購入価格: ¥494 (税込) ※クリアーブルーの缶スプレー代
標準価格: ¥2,772 (税込) ※必要な塗料全てを揃えた場合
『CATEYE OH-2400をロゴの残したまま、メタリックブルーに塗装する』
■ CATEYE OH-2400をブルーに塗装
私が手に入れたロードバイク「GIANT DEFY1 DISC」に付属するベルは、大きくてあまりスポーティーなルックスとはいえない。そこで、すっきりした見た目を求めて、CATEYE OH-2400を取り付けることにした。以下の画像のベルは、CATEYEの限定バージョンのブルー…ではなく、私が缶スプレーで塗装したものだ。以前から試してみたかった作業だが、想像以上にうまくいった。作業方法は順を追って説明したい。
ブルーに塗装したCATEYE OH-2400
■ わんがネジで固定されたベルを選ぶ
私がCATEYE OH-2400を選んだ理由のひとつは「わんがネジで固定されていること」だ。これなら、わんだけを取り外して塗装することがたやすい。わんがリベット留めされているベルは、マスキングが大変な上、打ち子が邪魔で塗装しにくいはずだ。
取り外したわんの裏側には、強力な両面テープで割り箸を固定する。こうすることで、手で持ちながら塗装することができるようになり、乾燥させる際には洗濯バサミで挟んで置くことができるようにもなる。
CATEYE OH-2400は、プラスドライバーでわんを取り外すことが可能 (左)、わんを外せば塗装しやすくなる (右)
■ ロゴを生かして塗装する
取り外したわんは、好みの色で塗装する。フレームの色に合わせてもいいし、差し色にしてもいい。ただ、ブランドのロゴまで塗りつぶすと、単調でのっぺりした印象になり、いかにも塗装したという感じが出てしまう。だから、シルバーのベルにクリアーブルーを吹き付けて、メタリックブルーにすることにした。この方法なら、ロゴを残しつつ好みの色にすることが可能になる。
ロゴを生かしたままメタリックブルーにするために、CATEYE OH-2400のシルバーを選択
■ 下塗りにミッチャクロンマルチをスプレーする
下塗りには「染めQテクノロジー ミッチャクロンマルチ」を用いる。これをスプレーしておくことで、上塗りした塗装の食いつきをよくすることができる。しかも、ミッチャクロンマルチは無色透明なので、ベルのシルバーやロゴをそのまま残すことができる。
ミッチャクロンマルチは、わんに薄く二度塗りした。二度目にスプレーするまでの時間は15分ほどだ。ミッチャクロンマルチは、耐水ペーパーなどでわんの表面を荒らして食いつきをよくする「足付け」する必要がないのがポイント。脱脂をする必要はあるが、今回はロゴへの影響を考慮し、攻撃性の低いパーツクリーナーではなく、中性洗剤で洗浄後、乾燥させてからスプレーした。
尚、CATEYE OH-2400は、ゴールドのわんをシルバーに塗装したものだ。このシルバーの塗料の種類はわからないが、わんの裏側にはみ出た塗料を、シンナーを含ませた脱脂綿で拭ってみても色落ちはしなかった。OH-2400のシルバーの塗料の種類が分からない以上、ミッチャクロンマルチは必須。これを使わなければ、ベルの塗料の種類によっては、上塗りした塗料が剥がれたり、下地が侵されたりするかもしれない。
塗装の食いつきをよくする”ミッチャクロンマルチ” (左)、CATEYE OH-2400は真鍮にシルバーの塗装を施したもの (右)
■ シルバーに薄く重ね塗りする
今回は塗装に「GSIクレオス MR.カラースプレー クリアブルー」を使うことにした。一度に大量にスプレーするのではなく、ここでも薄く塗り重ねるのがコツだ。スプレー缶を素早く横に動かしながら吹きつければ、液ダレすることなくきれいに塗れる。乾燥時間は15〜20分ほど。塗り重ねるごとに、水色から濃い青に変わっていく。ちょうどいい色味が出たらスプレーするのをやめる。
薄く重ね塗りして、好みの色味にしていく
