購入価格 ¥5,000ぐらい
パワーラチェットNon-Indexタイプ(以下、パワーラチェットと記載)という独自機構を内蔵したWレバー。ワイヤを巻き取る時だけラチェット機能が働き、軽い力でレバーを操作できる。ヨシガイ製品にはパワーラチェット内蔵でもっとシンプルなデザインの物もあるが、ENE CICLO W-Shift Leverは旧カンパのWレバーを彷彿とさせるデザインがカッコいいのでこちらを選んだ。
[パワーラチェットについて]
普通のWレバーは、レバー自体の摩擦抵抗 + ディレイラーのスプリング抵抗が掛るため、ワイヤ巻き取り時とワイヤを伸ばす時でレバーの操作力が異なる。しかし、パワーラチェットはワイヤ巻き取り時のみレバー自体の摩擦抵抗をほぼチャラに出来るので、結果的にシフトアップ/ダウン時のレバー操作力がほぼ同じとなる。この感触は普通のWレバーを使い込んできたサイクリストには結構新鮮。古き良きWレバーという変速方式に新しい機構が仕込まれ今も進化しているというのは、Wレバー派としては非常にうれしい。
とはいえ、パワーラチェットにもデメリットはある。
Wレバーで10速や11速を運用する場合繊細な操作と正確な位置調整を必要とするが、パワーラチェットはラチェットの歯が噛み合った場所でレバーの位置が決まるため、ワイヤ巻き上げ時は一度オーバーシフトしてからレバーを戻して変速してやる必要が出てくる。もちろんレバーを戻す量をミスったらもう一度やり直しだ。(笑) お試しで1ノッチずつワイヤを巻き上げてみた事もあるが、10速・11速共にシンクロしてはくれなかった。(※RD-7800-SSの場合) コツを掴むまでは正確な変速に時間がかかるかも。
ちなみに、FD側はシビアにレバーの位置調整をする必要はないため、特にストレスは感じません。
[耐久性について]
3年程使用して、その間特にメンテは無し。強いて言うなら組み付ける前に興味本位でバラして組み直す時にデュラグリスを申し訳程度に塗ったぐらい。不具合といえば忘れた頃に固定ネジが緩む事ぐらいですが、Wレバーとは本来そういうものなので全く気にはならない。破損は無し。
ちょっと癖があるが、使いやすいWレバーだと思います。
価格評価→★★★★☆(凝ったデザインの割には安価)
評 価→★★★★☆(独特の癖はあるが、概ね好印象)