購入価格 ¥1,264
自転車用品で使う電池が悩みの種です。可能であればすべて単三電池で統一したいのですが、サイコンとセンサーはそういうわけにもいかず、やむを得ずCR2032を使用しています。
ボタン電池を使い捨てたくない、というのもあります。単三ならいろいろ使い回せるというのもあります。ですが、それ以上に、ただ単純に単三電池が好きで堪らないのです。少年時代にミニ四駆のブームを経験したからでしょうか。充電が完了した大量の単三電池を眺めるだけで幸せになります。高揚感さえ覚えます。
さて。
ブルベではある程度以上の距離を走る時には、ヘルメット尾灯の装着が義務づけられています。オダックス・ジャパンの規定には「400km以上ではヘルメットに尾灯(点滅可)」とありますが、これは最低限であり、200km以上、つまりすべてのブルベで義務づけている主催団体もありますし、点滅不可のところもあります。
フロントライトは電池切れがすぐに分かります。フレームに装着している、一般的なリアライトも信号待ちなどで確認できます。それと比べると、ヘルメット尾灯の電池切れは分かり難い。コンビニ立ち寄りでヘルメットを外して、はじめて気付いたりします。「点いているのか消えているのか自分ではよく分からない」というのは個人的に大きなストレスです。
というわけで、ヘルメット尾灯に求める機能は
・単三電池ひとつだけで、
・600kmのブルベ(制限時間40時間)のうちの半分、つまり20時間は連続で点灯し、
・雨の中を走れる防水性を備えている。
となりました。
CATEYEの現行モデルにこの条件を満たす物はありません。生産終了モデルや海外モデルにもなさそうです。フロントライトもリアライトもサイコンも、すべて同社で揃えていたので残念なのですが、ない物は仕方がありません。検索してリストアップして検討して、最終的に本製品に辿り着きました。
★重量★
本体のみで28g、電池も含めると53gでした。フレームに装着するリアライトとしては普通なのでしょうが、ヘルメット尾灯としてはかなりの重量級だと思われます。
個人的には後頭部なのでそれほど気になりません。「前頭部のヘッドライトとバランスが取りやすくなって悪くない」程度に捉えていますが、論外に重いと判断する人がいても不思議はありません。
★明るさ★
LEDはふたつですが、写真の通り、半分ほどはフードで覆われています。白いプラスチックで反射させることで斜め方向にもアピールするよう工夫しているのだと思われます。
★持続時間★
満充電のアマループでテストしたところ、点灯開始から34時間時点でかなり弱々しくなっており、35時間では消えていました。実用上はカタログスペックに近い値なのではないかと。
★防水性★
IPX-4に準拠してる、とカタログにはあるので、普通の雨なら大丈夫だと思われます。雨模様の400kmや、豪雨の中で150kmくらい走ったのですが、問題なく機能しました。
★ブラケット★
プラスチックのネジでベルトを締め付けて台座に固定します。頻繁に取り外しをするようなパーツではありませんが、ちょっと面倒です。本体側を削ったらCATEYEのブラケットに装着できそうな雰囲気があります。
★まとめ★
「単三電池ひとつで長時間の点灯」という条件を満たすリアライトの少なさは意外でした。「単三電池」という条件でさえ、あまり見受けられません。軽さと小ささならCR2032、長寿命高輝度なら単四電池、という感じです。
リアライトとしては、TL-LD1100やTL-AU330ほど極端ではなく、バランスが取れた良い製品だと思います。特に、単三電池で統一したい自転車乗りには福音といえます。もしも私がTL-LD1100を使っていなかったら、本製品を通常のリアライトとしても導入していたかもしれません。
ヘルメット尾灯として考えると……そもそもヘルメット尾灯ではないわけで、やり過ぎ感が漂います。大きく重く不格好です。ヘルメットからこれだけ突き出すと、後頭部を打ち付けるような事故の時に悪影響がありそうです。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★☆