購入価格 ¥2994 (ワールドサイクル)
パナレーサーのシクロクロス用タイヤ。
CGとは、ダウンヒルレーサー、セドリック・グラシア氏からとったもの、なんでも彼との共同開発のトレッドパターンなんだとか……
そういった生い立ちからして、元々本来はMTB用タイヤのもの。
MTB用のトレッドパターンを、シクロクロスのUCIルールである700C/33C以下の幅に落とし込んだのがこのタイヤ。
そう言った側面からいえば、ピュアなシクロクロスタイヤ、ではないと言えます。
見かけはオールブラックな出で立ちですが、一応BlueLug限定、Fairweatherブランドからサイドスキンや、グリーン、ブリックカラー、グレーのカラーバリエーションモデルが定番で販売されています。
価格が結構安く、安いところでは3000円を切ります。
チューブレスには非対応ですが、バイクロアなどで、お試しでダートを走ってみたいなど、お手軽にシクロクロス用のタイヤを選びたいなら、なかなか良さそうです。
■実際使ってみた感想
・当方は普通にシクロクロスで使いました。(多少仕事の通勤でも使いましたが……)
チューブはパナレーサーのR-Air、ライダーの体重は60~65kg程度です。
32Cなので最新の33Cに比べると、ややナローな印象。
まず、アスファルトでも、芝、ハードパックでも非常に転がりが良いです。
ブロックタイヤということを考えれば、ロードノイズも少ないし、やや密度の高いセンタートレッドと、スクエアなノブは軽快な走りを見せてくれます。
グリップ感はガッツリ食ってくれる感じではないのですが、そう悪く無いですね、絶対的なグリップ感というより、滑り出しが穏やかで、非常にコントロールしやすい。 前輪が多少ズルッと逃げても、穏やかなので、リカバーしやすいです。
そして何より、サイドウォールのしなやかさが良いですね。
ライダーの体重にもよりますが、空気圧は他のタイヤに比べるとやや高めくらいで走らせたほうが、コシがあって良いですね。
逆に結構空気圧を少なくすると、減速時に前輪の踏ん張りがきかずに、ナーバスになる印象も受けました。
それに、チューブはリム打ちを考えると、R-Airを付けたいところ……サイドウォールが非常にしなやかなので、油断してると結構リム打ちをします。
▲一応回転方向がある
左右がほぼ対称で、前後方向も似たような形なので、回転方向とか無さそうな感じもしますが、一応、ノブの向きがあり、よく見ると転がり重視の回転方向と、食いつき重視の回転方向があります。
自分は実際変えたりして使いましたけど、それほど大きな差はないように思えました。
ノブの刺さりはあまり良くないので、ややマッドなカーブや、キャンバーはあまり得意ではないシチュエーションのようです、また、泥はけもあまり良くはないです。
ヘビーなマッド路面だと、結構泥を食ってしまって、ノブに詰まっていわゆる「おはぎ」になりやすいです。
とはいえ、ほぼ1シーズン使って、とりわけ苦手なシチュエーションってあまり多くは無さそうです。
■総括して
コストパフォーマンスが非常に良いタイヤです、チューブレスではありませんが、逆にホイールへのインストールの良さがあってよいですね。
チューブレスの、あのシビアなビートの硬さ、入れづらさを考えると、初心者にはこのタイヤは良い選択肢でしょう。 R-Airを使えばそうそうはリム打ちパンクもしないし、逆に体重の抜き方、ラインの選び方を覚えられる。
シクロクロスの用途に関しては、ChallengeやIRCのCX用のタイヤに比べると、純粋なパフォーマンス面だともう1歩という感じもありますが、それでも全然ダメだという感じではないし、むしろシチュエーションを選ばない安定感がある……とりあえずシクロクロス走ってみたいという感じなら、選びやすいですね。
価格も良いし、飽きても通勤快速に使える転がりの良さがある。
ただ、刺さり系のパンクにはあまり強くないですね。
一応耐パンクベルトは入っていて、それ相応には丈夫ですが、300gという軽さとトレードオフに、やっぱりちょっと、タイヤそのものが薄いです
価格評価→★★★★★(安い、性能的にも、品質的にも全然イケてる感じです)
評 価→★★★★☆(なかなか良く出来てるタイヤだと思います)
<オプション>
年 式→2016
カタログ重量→ 300g