際に使ってみると、非常に軽い操作感。アウターケーブルが他社製なら、ポリマーコーティングとほぼ同様の引きの軽さ。皮膜が固くて剥がれにくいので、耐久性ではOPTISLICKの圧勝だ。初期伸びも小さく、3カ月半の使用ではアジャスターによる微調整くらいで済んだ。


OPTISLICKは緑がかった皮膜で、硬くてスベスベとしている





■ 総評
ST-RS505は制動力・コントロール性・握力の小ささに大きく貢献し、下り坂や急制動、長距離走行等、シチュエーションを選ぶことなく楽にブレーキ操作ができるようになる。ブレーキに関しては、上位のレバーと同じ機能を備えており、105グレードであっても抜かりはない。

変速ユニットとリザーバータンクの新しいレイアウトは効果的で、レバー形状は好みが分かれるところだが、手の小さな私でもST-5800とほぼ同様にレバーを握れる。変速時のレバーのストロークも小さく、OPTISLICKシフトインナーケーブルと相まって、軽くて素早い変速が可能だ。

導入のネックになるのは価格の高さ。105グレードにもかかわらず、ST-RS505は定価が4万円を超える。だが、これは価格に見合った性能であり、ST-5800と比べると同じ105グレードとは到底思えない。まさにグレードを超えた操作感だと思う。機械式ディスクブレーキを搭載した完成車なら、ST-RS505を選べば大幅にアップグレードできるはず。見た目が気にならないならオススメのパーツだ。

  
ST-RS505を取り付けたGIANT DEFY1 DISC



価格評価→★★☆☆☆ (セール価格で買えたがやはり高価。性能は納得)
評  価→★★★★★ (素晴らしい操作性。見た目も私の好み)
<オプション>
年    式→2016年
カタログ重量→655.3g (1ペア)
 
LZPT2IB  2016-7-19 23:13
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SHIMANO ST-RS505
購入価格: ¥32,737 (税込)
標準価格: ¥44,194 (税込)

『フリーストローク調整と握り幅調整で、レバーの引きを軽くすることが可能』



■ 引きの軽さとブレーキタッチ ※追記
前回の投稿では、「ブラケットから指1本でブレーキ操作するのは、私の握力ではちょっときつい」と書いた。だが、その後、フリーストローク調整でレバーの空引き量を大きくしたら、レバーの引きを軽くすることができた指2本での操作には及ばないものの、レバーの初期位置から握りこみまで、一応指1本で操作ができる。指2本なら、さらに楽で確実にブレーキを利かせることが可能だ。

フリーストリーク調整によってパッドクリアランスは変化しないので、レバーの空引き量を大きくしても、意外に違和感なくレバーを握れる。ただ、握り幅調整もレバーの引きの重さに影響する模様。フリーストローク調整と握り幅調整を同時に行えば、好みの引きの軽さや操作感が見つかると思う。

なお、レバー引きやすさは、取り付け角度やハンドルバーの高さにも影響される。特にST-RS505にかぎった話ではないが、ブラケットが水平に近づくほどレバーが引きやすく、上向きになるほどレバーが引きにくくなる。ST-R505の角度を決める際には、ブラケットの握りやすさやレバーの引きやすさのバランスを考えて決めた。


指1本でもブレーキ操作ができるようになった





■ 重量
前回の投稿では、ST-RS505の重量について触れるのをすっかり忘れていた。ST-RS505のカタログ重量は665.3gで、486gのST-5800よりも179.3g重いことになる。ちなみにST-RS505の実測重量は656g。リザーバータンクの内蔵と金属製のブラケットが重量増の原因だ。

実走では主にダンシングのハンドルバーの振りに影響する。ST-5800から交換した直後はタイミングが取りづらかったが、すぐに慣れて違和感もなく扱えるようになった。だが、同じ形状のハンドルバーの幅を420mmから400mmに変更したところ、急激にダンシングでハンドルバーを振りにくくなった。結局、私はハンドルバーを420mmに戻すことにした。

一方、この400mmのハンドルバーをシングルスピードに取り付けたところ、ハンドルバーの振りが軽いことに驚いた。ハンドルバーの高さも影響しているかもしれないが、ST-RS505と幅420mmのハンドルバーの組み合わせよりもずっと扱いやすかった。複数台の自転車で比べればよくわかるが、レバーの重量によるダンシングへの影響は決して小さいものではなく、さらにハンドルバーの幅によっては顕著に影響が出やすいと私は感じている。

 
ST-RS505の重量は656g(左)、GIANT CONNTACTの420mmと400mmの両方で試してみた(右)





