購入価格 知人経由で分けてもらいました。定価は19.99㌦(本体)+6.98㌦(送料)です。
【broken garmin mounts】
5年使ったエッジ500、必要不可欠な機能が過不足なく実装されていてとても気に入っています。
マウントにはBARFLYを使っていますが、本体を固定する為の爪部分(本体側)が折れてしまいました。マウントに固定できなくなったものの、サイコンそのものは正常に動作しているので、なんだか勿体なくて同じ機種を買い替える気にもならなりません。後継機種の510、520も検討しましたが、本体がエッジ500より大きいことや国内販売価格がかなり値上げになっていることもあり食指が動きません。
さらに、発売当初黒色は国内に取り扱いが無く、僕はエッジ500の並行輸入品を使っていたのですが、販売をしていたお店(一応お店としての保障がついていました)のサイトが跡形も無くなっているので、修理の手配には手間がかかりそうです。
そんな訳で途方に暮れ、何か良い方法は無いかとSNSに書き込んだところ、知人より本製品の存在を教えてもらいました。アメリカのガレージメーカーが作っている補修用部品です。
http://www.dogearsgps.com/・ライドの前にツメが割れてしまい、途方にくれていたら、娘が真剣な顔をして「ちょっと待ってて」と自室に駆け上がり、髪ゴムをもってきてくれました。本人に悪いので、一応縛り付けてみましたが、これでは画面が見えません(それでもその翌日はこれで走りに行きました、、、得難い経験でした、盗難防止には良いのではないでしょうか?・・・・笑)
・また、破損部はこの通り、爪が両方折れてしまいました。後述しますが、爪だけでなく円筒部の縁も大分欠けてしまっています。凹みました。長く使うとこの様に折れてしまうことが多い様です。まあ、樹脂なので、仕方が無いですね。
【米国、、、ではなく日本より】
同種の破損に悩む方は多い様で、すでに本製品を米国から輸入し、知人の紹介でご自分で使っているサイクリストの方が余分に購入していたものを1つ分けて頂きました(値段は秘密です)。
同製品を知り、ネットで検索してみると、国内でも自分でガーミンを修繕してお使いの方が多いらしく、通常は2週間程度で届く様です、本体19.99㌦、送料6.98㌦。文句無く安価です(でも本体定価で40㌦とかだと買わない気はします)。
写真はいきなり届いたpkg、インストラクションは同梱されていないので、サイトで確認(動画があります)する必要がありますが。アルミ削り出しのマウントと本体を固定する為のビスが同梱されており、接着剤やドライバーがあれば、他に買い足すものなく修理ができます。一応重量も測りましたが、アルミのベース部分の重量は6㌘程でした。ずっしり重たい訳でもない重量感で十分軽量です。
【インストール】
自宅に資材や工具が揃っていたので、所要時間はマニュアル解読も含め15分程でした。極めて早く、簡単にインストールできました。
まず、仮置きしてみます。青い部品を見てみると、円形の座金の外周部で、ガーミン本体のシリアルナンバーにかかる部分が真っ直ぐに切り落とされています。ここを下にしてマウント取り付けます。マウント側の樹脂のテーパーで固定度が変わる仕組みなので、厳密に切り欠きの形状とシリアルを合わせる必要はありません(多少ずれても固定時に回せばいいので)が、ガイドとしては十分です。取り付け易さを狙ってのものより、本体側のシリアルを活かす為の工夫なのだと思いますが、こうした工夫により、目見当でもかなり正確に取り付けられますから、よく出来るなあと思いました。
この状態で製品同梱の小ビスでネジ込めば良い訳ですが、サイコン本体の内部には電子部品が入っている訳で、この小ビスそのものの長さは大変短いものです。よって固定度を補うため、サイト上では、ビスを数回転させ、一端外し、サイコン裏面の樹脂に軽く凹みをつけてから再びロックタイトを併用してネジ込むべし、、、という記載になっています。しかし、、、何せ相手(サイコン本体)は樹脂ですから、何度もビスは打ちたくありませんし、ロックタイトの入手も面倒です。さらに、僕が知っているロックタイトは低粘度のものが多く、本締めの際に電動工具のトルクで金属製のベースとサイコン本体はずれてしまうのではないかと心配になりました。
以上、ちょっと悩みまして、手持ちの資材で何か良い方法が無いかと考え、比較的速乾性のウレタン接着剤を併用することとしました(写真は使った接着剤、よく覚えてませんがホームセンターで1000円しなかったものの使い残しです)。
手順は以下の通りです。
1.サイコンの裏面とDOGEARSの凹み部分をアルコールで脱脂し、樹脂部分に軽く紙ヤスリをかけます。
2.サイコン裏面の丸形の凸部に接着剤をヘラで薄く塗り付けて行きます。
このとき、念のため円の中央の小さな穴は塞がない様にしました(スピーカーの穴でしょうか?)。
また、接着面積を増やす為、円の立ち上がり部分(側面)にもやや厚めに接着剤を塗ります。
3.DOGEARSの裏面(凹み部分)の底と側面にもまんべんなく接着剤を塗ります。
4.本体とDOGEARSをシリアルナンバーのところを目印に組み合わせます。
この方法ですと、サイコン本体とDOGEARSは接着剤で仮留めされていることになります。よって、接着剤の硬化前であれば、本体に金属製のベースを併せてからある程度向きも微調整できますし、ビスを打つときも本体と金属部がずれずらくなります。
