購入価格: ¥710 (税込)
標準価格: ¥1,056 (税込)
『普通の洗剤と仕上がりが全然違う。メーカーの言うとおり、まさに生地素材が持つ本来の機能を維持・回復させる専用のクリーナー』
■ メリノウール製品専用の洗剤
私はRaphaのメリノウールのウェアをいくつか持っている。これは自転車にふさわしい服装や走行中の快適さを求めた結果だ。メリノウールは肌触りが良く、寒い日には暖かくて汗冷えせず、暑い日には蒸れにくくて快適な素材だ。私のメリノウールのウェアはどれも大切なもの。だから、できるだけ手洗いで洗濯するようにしている。
洗剤はいつも「花王 エマール」のようなおしゃれ着用の中性洗剤を使っているが、Raphaには「MERINO WASH」というメリノウール製品専用の洗剤が用意されている。大切なウェアには良い洗剤を使いたいが、MERINO WASHは250mlで¥2,000と結構なお値段。もう少しリーズナブルなメリノウール専用洗剤はないか探して見つかったのが、「Granger’s メリノクリーナー」というものだ。
Granger’s メリノクリーナー
■ 防虫効果のある天然杉成分を配合
Granger’s(グランジャーズ)は、アウトドア用品のクリーニングと撥水加工製品を専門に扱う英国のブランドで、Gore-TexのようなDWR(耐久撥水)加工された製品に用いるクリーナーや撥水剤が有名だ。Granger’sのメリノクリーナーは、その名の通りメリノウール製品専用のクリーナーで、アウトドア用のメリノウール素材のベースレイヤー他、洗濯可能なウールウェア全てに使うことができる。
メリノクリーナーは洗濯機に直接投入するタイプの水性クリーナー、要するに液体洗剤である。洗濯機の水は25〜35Lを目安とし、ウェア2着に対して、キャップ一杯(50ml)を投入する。メリノクリーナーの容量は300mlなので、1本で6回の洗濯が可能だ。
特徴は防虫効果のある天然杉成分を配合していることだ。天然杉成分はRapha Merino Washにも配合されており、それだけでなんとなく上質な仕上がりを期待してしまう。主成分は非イオン系界面活性剤とだけ記載されており、詳細は分からないが、「洗濯による記事の痛みを防ぎ、メリノウール本来の性能長く持続させる」と商品説明にはある。
Rapha Merino Washと同じく天然杉成分配合。これはもしかして...(左)
ベースレイヤーのようなイラスト (右)
■ 今回洗濯したウェア
私がメリノクリーナーで洗濯したものは、①Merino Hat、②Merino Winter Collar、③Merino Stripe Socks、④Long Sleeve Merino Jerseyの4つだ。①②④のメリノウールの割合は90〜95%以上、③は35%になっている。④は今回が初めての洗濯だ。
①Merino Hat(帽子) (左)
②Merino Winter Collar(ネックウォーマー)(右)
③Merino Stripe Socks(ソックス) (左)
④Long Sleeve Merino Jersey(ニット) (右)
■ 洗濯機と手洗いの両方に使用
メリノクリーナーを用いた洗濯の方法は、ウェアのタグの洗濯表示に従うように指示されており、特別に変わった方法を用いるわけではない。ただ、私は生地を傷めないように、できるだけ丁寧に優しく洗うように心がけた。
まず、上記の①〜③の小物を手洗いで洗濯してみた。メリノクリーナーは洗濯機投入タイプだし、洗濯機のドライコースなら弱い回転でウェアを優しく洗えるが、優しく洗う点では手洗いも変わりはない。手洗いの方法の詳細は省略するが、洗い方は押し洗い、脱水は雑巾のように捻るのではなく両手のひらで挟んで水を絞り、タオルドライで乾燥させる…などすれば、型崩れと生地の傷みを防ぐことができる。