■ エア噛み対策
油圧式ディスクブレーキは、機械式ディスクブレーキよりもローメンテで済むのは確かだが、機械式ディスクブレーキよりもデリケートに扱わなければならない点がいくつかある。そのひとつがいわゆるエア噛みで、ブレーキシステムに気泡が混入しないように気をつける必要がある。面倒といえば面倒かもしれないが、慣れればどうということはなく、トータルで見れば油圧ディスクブレーキの恩恵のほうがはるかに大きい。ST-RS505の使う上で心がけていることは以下のとおりだ。


①出発前にレバーを握る
私は必ず出発前にレバーを握って、カッチリとしたしたタッチが出ているかどうかをチェックするようにしている。走行直後にブレーキが効かなかったら怖いからだ。この程度なら面倒な作業ではなく、ほんの少しの手間で確実に安全確認ができる。


②自転車を倒立させたり横に倒したりしない
長時間の使用でブレーキシステムには各部から集まってきた微小な気泡が存在し、自転車を倒立させたり横に倒したりすると、リザーバータンク内の気泡がキャリパーに移動し、最悪の場合ブレーキが効かなくなる。また、ロード用油圧ディスクブレーキは、倒立に対応できる設計ではない...というのがシマノのディーラーマニュアルに書かれている説明だ。

だから、念のために、私は自転車を立てたまま駐輪や保管をするように心がけている。実際には問題なさそうだし、自分でもちょっと気を使いすぎで面倒だとは思うが、出先で気泡が混入して帰宅できなくなるのは面倒だし、その後に気泡を抜く作業はもっと面倒だからだ。そのおかげか、これまでエア噛みのトラブルは生じていない。


③メンテナンスとしてレバーを握る
リザーバータンクを地面に平行にし、レバーをゆっくりと握ることで、キャリパーに移動した気泡をリザーバータンクに戻すことができる。これが気泡が混入した際の対処法だ。今はブレーキの調子がよくても、どこかに存在する気泡がブレーキ操作に悪影響を及ぼさないように、私はときどき室内でレバーを握るようにしている。この作業は特に面倒ではないしデメリットもない。





■ ハンドルバーの交換
前述のとおり、DEFY1 DISCのハンドルバーを400mmに交換している。その際に、ST-RS505を下向きにして取り外したが、この作業ではレバーの操作感に変化は生じなかった。キャリパーの向きを変えなければ問題ないようだ。念のため、リザーバータンクを平行にしてブレーキレバーを握っておいたが、ハンドルバーの交換の際には、それほど慎重にならなくてもいいと思う。


ST-RS505を取り付けの際に向きを変えても大丈夫だった





■ 価格
導入の最大のネックになるのが、ST-RS505の価格だ。105グレードとしては44,194円(税込)と高価で、ST-5800の2倍近い。ディスクブレーキキャリパーを加えると5万円を超える。そこまでして導入する価値があるかと問われれば、もちろん私はありだと答える。メインコンポーネントが105 5800シリーズ、かつ、機械式ディスクブレーキの完成車なら、大幅な性能の向上を体感できるはずだ。

ST-RS505に関していえば、好みのブレーキタッチに調整しやすく、小さな手でも握りやすいブラケット形状をしている。おまけにシフトレバーのストロークは短く、オプティスリックシフトインナーケーブルのおかげもあって、軽快で素早い変速操作を実現している。極上のブレーキタッチと軽快な変速フィールは、少なくともST-5800を大きく上回っており、105グレードを超えた操作性であると感じている。


油圧式ディスクブレーキとホイールのおかげで、DEFY1 DISCはさらに楽しくなった


 
価格評価→★★☆☆☆ (セール価格で買えたがやはり高価。性能は納得)
評  価→★★★★★ (素晴らしい操作性。見た目も私の好み)
<オプション>
年    式→2016年
カタログ重量→655.3g (1ペア)
 
LZPT2IB  2016-11-8 21:26
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SHIMANO ST-RS505
購入価格: ¥32,737 (税込)
標準価格: ¥44,194 (税込)

『メインレバーに指が少々触れた程度では、リリースレバーの空振りが起きにくい』



■ リリースレバーの空振りについて ※追記
GIANT DEFY1 DISCに付属していたST-5800は、メインレバーに触れた状態でリリースレバーを押すと、まれにリリースレバーが大きく内側に倒れるだけで変速しないことがあった。このリリースレバーの空振りは、デュアルコントロールレバーの仕様のようだ。

ST-RS505でも同様にこの現象を再現できるが、実際に走ってみるとST-5800よりもリリースレバーの空振りが圧倒的に起きにくくなっている。というか、私はST-RS505でリリースレバーを空振りした覚えがない。

ST-RS505のメインレバーにそっと触れながら、遊びの分だけゆっくりと内側に倒してみると、途中でほんのわずかに当たり(引っかかり)を感じる。素早くメインレバーを操作する際には全く気づかない程度の非常に軽い当たりだ。なお、ST-5800に軽い当たりのようなものがあったかどうかは覚えていない。