※意図としては、サイコン本体と座金のいずれか片側に沢山接着剤をつけるのではなく、双方に適量つけることで、部品同士を組み合わせや時に接着剤同士が触れる様に考えました。片側にだけ接着剤を盛るよりは、馴染みも良いと思ってのことです。ベースとサイコン本体の接着が終わったところが下の写真です。皿ビスが納まる部分にもボンド塗ってます、本締めはタオルを敷いて行います(後述)。
最後に、ビスのスレッド部分とベースの皿部分に少量の接着剤をつけて、電動ドライバーでビスをネジ込んで行きます。手回しでも下穴をピンバイス他であけておけばイケるかもしれませんが、何せビスが短いため、電動工具を使うことにしました。また、画面部分を下向きにして固定する形になるので、傷がつかない様に、作業台にタオルを敷いて作業しました。ビスは片側を一気に締めずに1本ずつ交互に少しづつ回して行きます。ビスとベースが同面になったら最後に少し強めのトルクで締めてセット完了。接着剤が少しはみ出ますが、これは満遍なく接着剤が行き渡った証しでもあるので、ここは気にしてはいけません(笑)。
【使用感】
室内(寒く無い場所)で24時間が接着剤硬化の目安です。
樹脂製の筐体部分の厚みの中で座金(ベース)と本体を固定する為、同梱のビスは大変短いものです。この為か、製品到着前にネットで下調べをしてみると、エッジ800等、500より大きく重量もあるサイコンの場合、ビスのみの固定ではライドの間にベースと本体が分離してしまう事故もあった様です。こうしたことはメーカー側も認識しているらしく、ロックタイトの併用が推奨されています。僕も、接着剤を併用するのは大事なことだと思います。
一方、ロックタイトは国内では入手性が必ずしも高く無く、いろいろな種類はあると思う物の、僕の使ったことがあるものは「衝撃」には幾分弱く、パキっと外れてしまう印象でしたので、今回はウレタン系の接着剤を使いました。ウレタン系の接着剤とロックタイトには一長一短あることと思います。また、爪の割れ方にもいろんなパタンがあると思うのですが、僕の使っていたエッジ500は、爪だけでなく爪の根元ごと欠けてしまったので、ロックタイトでは金属製ベースと本体との隙間が出そうな事もあり、ある程度本体とベースの密着性を増す(欠損部の充填材にもなる)が大事だと考えました。また、接着剤そのものがパキパキ固いものより、ある程度弾性がある方が衝撃に強いこと、ビスの固定時の仮留めを接着剤自身が兼ねられる事、樹脂製筐体に何度もビスを打ちたく無い事等を考慮し、ウレタン系にしました。ウレタン系の場合、硬化が進む事により、ヒケが出て来るのが心配ですが、今のところ問題でていません。(まだ取り付けたばかりなので、何かあればここに追記します)。
実際に取りつけをしてみると、当然ながら座金の厚みの分だけ、本体がかさ上げになりますが、厚み4㍉程なので違和感はまったくありません。
※ただ、実際に使ってみると、樹脂製ブラケット側に固定度を期待しているため、金属同士の組み合わせだと上手く固定できないかもしれません。こうした意味では純正ないしBARFLYの様な樹脂製のブラケットの方がDOGEARSと相性良さそうで、サードパーティのアルミ製のブラケットとは相性あまり良く無いかもしれないなと思いました。
【まとめ】
520Jも少し気になってはいるのですが(左右独立で計測できるパワーメーターを使っている方等には良い製品なのでしょう)、日常、忙しい合間を縫って時間を捻出し、短時間走るのが最近の僕と自転車の関わりです。いろいろな楽しみ方があるとは思うのですが、こういう事情もあって、使い慣れた道具を使い倒すのが何よりで(これはサイコンに留まらず、例えば、サドルやフレーム、ホイール等もそうです)、操作系が変わってしまうのはちょっとストレスです。また、個人的にエッジ500のさりげない佇まい、必要十分な機能、コンパクトさが好きだったので直せて本当に良かったです。
また、実際にインストールしてみると、本製品大変よく出来ており、彼地の自転車との関わりのあり方を垣間みる様で面白かったです(DIY精神みたいなものですね)。今回はご好意で知人の知人経由で個人的に分けていただきましたが、現地での販売価格を見ても、壊れてしまったものを直そうと思ったサイクリストが自分の分を作って、余分に作ったものを配布している様な価格設定で、極めてリーズナブルかつ、過不足無いパッケージだと思いました。接着剤の手配や電動工具の用意が無いと敷居が高いかもしれませんが、そこがクリアできる方には安価に使い慣れたものが補修出来、最高の選択肢だと思います。
パッケージの手作り感も、大昔のリングルのスキュアやブルズアイのプーリー、グラフトンのブレーキ等、まだ小さかった北米のガレージメーカーの再現の様な体裁で素敵です。日本でもイコールプーリー等は健闘していると思うのですが、もっともっと、こうしたサイクリスト目線のちょっと気の利いたプロダクトが増えると自転車生活楽しくなるよなあと思いました。志(こころざし)高いです。
と,言う訳で、米国人はこういうの作らせると本当に上手いなと感激しました。クリス・キングが乱立するBB規格を統合する様なBBセットを新規にリリースしたり、サービスマニュアルにあるパーツを一つからでも注文できたり、専用工具をリリースしていること、また、未だにストレートプルスポーク用のハブは一切リリースせず、首折れスポーク用のハブオンリーで勝負しているところともなんだか繋がっている気がします。
bikerumors や mountainbike action(!!)でも紹介されていて、ああそうだよなあとか強く共感してしまいました。
価格評価→★★★★★(利益という概念無いと思います.日本じゃこの値段無理)
評 価→★★★★☆(ビス同梱で短時間でインストールできます)
<オプション>
年 式→2014
カタログ重量→N/Ag(実測重量 約6g)