購入価格: ¥0 完成車付属品
標準価格: ¥5,119 (税込)
『軽くスムーズな動作。全く申し分ない変速性能』
■ 105 5800シリーズのリアディレイラー
私のロードバイク「GIANT DEFY1 DISC」は、メインコンポーネントに「SHIMANO 105 5800シリーズ」が採用されており、リアディレイラーも同シリーズの「RD-5800」が取り付けられている。フロントディレイラーの「FD-5800」ほどの驚きはないが、軽快でスムーズな変速は走行中のストレスを感じさせず、ロードバイクの走行を楽しくしてくれる。
SHIMANO 105 RD-5800-GS
■ ローギアが32Tまでの大きさに対応するGSタイプ
RD-5800はリア11速に対応し、ローギアが23〜28Tに対応するSSタイプと、28〜32Tに対応するGSタイプが存在する。さらにカラーはブラックとシルバーの2色展開されている。DEFY1 DISCのカセットスプロケットは11-32Tなので、これに対応するブラックのリアディレイラーは、「RD-5800-GS-L」というものだ。
上下のプーリーはブッシュ式で、シールドベアリングは採用されていない。また、センタロン機構を搭載した10速用のガイドプーリーと比べると、RD-5800のガイドプーリーの横方向の移動量は極めて小さい。これは手でプーリを動かして移動量を確認した。テンションプーリーにはガタがほとんどない。
プーリーケージの長さもあって、RD-5800の外見はトレッキングバイクコンポーネントのRD-T780やRD-T610にそっくりだ。というか、逆に、RD-T780やRD-T610がロード用リアディレイラーの軽快な操作感を目指したために、似た形状になったというのが正確だろう。
RD-5800-GSはプーリーゲージの長さが際立つ
■ 軽くて正確な変速動作
実際に変速してみると、想像通り、相当軽くスムーズな操作感だ。シングルテンションの軽めのスプリングテンションに加えて、ポリマーコーティングケーブルが効いている。プーリーケージやパンタグラフのガタも極めて小さく、正確な変速とブレのないチェーンの動きを実現している。カチャリと静かにギアに乗り上げ、変速ショックも特に大きくはない。
RD-5800-GSの軽快な操作感は、やはりトレッキングバイク用のリアディレイラー「RD-T780」や「RD-T610」に似たものを感じる。プーリーにベアリングは使われていないが、ノイズやフリクションも特に気にならない。尚、私はSGSタイプのリアディレイラーしか使ったことがないので、GSタイプのプーリーケージの長さによる動作のフィーリングには違和感を感じない。
クロスバイクに付属する安価なMTB用のリアディレイラーに比べると、RD-5800は全てにおいて上回り、105 5800シリーズを搭載した完成車なら、ストレスを感じさせない軽くスムーズなリアの変速を楽しめるはずだ。
フィーリングはCS-4600 12-18Tと組み合わせたRD-T780-SGSに似ている
■ 10速同様の調整しやすさ
アジャスターで変速調整を行ったかぎりでは、リア10速のDEORE XT RD-T780に比べて、11速の調整がシビアになったようには感じない。カタログには「10スピードと同様の幅広いアジャスト範囲を実現」とあるが、私も同感だ。変速方法も8/9/10速と全く同じで、調整の難易度もほぼ10速と同様だと思う。
DEFY1 DISCはエンド幅135mmで、チェーンステー長さ420mmだが、チェーンが大きく斜めになっても、隣のギアにこすらないようにセッティングすることができた。これなら、カタログの「最新フレーム設計やシクロクロスにも対応」というのも理解できる。
+1.85mm広くなったスプロケのおかげもあって、変速調整は特に難しくはない
■ 全く不満のないリアディレイラー
クロスバイクでRD-T780の変速を経験していたので、RD-5800でも大きな驚きはないが、軽快で正確な変速には納得。もし、私がクロスバイクを全くカスタムせずにロードバイクに乗り換えたら、ストレスを感じさせないスムーズな動作に驚愕し、大喜びしたことだろう。ロード用のリアディレイラーは初めてだが、RD-T780と比べたかぎりでは、11速化しても動作に弊害はなく、多くのギアを選べるメリットを享受できると感じた。
長いプーリーケージと大きなスプロケが目立つ"GIANT DEFY1 DISC"
価格評価→★★★★★ (完成車付属品としての評価。単体購入でも星4つ)
評 価→★★★★★ (全く不満のない変速性能)
<オプション>
年 式→2015年
カタログ重量→250g