メインレバーをこの当たりの位置まで倒した状態では、リリースレバーは空振りせずに変速操作することが可能。さらにメインレバーを変速動作直前の位置まで押し込むと、リリースレバーは内側に大きく倒れて空振りし、リリースレバーによる変速操作は行われない。これらのことを画像で説明すると以下のようになる。



メインレバーの初期位置


わずかな当たりの位置までメインレバーを倒した状態。空振りせずにリリースレバーによる変速操作が可能
メインレバーに指が触れても、この程度の動きならリリースレバーが空振りしない


変速動作直前までメインレバーを倒した状態。リリースレバーは空振りし、リリースレバーによる変速操作は行われない


縮尺に少々ばらつきがあるが、上記の3枚の画像を合成してみた
意識的にメインレバーを押し込まなければ、リリースレバーが空振りする現象は再現できないと私は感じている


もしかしたら、メインレバーを遊びの分だけ倒した際に感じる”わずかな当たり”のおかげで、ST-RS505はメインレバーに指が触れてもリリースレバーが空振りしにくいのかもしれない。だが、この当たりはほんのわずかなものなので、リリースレバーの空振り防止のために設けられているのか、それとも、単なるレバーの引っかかりなのかは、正直なところわからない。製造上に生じた製品のバラツキの可能性だってある。

メカニズムはともかくとして、私が所有するST-RS505の場合は、メインレバーに指が触れた程度では、リリースレバーの空振りが生じていないのは確か。ST-5800よりもレバーのストロークが小さいこともあって、非常に快適に変速操作を行える。105グレードとはいえ、価格に見合った変速性能を搭載してくれたのはとてもうれしく思う。


ST-RS505ならブレーキ操作・変速操作もスムーズに行える。個性的な見た目も個人的には満足



価格評価→★★☆☆☆ (高価であることが変速性能にも反映されている。)
評  価→★★★★★ (重量のデメリットを上回る使いやすさ。ただ、なぜリリースレバーが空振りしにくいかは不明)
<オプション>
年    式→2016年
カタログ重量→655.3g (1ペア)
 
e_nxd  2016-11-16 23:55
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SHIMANO ST-RS505
購入価格 ¥38,296(ワールドサイクル)

技術的な解説はLZPT2IB氏が先に投稿されているレビューにお任せして、
ブレーキの使用感に焦点を絞ったレビューを投稿します。


-----------------------
今までAVID BB5、BB7、hayes CX PRO、TRP HY/RD、シマノBR-495などのワイヤ引きブレーキを使用してきました。
TRP HY/RDでブレーキ性能としてはかなり満足できるレベルに達したのですが、
ワイヤが長いリアのタッチがどうしても気に入らないので油圧ディスクブレーキの導入を考えていました。

SRAMがロード用油圧ダブルタップレバーを投入したときに、買おうか迷いましたが、単品で買うととんでもない価格になってしまうので結局買い控えていました。
(SRAMは完成車付属だと安いけど、パーツで買うと超高いんです……)

シマノはSRAMに対抗してST-R785、ST-R685で油圧ブレーキ対応のSTIを投入してきたのですが、
ブラケットをものすごく上の方に付ける私のセッティングだと、この二つはブレーキリーチの調整代が小さすぎて下ハンでブレーキが握れませんでした。

2015年春にこのST-RS505が発表された当時はノーマークだったのですが、
発売後にふとシマノのサイトでマニュアルを読んでいたら「ブレーキリーチの調整は8mm」とあったので、速攻でIYHして使ってみることにしました。
(ちなみに785/685はブレーキリーチ調整代は2.5mm)

組み合わせるブレーキキャリパーはBR-RS785
使用したフレームはMERIDA CYCLOCROSS 500とMERIDA RIDE DISC 7000。

ST-RS505に付属してくるブレーキホースはBH59で柔らかい方
(硬い方はBH90、内径が違うので59とはオリーブの種類が違うことに注意されたし)。

組み付けてエア抜きを行い、さっそく目的のブレーキリーチ調整を行う。
ブレーキリーチの調整は、マスターシリンダーを押す部分(フリーストローク調整)と、レバー側(握り幅調整)の二種類の機構によって行う。
はっきり言って力技である。
(詳細はシマノの公式マニュアルを参照されたし)
http://si.shimano.com/
http://si.shimano.com/php/download.php?file=pdf/dm/DM-BR0008-08-JPN.pdf

大きなブレーキリーチ調整幅の恩恵で指が短く、ブラケットを上の方に付ける私のセッティングでもバッチリの位置にブレーキレバーが来ました。
また、ブレーキレバーのピボット位置がシマノとしては上の方にあるので、
ブラケットポジションでのブレーキ操作がとても楽です。軽い握力で簡単にコントロールできます。
(私の握力は左右55kg/56kg)
峠の下りで下ハンをほとんど必要としません。

