購入価格: ¥1,296 (税込)
標準価格: ¥1,296 (税込)
『クッションのないスポーツサドル用のカバー。ベルクロでの固定だとズレやすい。装着も少々面倒』
■ 大晦日にサドルカバーを紛失して…
私はジーンズを履いて自転車に乗ることが多いが、困るのはジーンズの染料がサドルに付着することだ。しかも、私は2台の自転車の両方に白いサドルを取り付けている。白いサドルがジーンズで汚れるときれいにするのが大変なので、ジーンズで自転車に乗るときは、なるべくサドルカバーを装着するようにしている。
私はY's Roadで購入したサドルカバーをずっと使っていた。これはfi’zi:kのARIONEのサドルの長さにも対応するスポーツタイプのもので、クッションがないものだ。尻の痛みは緩和しないが、サドル本来の乗り心地を損ないにくい。
ところが、大晦日に自転車で外出した際に、走行中にこのサドルカバーを紛失してしまった。同じサドルカバーを買おうにも、私はメーカーも商品名も覚えておらず、記憶にあるのはビニール袋の簡易的なパッケージということだけ。Y's Roadで同じものを購入しようとしたが、既に販売されていないようだった。そこで同じようなサドルカバーとして選んだのが、SELLE ITALIA Saddle Coverだった。
今回レビューするSELLE ITALIA Saddle Cover (左)
こちらはY's Roadで買ったサドルカバー。fi’zi:k ARIONEの全長にも対応する (右)
■ サドルメーカーSELLE ITALIA製のサドルカバー
SELLE ITALIA Saddle Coverは、その名の通りサドルメーカーのSELLE ITALIA製のサドルカバーだ。長さ276mm、幅180mmのサドルに対応する。SELLE ITALIAのサドルのサイズを確認した限りでは、全てのSELLE ITALIAのサドルに適合するわけではないようだ。
素材はポリエチレン製。防水性があり、厚みのある生地がサドルを傷と汚れから守る。生地にはほとんど伸縮性はないが、後部にゴムが仕込まれていてサドルへのフィット感を高める。このゴムとベルクロによってサドルに固定する仕組みだ。
サドルカバー後部のゴムとベルクロによって固定する
■ 全長が長いサドルでも一応使えている
実際にこのサドルカバーを試してみると、ARIONE’は短くて装着できず、TUNDRA2にはギリギリ装着できた。それもそのはず。ARIONEの全長は約300mm、TUNDRA2は約285mmもあり、SELLE ITALIA Saddle Coverに合う大きさではなかったからだ。実は生地の伸縮性に期待していたのが、これは生地が硬すぎた。
ARIONEの後部にはサドルカバーがかからないが、これでも一応使うことはできている。この状態で尻の前後の位置を変えても、意外にサドルカバーはズレない。ポリエチレンの生地はfi’zi:kのサドルのマイクロテックスよりも滑りにくいが、気になるほどではない。
fi’zi:k ARIONEに装着するとサドル後部が露出するが、これでも一応使えている (左)
fi’zi:k TUNDRA2には装着できた (右)
■ 固定力が強いとはいえない
だが、ベルクロできつく引っ張って固定しないと、サドルから尻を下ろした際に、サドルカバーがズレて地面に落ちることがある。サドルカバーの落下は気づくことが難しく、落としたサドルカバーを探すために来た道を戻ったこともあった。ARIONE、TUNDRA2の両方でサドルカバーの落下を経験したが、適合するサイズのサドルでも同じようなことが起こりそうだ。
後部に紐が付いているタイプのサドルカバーなら、紐を引っ張れば巾着袋のように口が閉じ、サドル下部の全周をきつく締め付けて確実に固定できる。一方、SELLE ITALIA Saddle Coverは、後部の伸縮力の弱いゴム紐と前方のベルクロで固定するだけ。サドルの前後しか固定していない分、紐が付いているタイプのサドルカバーよりも固定力が劣る。
ベルクロをしっかり引っ張って固定すると外れにくい (左)
ベルクロをしっかり引っ張らないとこのようになりやすい。更にベルクロが外れて地面に落ちることも (中央)
紐を引っ張ればサドル下部の全周を締め付けられるが、アジャスターの締め込みが甘かったために大晦日に紛失した (右)
■ 装着がちょっと面倒
また、このサドルカバーは装着が少々面倒だ。紐が付いているタイプのサドルカバーなら、サドルの後部から紐を引っ張って簡単に装着できるが、SELLE ITALIA Saddle Coverはサドルの下に手を回して、ベルクロで固定しなければならない。サドルバッグを装着している場合には、更にサドルカバーの装着が煩わしくなる。かといって、サドルの下を見ないで手探りで取り付けると、ベルクロの固定が甘くなることがある。面倒な取り付けが更に面倒になるが、紛失するよりはマシだ。
サドルの下を覗き込みながら装着 (左)
このタイプなら紐を引っ張るだけで簡単に固定可能 (右)
■ サドルの汚れ防止という目的は達成
私の自転車のサドルには小さかったが、なんとかサドルが汚れないようにすることはできた。ベルクロによる固定方法はちょっと残念だったが、後部に紐が付いているタイプのサドルカバーの方が固定力が高いことが分かったのは収穫だった。ただ、ARIONEの全長に対応し、クッションがなく、後部の紐を引っ張って固定するサドルカバーはあるのだろうか。理想的なサドルカバーが見つかるまでは、SELLE ITALIA Saddle Coverを使おうと思う。
ジーンズの染料が付いたSELLE ITALIA Saddle Cover。サドルの汚れ防止の役に立っている
価格評価→★★★★☆ (値段の割に作りは結構しっかりしていると思う)
評 価→★★★☆☆ (サドルに大きさが合わなかったことを差し引いた評価。良い固定方法とはいえないが、普通に使うことは可能)
<オプション>
年 式→ ー
重 量→12g