購入価格: ¥5,616 (税込) ※Blue Lug 幡ヶ谷店で購入
標準価格: ¥5,616 (税込)
『幅広い気温に対応し、デザインも使い勝手も最高。特に絶妙なグリップ感とレバーの操作性が良い』
■ 春のライドのために用意した「GIRO×MASH DND gloves」
私は春の気候に最適なウェアをあまり持っていなかった。グローブもそのひとつで、春先にウインターグローブやハーフフィンガーグローブを身に着けるのは季節感がないと考えていた。そこで、春に向けて薄手のフルフィンガーグローブを用意することにした。私が選んだものは、GIRO×MASH DND gloves。サンフランシスコのピストクルーMASHとヘルメットメーカーGIROのコラボアイテムだ。
GIRO×MASH DND gloves
■ ベースはGIRO DND gloves
GIRO×MASH DND glovesは、ネイビー、3トーンカラー、PARALLEXの3つのカラーが用意されている。私が選んだのはネイビーで、3種類の中ではMASHの盾とロゴが最も控えめなモデル。さりげなさとクールさを両立した色使いだ。ベースとなっているグローブはGIRO DND glovesで、デザイン以外に大きな違いはないようだ。ただ、スマートフォンのタッチパネルには対応していない。
DND glovesはトレイル、ジャンプ、バーム等での使用を想定したMTB用のフルフィンガーグローブで、フィット性、コントロール性、耐久性などライディングに必要なものを揃えて作られている。アッパーには伸縮性と通気性を兼ね備えた素材が、パームにはコントロール性を重視したスエード調の素材が使われている。レバーの操作性を高めるために、指先にはゴムが貼られている。
MASHの盾のデザインは控えめ (左)
小指にもMASHのロゴが入る (右)
■ DND glovesのサイズ感 ※重要
GIRO japan オフィシャルサイトではサイズチャートを見つけることができなかったが、GIROの英文のサイトではちゃんと用意されている。PALM WIDTH(手のひらの幅)とFINGER LENGTH(手首から中指までの長さ)を計測してサイズ決めるのだが、私のPALM WIDTHは約198mm(最大)、FINGER LENGTHは約175mmなので、本来はSサイズが相当する。
だが、私が実際に選んだのはMサイズ。Sサイズでは手を通すことすらできなかった。自分の手のひらのサイズが、サイズチャートの2つのサイズの境界付近の場合には、大きい方のサイズを選んだ方が確実にはめられるはずだ。私の場合はMサイズでも中指がわずかに余る程度で、ほぼジャストフィットと言っても良いサイズ感だった。
ショップで試着した限りでは、コラボアイテムではないDND glovesをはじめ、GIROのグローブならどれもサイズ感は変わらない模様。Mサイズは一般的な手のひらか少し小さめの男性、Lサイズは手の大きな男性にフィットすると思う。Sサイズは女性が身に着けられそうだが、女性向けにはLA DNDというグローブがあり、サイズチャートも男性用とは異なる。
GIRO×MASH DND gloves Mサイズ。フィット感は良好
■ クールなデザイン
GIRO×MASH DND glovesは、MASHとコラボしてあるだけあって、どこかストリートっぽさを感じさせるデザインだ。私は春のライドのためにRaphaのウェアを多く用意したが、このグローブを組み合わせることでRaphaの持つ上品さを意図的に抑え、代わりにクールな印象にしようと考えた。Navyはジャケットに合わせて選んだ色だが、今思えば3トーンカラーも面白かったかもしれない。
Rapha Hooded Rain Jacket + GIRO×MASH DND gloves (左)
Rapha Merino Cool Neck + GIRO×MASH DND gloves。ロングフィンガーだが、Tシャツにも合う (右)
■ グローブとしての使い勝手は最高
DND glovesのグリップ性、操作性、コントロール性は大変素晴らしい。MTBのハードなライディングに対応するだけあって、フラットバーであるクロスバイクでも存分に高い性能を発揮してくれる。
まず、パームのスエード調の素材はグリップ力が絶妙で、ハンドルのグリップを確実に保持するが、同時に手のひらを滑らせてポジションを変えるのも容易だ。指先のゴムの滑り止めはブレーキレバーとシフトレバーへのかかりを良くし、確実に素手よりも操作性・コントロール性を向上させる。例えるならレバーのグレードが上がったかのようだ。
個人的にはフラットバーに向いていると思うが、ドロップハンドル(ピストハンドル)においても、DND glovesの良さは感じられる。ポジションの変更は容易だし、ブレーキレバーも引きやすい。これならロードバイクのデュアルコントロールレバーでも使いやすいのではないだろうか。ただし、パッドにゲルが入っていないので、ロングライドに使うには好みが分かれるかもしれない。
「シリコンフィンガーティッププリント」によりレバーが素手より操作しやすい (左・中央) ※川の土手の上で撮影
絶妙なグリップ感を生む「AX スエード合成マイクロファイバー」(右)
■ 幅広い気温に対応する通気性の良さ
このグローブを購入したのは2月の初めだが、正直真冬に使うグローブではないと感じた。アッパーの通気性が良すぎて、冷たい風が手の温度を奪ってしまうからだ。真冬でも昼間ならともかく、夕方以降や気温が1桁のときには不向き。やはり寒い日には保温性と防風性の高いウインターグローブを使う方が快適だ。ちなみに、GIROのサイトでは、DND glovesはウインターグローブのカテゴリーに入っていない。また、インナーグローブに使えるほど薄くはない。
春に向かって気温が暖かくなってくると、このグローブはとても使いやすくなってくる。ここでも際立つのは通気性の高さで、激しい動きで体温が上昇しても、グローブの中を蒸れにくくし涼しさを保つ。5月の真夏日では暑さと蒸れを感じるが、苦痛や不快感を伴うほどではないので使うことは可能だ。体感的には快適に使えるのは15〜25℃くらい。それ以上の気温でも真夏でなければ、それほど不快感もなく使えるだろう。個人的には3シーズンの幅広い気温で使えるグローブだと思う。
手の甲と指の側面の通気性が良いが、手のひらは暑くなりやすい ※川の土手の上で撮影
■ 繰り返しの使用や洗濯に強い
耐久性の高さを謳っているだけあって、度重なる使用でも糸が解れたり、生地が破けたりすることはない。生地の丈夫さは当初から感じていたが、縫製もしっかりしており、GIROのグローブの品質の高さを理解することができた。ただ、人差し指の側面は毛玉が少し出ている。これはレバー操作時の擦れによるものだと思う。
洗濯の方法は手洗い後に吊り干しするように指示されている。弱アルカリ性の洗剤では生地が少し硬くなるので、エマールのようなお洒落着用の中性洗剤の方が向いていると思う。耐久性の高さを感じるグローブだが、それでも丁寧に優しく洗濯した方が長持ちしそうだ。
手洗い後、釣り干しするよう指示されている
■ 可能なら全てのシーズンで使いたい
私は自転車用のグローブの経験は少ないが、それでもGIRO×MASH DND glovesの使い勝手の良さは、今まで使ったグローブの中で断トツ。グリップ性、操作性、コントロール性が抜群に良く、可能なら全てのシーズンでこのグローブを使いたいくらいだ。意外に幅広い気温に使えそうなので、できるかぎりこのグローブで過ごそうと思う。
価格評価→★★★☆☆ (高価だと思ったが、驚きの使い勝手の良さ)
評 価→★★★★★ (デザインに惹かれて購入したが大当たり)
<オプション>
年 式→ ー
重 量→54g(1ペア)