私はメリノウールのウェアを基本的に手洗いするが、④Long Sleeve Merino Jerseyは洗濯機のドライコースで洗ってみた。このときに
ボタンとファスナーを閉じて裏返しにし、折りたたんでネットに入れれば生地を傷めにくい。
干し方にも注意が必要だ。衣類用ハンガーや各ハンガーに吊り下げて干すと、給水した生地の重みでウェアが伸びて型崩れする。これを防ぐには平干しという方法を用いる。平干し用のネットがあれば便利だが、他のものでも代用することはできる。尚、③Merino Stripe Socks以外は、平干しするように指示されている。
手洗い、または、洗濯機のドライコースで洗濯後に平干しする
■ まるで新品の状態に戻ったかのような仕上がり
メリノクリーナーで洗濯したウェアの仕上がりは大変素晴らしい。洗濯したウェアの全てがふんわりと柔らかくなり、サラサラかつしっとりした肌触りになった。同じ洗い方でもおしゃれ着用の洗剤をはるかに仕上がりだ。
①Merino Hatも②Merino Winter Collarも2年間使ったものだが、今まで洗濯した中で最高の仕上がりになった。洗濯前は①Merino Hatの生地の厚い部分に若干ごわつきがあったことが分かる。メリノクリーナーで洗濯すると、まるで新品の状態に戻ったかのようだ。これは決して大げさな表現ではない。
③Merino Stripe Socksも同じく最高の仕上がり。元々メリノウールの混合の割合が低いので、サラリとした肌触りの感じは希薄だが、空気を含んでふんわりと仕上がるのが大きな違いだ。
④Long Sleeve Merino Jerseyの仕上がりはパーフェクト。先月の初めに買ったばかりのものだが、毛玉の発生や生地の痛み、伸び縮みもなく、購入時の状態を保つことができた。もちろん生地の伸び縮みもない。これは洗濯の仕方だけでなく、メリノウールの生地自体の丈夫さも関係しているはずだ。メリノウールは私が考えていたよりもずっと洗濯に強いようだ。これなら他のものも洗濯機で大丈夫そうだ。
どうして他の洗剤とこんなに仕上がりが違うのかとても不思議だ。普通の洗剤ではウールの油分を取り去ってしまい、メリノクリーナーでは油分を維持したり、失われた油分を与えるのかもしれない。メリノクリーナーの成分が分からないので憶測でしかないが、しっとりした肌触りになる理由はおそらくこんなところだろう。
尚、メリノクリーナーの原液は、天然杉成分のせいかニオイがきつい。このニオイは洗濯後には消え、結果的に無香料ということになる。おしゃれ着用洗剤では、丁寧にすすぎをしても香料が残ることがある。個人的にはメリノクリーナーの無香料の方が好みだ。
2年使った①Merino Hatと②Merino Winter Collarがふんわりと柔らかく仕上がる
③Merino Stripe Socksはふんわり仕上がってボリュームが出る (左)
比較的新しい④Long Sleeve Merino Jerseyは、購入時の状態を維持できる (右)
■ メリノウール専用の最高の洗剤
Granger’sのサイトのウェア用製品のページには、「生地素材が持つ本来の機能を維持・回復させる専用のクリーナー&撥水剤」とあるが、まさにその通り。縮んだメリノウールを元に戻すような効果はないと思うが、何度も使ったメリノウールのウェアがまるで新品のような状態に戻り、新しいメリノウールのウェアはその状態を維持できる。
現在、Granger’sのメリノウール製品専用クリーナーは、「メリノウォッシュ」という製品にモデルチェンジしているが、少なくとも今回投稿するメリノクリーナーは、自信を持っておすすめできる。普段使いには高価な洗剤だが、クリーニングに出すことを考えれば、コストパフォーマンスは高いと言える。
価格評価→★★★★☆ (クリーニングに出すことを考えればコスパが高い)
評 価→★★★★★ (メリノウール製品の回復と維持におすすめ)
<オプション>
年 式→ ー
容 量→300ml