購入価格 ¥不明(新車購入時にまとめて発注)
【導入経緯&いきなりトラブル(笑)】
新車(といっても数年前だが)を購入時に一緒に発注したペダル。
新品にも関わらず、走行2回目ぐらいから左ペダルが異音を奏で始めた。
普通のシッティングでは鳴らない。
シッティングで重いっ切り踏むと、『パキッ』。
ダンシングで踏むと、『パキパキパキッ(3回鳴る)』。
引き脚で『パキパキッ(2回鳴る)』。
最初の方は鳴ったり鳴らなかったりしていたことや、ペダルを搭載しているマシンがレース専用機のため乗る頻度が少なかったという理由もあってしばらく無視していたが、鳴る頻度は次第に増えそのうち右も鳴るようになってきて、
い い 加 減 に し ろ ( 怒 )
と500kmも走らないうちにDIYオーバーホールを決行。
【オーバーホール】
PD-5800の良い所は分解しやすい所だ。以前なら、TL-PD40ペダル用ロックブッシュ戻し工具なる専用工具が必要だったが、PD-5800はモンキーレンチか17mmのスパナで分解できる。ネジの緩み止めが塗布されていたが力技で分解完了。
シャフトを抜いた時点で左右でネジの方向以外に作りの違う事が発覚。
写真左:左ペダルシャフト
写真右:右ペダルシャフト
写真の通り、ペアリング外輪兼ブッシュに当たる部分(写真内やや下方、銀色のパーツ)のテーパ加工が左右非対称か方一方だけかという違いがある。この構造だと、左ペダルの方がブッシュとペダル外側との接触面積が小さいのでブッシュに掛かる面圧が高いはずだ。脱着頻度の多い左側(※あくまでも日本の場合は、だが…。)が構造上弱そうというのを知ってしまうと精神衛生上あまりよろしくない。そもそも何故左右非対称設計にしているのか色々考えてみたがそれっぽい理由は思い当たらなかった。
他の異音の原因としてカーボンボディへのクラックも疑いましたが、目視で分かる程の破損箇所は無く異常摩耗によるグリスの汚染もありませんでした。
パーツの無事が確認できたので玉当たり等も見て古いグリスを除去し、デュラグリスを塗布。元の玉当たりは左右で少し違ったが、まあこんなもんだろう。ただ、玉当たり調整時のカッチリ感は左右で明らかに違い、左が甘く、右がカッチリしている点は気になるところ。ネジの緩み止め剤の塗布量も左右で明らかに違う。(※私は整備性優先って事で左右とも塗り忘れてくれていた方が良かったが。w)
点検整備を進めると、どんどん左ペダルに不信感が募っていく...。
個人的にベアリングの玉当たり圧(プレロード圧)はしっかり掛ける派なので納得のいくまで調整し、再度シャフトを組み込んだ。ついでにペダルキャッチ部といった可動部にも軽く注油した。
オーバーホールの結果、異音は見事に消えましたがまだ様子見中。また異音が出るようであれば追加レビューします。
【ペダルの使い心地】
異音を除くペダル自体の評価としては、アルミ製から樹脂製になったからといって踏み心地が軟弱になった事も無く、アルミ製から樹脂製になったからといって重量はさほど変わった様には感じず、アルミ製から樹脂製になったのでクリートを外す感触が『パコォンッ!!』って感じから『ボコッ』って感じに変わったなという印象。クリートを外す際の違いの原因は柔らかい樹脂製ボディが衝撃を吸収している印象。感触と音は若干変わりましたが操作性自体に違いは無く、好みというか個性というかその程度の差です。
【まとめ】
樹脂製になった事で異音やら耐久性やら強度やらあれこれ心配していましたが、使ってみれば異音が発生した事以外は案外普通。良い意味で至ってフツーのビンディングペダルです。
私のようにハズレを引いた場合は症状をよく観察し、もし私の体験がお役に立ちそうであれば参考にしつつ復旧して頂ければと思います。
価格評価→★★★☆☆(新車時付属の為。特段高い印象は無い。)
評 価→★★☆☆☆(至ってフツーのペダルだが、異音と構造の件でまだ不信感あり。)