購入価格: ¥2,376 (税込)
標準価格: ¥2,376 (税込)
『特に強烈な印象はないが弱点もない。剛性と振動吸収性のバランスに優れたステム』
■ 完成車付属のステムから交換
私は3台目の自転車「GIANT DEFY1 DISC」を手に入れるにあたって、見た目を損なうと考えているパーツの交換を事前に検討していた。ステムもそのひとつで、DEFY1 DISCには「GIANT Aluminum 31.8」というものがついているが、細い丸断形状でのっぺりした外見は、貧弱で味気ないように思えた。だから、私は同じくGIANTの「CONNECT OD STEM」に交換して質感を高めることにした。
GIANT CONNECT OD STEM 100mm (左)
DEFY1 DISCのボリューム感にこのステムは似合わないような気がした (右)
■ 鍛造6061アルミ合金と四角断面形状が特徴
GIANT CONNECT OD STEMは、素材に鍛造6061アルミ合金を使ったステムだ。ステアリング剛性とコントロール性を高めるために、箱型断面形状を採用している。GIANTの独自規格(というか名称)のOverDrive用だが、コラムクランプ径が28.6mm(1-1/8インチ)、ハンドルクランプ径は31.8mmなので汎用性は高い。サイズは60〜120mmまで10mm刻みで揃っており、角度は±8度だ。※GIANTのサイトを参照
取り付けのイメージはカタログの他の自転車で知ることができたので、このステムの選択には迷いはなかった。上位のADVANCEDグレードやSLRグレードには「GIANT CONTACT OD2 STEM」が使われており、シムを使えばOverdriveにも対応できるが、素材も形状もCONNECT OD STEMと変わらないので選ばなかった。
箱型断面形状が特徴
■ 不満の出ない剛性と振動吸収性
DEFY1 DISCの元のステムの重量が148gなのに対し、CONNECT OD STEMは168gと28g重くなった。CONNECT OD STEMは、元のステムよりも幅も厚みも大きく、フェースプレートも幅広で肉抜きもされていないことが影響しているようだ。
素材や形状を考えれば確実に剛性が高まっているはずだが、実際に走行してみると剛性や振動吸収性の極端な変化は感じられなかった。上ハンでは振動吸収性が悪化するような硬さはないし、ダンシングや下ハンで力を入れたときに十分な剛性だと体感できる程度。ちょっと高いスピードを出してみたり加速してみたりしたときに、物足りなさを感じないということが、このステムのいいところかもしれない。
ロングライドでもステムによる不満は感じられなかった
■ GIANTの完成車の質感が高まる
外見の満足感はイメージ通りで、四角断面のゴツい形状がDEFY1 DISCの太いヘッドチューブに似合っている。しかも、GIANTのドロップハンドルやコラムスペーサーと同じ梨地のブラックなので、質感も統一することができた。ステムの直線的なラインも、DEFY1 DISCの近未的な外見に貢献している。クランクセットの交換もあって、ADVANCEDグレードのような品のあるルックスに仕上げることができた。
CONNECT OD STEMはDEFY1 DISCの質感に貢献。現在はハンドルも下がって、さらにルックスがよくなった
■ 確かにメーカーの説明どおりのステム
GIANTの商品説明では、どのステムも「軽量かつ剛性と振動吸収性とのバランスに優れた」とある。インパクトのある使用感がなかったのは、ステムに求められる性能のバランス故だと私は考えている。思えば、以前投稿した「GIANT CONNECT SL STEM」も同様の印象だった。
ステムの剛性が高くなれば快適性に影響するかもしれないし、振動吸収性を重視し過ぎれば柔らかくて力が逃げるかもしれない。平均的な性能を狙ったためか、CONNECT OD STEMはクセがなく弱点もない。何の不満もないところが優秀といったところだ。このステムのバランスのよさは、私にとって今後のロードバイクのステム選びの基準になるはずだ。
(参考) GIANT CONNECT SL STEMのレビュー:
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=11244&forum=11 価格評価→★★★★★ (この価格はさすがGIANT)
評 価→★★★★☆ (不満がないという点で優秀。見た目は大満足)
<オプション>
年 式→2015年
カタログ重量→160g (100mm、実測では168g)