購入価格 ¥2800くらい@Wiggle(2010~2012年頃)
通勤や買い物ライドで5年程愛用してきました。練習グレードでは珍しいシームレス構造が特徴で、21Cを20本くらい使ってます。ウエットコンディションでの挙動に癖がありますが、廉価版チューブラーとしては長寿命な点が気に入ってます。
■製品概要
バルブ長 50mm、コアは外れる
質量 公称260g(21C) ,310g(24C)
TPI サイド60、トレッド面90
推奨空気圧 8~12Bar(21C) 6~8Bar(24C)
トレッドパターン センター鑢目、ショルダー杉目
耐パンクベルト 無し
■リムへの装着
伸ばし作業は必須。新品に12Bar入れて72時間放置すると、リムに一発で乗ります。足で踏んづけてエイヤ~は厳禁。褌の繋目部分(バルブ位置から進行方向に向かって15cmくらい)が剥がれます。
サイドはグネグネですがトレッド面が硬いので、センター出しは不要です。エアインすると勝手に出るので。
ニップルホールが大きなリムと相性が悪いです。接着面積が小さい為でしょうか。僕の環境ではMavic Reflexが駄目でした。どうやっても、走行中にバルブが斜めってしまいます。Kinlin TB-25では問題なし。リム高25mmなので、バルブステムが支えているのだろうか。
■走行時の印象
皮むきは必須。新品を装着したら路面が濡れていない日に50Kmくらい、おとなしく走りましょう。リアブレーキをロックさせると180°フラットスピンが発生します。
濡れた路面は苦手。登り坂でダンシングするとリアが空転します。1000Kmくらい走るとドレッド面が荒れるので多少マシになるのですが。
トレッド面は固くて頑丈。使用開始後1000Kmまでは、小石などの食い込みが発生しません。
凄まじいエアの保持能力です。フロント10.5Bar、リア11Barで使ってましたが、週5日(80~150Km)の通勤ライドで継ぎ足しをしたことはありません。
空気圧は10Bar以下だと、転がりが悪くなります。また、少スポーク高テンションのホイールに履かせると、やたらと疲れる。32乃至36Hで前後タンジェント組、テンション低めのホイールと相性がいいようです。
■出先でのパンク対応
パンクしたらリムに乗っけてCO2バシューン1発で終わり。16gのボンベで空気圧は11Bar。一連の作業で一番時間がかかるのはパンクしたタイヤを折りたたむ時でしょうか。原因究明に時間を取られるW/Oを普段使いのバイクで使わない理由はここにあります。
新品をスペアタイヤとして使うのはお勧めしません。新品で100Km程走ってからスペアとして携行すれば、パンク対応が楽になるでしょう。
寿命はフロント3000Km、リア2500Kmくらい。ロックさせた部分が剥がれて赤茶色のケーシングが露出するとか、ささくれのような傷が目立ち始めた頃にパンクします。そんな状態でも穴の径が約1mm以内ならシーラントで塞がりますが、どうせ他の部分でパンクするし。上記の症状が出た段階で寿命と判断し、新品に交換してます。
■まとめ
品質のバラつきがありません。精度が良くてエア漏れの心配無し。理不尽なパンクが発生せず、寿命まで使える普段履きチューブラータイヤ。珍しい存在かなと思いました。
雨天走行は怖いです。晴れの日でもマンホールの蓋、グレーチング、路側帯や横断歩道の白線には要注意。競技志向のトレーニング用途としてはLSD程度に留めておいた方がいいでしょう。
実は後継タイヤが確定していて、切り替えようかと思っていたのですが・・・↓
押入れから新品が5本、出てきました。英国から届いたまま、すっかり忘れていたのですね。あと1年くらいはお世話になりそうです。
価格評価 ★★★★★(3000円以下ならば)
評 価 ★★★★☆(ウエット時の悪癖で-1)