↑写真、使いまわしで申し訳ありません
購入価格:160,000+190,000(9000デュラ)
どうしても欲しかったVX。
ずっとオークションを見ていたら、ようやく出てきて入手。
C-T:530mmと、少し大きいかとも思いましたが、特に問題はありません。
当初78デュラのフルコンポだったのですが、走ってみて直ぐに9000化することを決意。
恥ずかしながら、このバイクに乗ることによって、ウィップや溜めという言葉を実感することが出来ました。
(その前がVENGEだったので仕方ないのかなw)
世間で言われる「TIMEらしさ」なんてわかりません。
ただ、このフィーリングが唯一無二だということは、理解できます。
§見た目
細身カーボン、ホリゾン、ラグ。
美しいです(自画自賛)
フレームはさほど細くはありません。
特にダウンチューブについては、ヘッドからBBにかけて断面形状が複雑に変化しており、BBあたりではかなり太くなります。
ヘッドについてはアルミのようですが、USAで作っている頃のアルミキャノンデールのように、接続部は非常に滑らかな仕上げです。
シート下集合部もラグが美しいです。
シートステー、チェーンステーについては細いですが、シートステーは曲線をうまく取り混ぜた形状をしており、振動吸収性と反応性に一躍買っていると思われます。
フォークはミレニアム。
形状はリヤに比べるとコンベンショナルです。
ベクトラン配合で乗り心地がとても良く、路面追従性との両立を図っているようです。
塗装の仕上げはとても美しく、カーボン地剥き出しの部分とソリッドホワイトに塗り分けられ、クリアは分厚く塗られています。
色気増し増しです。
一点、タイヤチョイスですが、25cだとシートチューブへのクリアランスがほとんどありません。
時代的にも23cまでで設定されているようです。
現在4000SⅡの23cでこんな感じです。
§インプレ
まず漕ぎ出しが軽いです。
重量的にはVENGEの6.8kgに対し7.4kg。
しかし、BB周りの剛性が高いVENGEに対し、クルクルっと軽快に回っていきます。
中速までの加速も相当に速く、溜めを作りながら跳ねるように進む感触は、官能的ですらあります。
登りでは大きな特徴はありませんが、VENGEがダンシングで登らせる方が得意なのに対し、ほとんどシッティングで登ることが多くなりました。
ダンシングしてもあまり進みが良くなく、ギア落としてクルクルと走った方が進むようです。
ヤビツのタイムについては、まだ全開で走ってはないないので比較はできませんが、VENGE以上に速く走れるとは思えません。
ただ、楽しめるペースで走っている分には、脚の消耗は抑えることができます。
下りは、VENGEほどのガッシリ感はなく、フロントが遠回りして回っていきます。
オートバイも自転車もリヤを中心に回っていくものですから、リヤにしっかり荷重し、外脚を踏ん張ってあげればアンダー傾向を消して行けます。
連続S字の切り替えしはVENGEの得意技でしたが、VXはフロントが粘る傾向にあり、リズムが狂うとオットットとなります。
総じて、VENGE以上に膝を開いて体重移動をしっかり行わないと、上記のようにアンダーステア傾向に負けそうになりますが、ツボに入った時の横Gの感じ方は独特のものがあり、相当快感です。
驚いたことに、平地巡航はVENGEより楽に速いです。
BORA ONEを使い切っている感がVENGEより強いです。
海沿いのR134を流していると、いつの間にか35km/hを超えています。
そこからの加速も気持ちよく、45km/hくらいまでは羽が生えたようです。
しかし、それ以上になると、BB周りの柔らかさが仇になり、空回りしているような感覚に陥ります。速度もなかなか伸びなくなります。
50km/hまでは何とか踏めていたVENGEとの大きな違いです。
§乗り心地
この乗り心地の良さは・・・言葉が出ません。
柔らかいと一言では言えない奥深さがあります。
ボンジュールレプリカたるVX Special Pro比で15%剛性を落としているようですが、自転車は固さじゃない!と思わせる「何か」があります。
平地でも下りでも、FフォークとR三角がしっかり働いているようで、シルキーの一言です。
VENGEの前に乗っていた2012Quattroもシルキーと思いましたが、
それ以上です。目から鱗レベルです。
VENGEだと100kmがギリギリでしたが、先日160km走ってもまだしっかり脚が残っていました。
§総評
確かに、超高速域や登りでは、古さを感じさせるところもあります。
ですが、登りを除けば、今時のバイクに向こうを張れるだけの走りが出来ると思います。
クリテリウムのような走り方は向いていないのかなとも思いますが、高速巡航できるようなサーキットエンデューロなどは特に期待したいです。
今年は富士ヴェロがなかったので残念でしたが、バーニングマン、富士チャレ、かすみがうら、東西対抗エコパへの参戦をVXで行おうと思っています。
また、ファンライド系もいくつか出ようと思っています。
古いフレーム故、今時のレーシングフレームに比べると弱点もありますが、それを補って余りある楽しさとおおらかさがあります。
§現状
現状のアセンブルを記載します。
・コンポ
9000デュラ
・ホイール
BORA ONE CL 50(ありがとうございました!)
・ペダル
6700カーボン
・ステム
ZIPP SC 110mm 17°
→ステムもホリゾンタルになり美しいです
・ハンドルバー
TOKENカーボン 420mm
・バーテープ
例のボントレガー(笑)
・タイヤ
4000SⅡの23cもしくはS-Works Turboの24c
こんなところでしょうか。
なお、レビューさせていただいているBORA ONEとのマッチングですが。
脚が攣るまで回さないと許されない悪魔性は、びっくりするくらい抑えられています。
登りでは若干の重さを感じることもありますが、平地や下りでは元々持っている気持ちよさが助長されています。
回り方にドラマのあるホイールと、適度に柔らかいVXとの組み合わせは、病み付きになります。
細身ホリゾンタルとのビジュアル的なマッチングは・・・VENGEでは肉食系で超攻撃的でしたが、VXでは上品にまとまります・・・まとまってますよね??w
他、ステッカーチューンしている程度です。
またまたnumero_nero先生にご教授いただき、シートポストの塗装剥離も無事終了。ZIPPステッカーをペタリとしております。
ありがとうございました。
シートポストにZIPP
ステムにTIME
シートチューブにカンパ
価格評価→★★★★★(←乗った瞬間から惚れる)
評 価→★★★★☆(←登りはちょっと苦手だけどヨシとできちゃう)
年 式→2005
実測重量→7.4kg