購入価格 ¥1500
発行:フジテレビ出版、発売:扶桑社
フジテレビのツール・ガイド本。1992年当時、フジテレビにツールの放映権が移ったことを受けての出版です。結果的に、いまに続くツールの歴史の一断面を切り取っています。あのころはこれがツール解説の最新本でした。ここから10年ほど、フジが地上波でダイジェストを放送しました。なお、1990年の世界選手権でのNHK解説を期に八重洲出版の編集者を退き、フリーとなった 「鉄人」小林徹夫が関わっています。
かつてHONDAの第二期黄金時代を彩った同局のF1中継。これをモチーフとしたかのような放送の導入部。一幅の絵のような窪田等のナレーション。
ローラン・フィニョン、グレッグ・レモン、そしてコロンビアの英雄、ルイス・エッレーラ。揺るぎない王者の走りを見せつけたミゲール・インデュライン。サエコの列車 (元祖トレイン) から解き放たれるマリオ・チポリーニのスプリント。ライバルたちには厳しすぎたマルコ・パンターニの登坂スピード。Right stuffな選手たちが繰り広げる夏物語。あの時のTV映像のひまわり畑は、あの時だけのもの、です。
こちらはエンディングテーマ
https://youtu.be/arN-d-1HjNQ時代が時代だっただけに視聴率はまったく振るわなかったでしょう。よくやってくれたものだと思います。
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今は、インターネットでいくらでも過去情報を引き出せる(真偽はべつにして)便利な時代ですが、活字となった書籍には、独特の時代感が備わっています。久々に取り出して読んだこの本も同じ。ちゃんと時代の証言者としての役割を果たしています。
入手が難しいこの本を今頃レビューしたところで栓なきことですが、どこかの古本屋で見つけたら是非、どうぞ。
放映権がNHKからフジに移ったこの年。最初の放送日、プロローグを録画しようとVHS(死語)のビデオデッキ(死語)で録画予約したものの、ヤクルト‐巨人戦の放送延長で時間が思いっきりずれ込み、全然録画されておらず、「野球放送なんて延長してるんじゃねえぞ!!」などと憤りを感じたものです。(脱線)
価格評価→★★★★☆
評 価→★★★★☆
年 式→1992