購入価格: ¥500 (税込)
標準価格: 不明
『激安でもちゃんと自転車の重量を測定可能』
■ ロードバイク入手をきっかけに車重を測定
私はクロスバイクやシングルスピードの乗っているときには、重量をあまり気にしてこなかった。だが、ロードバイクを手に入れるにあたって、参考までにこれらの自転車の重量を測定しようと考えた。自転車を抱えたまま体重計に乗ることも考えたが、自転車単体でスムーズに測定したいと思ったので、吊り下げ秤を買うことにした。
私が選んだ秤は中国製の「WeiHeng WH-A08L」というものだ。全然期待していなかったのだが、意外に測定しやすく、カスタム後のクロスバイクとシングルスピードや、カスタム前のロードバイクの重量を参考にすることができた。
WeiHeng WH-A08L
■ 怪しいほど安いが、内容は充実
デジタル吊り下げ秤「WeiHeng WH-A08L」は、超激安本舗というAmazonの出品者から購入。なんと、送料込みで500円だった。アマゾンでは様々な出品者が販売しており、460〜1780円と販売価格がバラバラで、参考価格が4000円となっているものもある。買う前から怪しさ漂っているが、秋葉原のパーツ通りで買った安物に一喜一憂するような感覚で、この秤を注文することにした。
パッケージを開けてみると、意外に本体の作りは頑丈そうな印象。10kgまでは5g単位で、10〜50kgまでは10g単位で測定できる。単位は4つから選択可能で、初期状態ではkgになっている。TAREというボタンを押せば、秤に袋や梱包などを引っかけていてもゼロ表示にできる。スイッチを押すとバックライトが美しくブルーに光り、測り終わるとピーッとブザーで知らせてくれる。安い割には充実した内容だ。
バックライトはブルーに光る
■ 自転車の重量の測定
【トップチューブに梱包用のひもを巻きつけて測定】
自転車の重量の測定は、トップチューブに梱包用のひもを巻きつけ、そのひもをデジタルスケールに引っかけて行う。また、フロントホイールとダウンチューブも軽くひもで結んでおくと、ホイールが左右に傾かず、安定して測定できる。ひもの総重量は5g以下なので、測定誤差として扱った。
トップチューブにひもを巻きつける (左)
フロントホイールとダウンチューブを縛ると測定時に安定する (右)
【硬いものの下に設置して測定】
ただし、手で持って測ると、前腕がパンパンに張るほど負担がかかる上、秤の数値がコロコロ変わって安定しない。次に物干し竿に引っかけて試してみたが、物干し竿が上下に振動して、これも数値が安定しない。結局、秤をロフトベットの下に設置して測定した。
吊り下げた際に秤が上下しないものに設置
【スローピングフレームでの注意点】
秤に自転車を引っかけた際に、ホリゾンタルフレームならバランスを取りやすい。スローピングフレームの場合は、測定中に自転車が前後に傾かないように、事前にひもを手で持って、安定するひもの位置を探しておく必要がある。
スローピングフーレムは事前に安定する位置を探しておく
■ 測定結果 ※おまけ
WeiHeng WH-A08Lを使って、3台の自転車を測定した結果は以下の通り。どの自転車も装備品は全て外し、カタログとほぼ同様の状態で測定した。クロスバイクはキックスタンドも外している。中にはボルトや結束バンドで固定されたものもあるが、この機会にこれらも全て外して測定している。
① GIANT SEEK R3 (450mm、Mサイズ) カタログ重量 11.9kg(Mサイズ、450mm)
測定した結果は、なんと10.81kg。1.09kgもの減量だ。メインコンポーネントをDEORE XTにし、手組みホイールに換装した効果が出ている。カスタム前よりも軽い走りになったと感じたのは、どうやら気のせいではなかったらしい。
クロスバイク「GIANT SEEK R3」※装備品を装着した状態
② GIANT FIXER R (550mm、Mサイズ) カタログ重量 9.2kg(Sサイズ、510mm)
FIXERは8.995kg。わずかに9kgを切ったが、測定誤差を考えると怪しい。それでもSサイズよりはわずかに軽い。軽量化に貢献したパーツは、おそらく、ホイール、クランクセット、ペダル、サドル、シートポスト。逆にハンドルのNITTO B125は鉄ハンなので、大幅な重量増の原因。ここはアルミ製のNITTO B125AAにしたいところだ。
シングルスピード「GIANT FIXER R」 ※装備品を装着した状態
③ GIANT DEFY1 DISC (500mm、Mサイズ) カタログ重量 9.4kg(Sサイズ、465mm)
デフォルトの状態では、ジャスト9.5kg。もう少し重いと思っていたが、Sサイズより100g重いという結果だった。その後、パーツの交換により、さらに100g以上軽くなっている。あとはホイール次第といったところか。
ロードバイク「GIANT DEFY1 DISC」※全ての装備品を外したカスタム前の状態
■ 500円でかなり楽しめた
正確に自転車の重量を測定するなら、WeiHeng WH-A08Lではダメだと思うが、カスタム前後の重量を参考にする分には、これでもかまわないのではないだろうか。ただし、パーツやアクセサリーの測定は、0.5gや1g単位で測れるデジタルキッチンスケールを使ったほうが正確だ。
このデジタルキッチンスケールなら1g単位で測定可能
今回の測定では、クロスバイクが意外に軽くなっていたことが判明したのが収穫。こだわりのカスタムは車重にも影響していたので、ちょっと嬉しくなった。当時にロードバイクとの車重差も走行性能として実感。WeiHeng WH-A08Lのようなデジタル吊り秤があれば、自転車の重量について考えるのが楽しくなると思う。しかも500円で。
価格評価→★★★★★ (安すぎる。しかも送料込み)
評 価→★★★★☆ (安物買いの銭失いにはならなかった。精度はそれなり)