■ クリアーで塗装を保護する
仕上げには「GSIクレオス Mr.スーパークリアーUVカット (溶剤系スプレー) 光沢」をスプレーし、紫外線による塗装の色あせの対策をする。同時に何度も重ね塗りすることによって、光沢感と塗膜の厚みを出した。ここでもスプレー缶を素早く動かして、薄く重ね塗りすれば、失敗せずに済む。仕上げのクリアーは「SOFT99 ボデーペン クリアー」でもいいかもしれない。これでも耐候性は十分ではないかもしれないが、スプレーしないよりはずっと安心できるはずだ。
GSIクレオス Mr.スーパークリアーUVカット (溶剤系スプレー) 光沢で、クリアーブルーを保護
■ わんをネジで取り付けて完成
完全に乾燥したら、わんをネジで取り付けて完成だ。ロゴの向きを変える際には、わんを回転させると塗装が剥がれる可能性があるので注意。ロゴの向きを変えるたびにネジを緩めるか、もしくは、最初からネジをきつく締めないようにしたほうがいいだろう。
組み立て直したCATEYE OH-2400。ネコのロゴもちゃんと残っている
■ まるで既製品のような仕上がり
早速、組み立てたベルをDEFY1 DISCに取り付けてみると、我ながら納得の仕上がり。ムラなく塗装でき、ブランドのロゴも残っているので、まるで既製品のような出来栄えだ…というのはいいすぎか。とにかく、それくらい満足することはできた。ただ、ちょっと青味が強かったのは反省点。クリアーブルーの重ね塗りの回数を減らし、仕上げのクリアーを多めに塗れば、フレームに近い色味が出せたはずだ。
光の加減でキラキラと輝き、ベルがワンポイントアクセントになった。今回は同時にサイコンマウントのアームも塗装
■ 実際に鳴らしても問題なし
実際にベルを鳴らしてみても、打ち子で塗装が傷ついたり剥げたりすることはない。塗装の頑丈さを確認するため、家に人がいないときに約100回くらいベルを鳴らしてみたが、傷は確認できなかった。これはMr.カラースプレーの塗装の強度が高いというよりも、打ち子のスプリング力程度の衝撃では傷つかないという見方が正しいだろう。もし、これで塗装が傷つくようなら、自転車のフレームの塗装を保護する透明なシールを貼るつもりだったが、その必要はないようだ。
打ち子が当たっても傷はつかない
■ 必要なものを全て揃えた場合はコスパが悪い
今回、私が購入したものはMR.カラースプレーのクリアーブルーだけだが、必要なものを全て揃えると、費用は以下のようになる。
染めQテクノロジー ミッチャクロンマルチ: 1,260円
GSI クレオス Mr.カラースプレー クリアーブルー: 648円
GSIクレオス Mr.スーパークリアーUVカット (溶剤系スプレー) 光沢: 864円
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合計: 2,772円 ※実売価格ではなく定価で計算
塗料だけでこの値段である。これにベルの価格を加えると3,600円を超える。しかも、ベルの塗装に使う塗料は少量だ。これだけ費用がかかるとなると、最初から質感の高いベルが買えそうだ。だから、これらの塗料をわざわざ用意するのではなく、他のパーツの塗装にミッチャクロンマルチや仕上げのクリアースプレーを使う機会があったら、同時にベルを塗ってみる…というのがいいかもしれない。
今回のようにシルバーのベルを使えば、フレームに合わせたカラーにすることも可能。ロゴを残すこともできる。ベルの表面処理の種類にもよるが、OH-2400以外でも、わんがプラスドライバーやアーレンキーで外せるなら塗装できる可能性はある。今回の塗装は単色のシンプルなものだが、CATEYE OH-2400を塗装した人はそういないはず。自分だけのベルを手に入れた満足感はかなり高い。
価格評価→★★★☆☆ (塗料を全て揃えると費用がかかる)
評 価→★★★★★ (ちょっと青味が強かったが、仕上がりには満足。実用でも問題なし)