フロントに比較してリアの方がタッチがややフワフワしてるように感じますが、
これはブレーキラインがリアの方がフロントの倍くらいあるせいだと考えられます。
PAX CYCLINGの木村氏によるとリアだけBH90にする手法もあるとのことですが、
極端なかっちりタッチですぐにロックさせてしまうのも困りものなので、BH59のままで特に支障もないので良しとします。

もちろん、油圧ディスクブレーキの絶対性能はキャリパーブレーキとは比較するまでもありません。
タイヤのグリップ限界は変わりませんが、運動エネルギーをより効率的に熱に変換するディスクブレーキの方が同じグリップ限界でも早く減速できます。

ブレーキをロックさせるだけならBR-7900系列をSRAMダブルタップと組み合わせてガッツンブレーキにした方が簡単にロックさせられます。
リムブレーキもディスクブレーキも、ロックしてしまった場合は運動エネルギーを熱に変換している部分は路面とタイヤになるので、舗装路で細いタイヤの場合は制動距離は伸びます。

<総評>
利点:
・大きなブレーキリーチの調整代
・ブレーキピボット位置によるブラケットポジションでの容易なブレーキ操作
・ブラケットが長いため、ST-5800に比べて握りやすい。

欠点:
・とにかく重たい(オイル抜きでペア658g)
・へんてこりんな見た目

期待:
・ST-9170(ペア7万7千円、360g)でもブレーキリーチ調整は大きくしてほしい。

価格評価→★★★☆☆(高いけど、妥当)
評   価→★★★★☆(すごく良いけど、とにかく重い)
<オプション>
年   式→2016
カタログ重量→実測重量 ペア658g

写真は最大限にブレーキレバーを近づけてセッティングした場合の例です。
ハンドルはシマノPROのPLTコンパクト。

 
LZPT2IB  2017-1-17 0:02
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SHIMANO ST-RS505
購入価格: ¥32,737 (税込)
標準価格: ¥44,194 (税込)

『変速調整してもスムーズに変速できない場合は、ブラケットフードをめくってケーブルのほつれをチェックする』



■ 変速不良の原因はケーブルのほつれ
SHIMANO ST-RS505は、105グレードのロード用油圧式ディスクブレーキに対応したデュアルコントロールレバーだ。ある日、走行中にリアディレイラーから音鳴りが生じるようになり、帰宅後に変速調整をしてみたが、どういうわけが変速がスムーズに決まらない。それどころか、レバーを操作してもローギアに変速しなくなってしまった。

右レバーのブラケットフードをめくってみたところ、シフトインナーケーブルがほつれていることが判明。シフトアップの度にほつれたケーブルが縮んで詰まることで、正確に変速できずに隣のギアに接触して音鳴りしたようだ。ロー側に変速できなかったのは、ほつれたケーブルが最も縮んだ状態になり、それ以上ケーブルが巻き取れなかったからだろう。

ST-RS505やST-5800は、横から挿入したケーブルをほぼ直角に曲げてからケーブルガイドにはめ込む必要がある。取り回しには少々無理があるので、ケーブルをちゃんと引っ張らないと、ケーブルガイドの縁にケーブルが接触してほつれの原因になるような気がした。ST-RS505にかぎっていえば、前方のケーブルガイドがしっかりと固定されておらず、ケーブルの張力でねじれやすいことも影響しているかもしれない。ケーブルはしっかりと引っ張る必要があるが、たぶん強く引っ張りすぎるとケーブルガイドが外れて壊れると思う。

ほつれの原因に関してはあくまで私の憶測でしかないし、デュアルコントロールレバーの内部でケーブルがほつれるのは特にめずらしいことではないようだ。ただ、ケーブルの取り付けや交換の際には、ケーブルがケーブルガイドから浮いた状態になっていないか、ケーブルガイドがねじれたりしていないかといったことはチェックしておいても損はないはずだ。ケーブルの折り目をつけないようにしつつ、ケーブルガイドにしっかりとはめ込むことが重要だと思う。

ケーブル交換後はスムーズに変速できるようになったので、このことで特にST-RS505への私の評価が下がるわけではないが、ケーブルのほつれによってスムーズに変速できなくなったことを報告するために投稿した。

 
直角に曲がっている部分のほつれが最もひどかった(左) ※画像はケーブルを引き抜く作業の途中
ケーブル交換の際には、ケーブルが浮いていないか、ケーブルガイドがねじれていないかをチェックした(右)



価格評価→★★☆☆☆ (高価だけあって変速性能もブレーキ性能も高い)
評  価→★★★★★ (ケーブル交換後はスムーズに動作)
<オプション>
年    式→2016年
カタログ重量→655.3g (1ペア)


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