購入価格: ¥3,090 (税込)
標準価格: ¥3,240 (税込)
『使いやすさはさすがParkTool。シングルスピードのハブナットを楽に緩めることができる。ただ、持ち運ぶにはちょっと大きめ』
■ 先延ばししていたシングルスピード用の工具を買い替え
私はGIANTのシングルスピード、FIXER Rという自転車に乗っている。ライド中にシングルスピードやピストバイクでパンクすると、クロスバイクよりも修理には手間がかかる。というのは、これらの車種のホイールはナット止めになっていることが多く、クイックリリース式のホイールのようにワンタッチで着脱することができないからだ。出先でナット止めのホイールを外すためには、15mmレンチを携帯する必要がある。
私が今まで持ち運んでいたのは、"げんこつスパナ"というものだ。げんこつスパナは小さくて持ち運びやすいが、短くてトルクをかけにくい。また、アマゾンのレビューでは破損の報告もあり、このまま使い続けるには強度が不安だ。出先でパンク修理した際にはなんとかホイールを外すことができたが、工具が破損することなく、スムーズかつ確実にホイールを外すには、他の工具に買い換える必要があると感じていた。なかなかパンクの機会がないので先延ばしにしていたが、ようやく新しい工具を手に入れた。私が選んだ工具は、ParkTool SS-15 シングルスピードスパナというものだ。
ParkTool SS-15 シングルスピードスパナ
ロングライド中にリアタイヤがパンク。リアはハブナットの着脱に加えて、チェーンの張りも調整する必要があるので大変(左)
CAPTAIN STAG オッフル げんこつスパナ(右)
■ その名の通りシングルスピードユーザー向けの工具
ParkTool SS-15 シングルスピードスパナは、その名の通りシングルスピードユーザー向けの工具だ。ハブナット用の15mmのボックスレンチと携帯用ペダルレンチとして使える15mmレンチ、タイヤレバーをコンパクトにまとめてある。15mmレンチ側には遊び心(?)のボトルオープナーを備える。全長は17cmと他の携帯用15mmレンチよりも長め。長い分、手に持つとズシリとした重みがある。思ったよりも大きな工具だったというのが正直な感想だが、その分確実にホイールの着脱が期待できそうだと思った。
ParkTool SS-15 シングルスピードスパナの仕様
■ 長さが効いた抜群の使いやすさ
さて、実際にシングルスピードスパナを使ってみると、げんこつスパナより楽にFIXERのホイールを外すことができた。やはり工具の長さが相当効いているようだ。ボックスレンチを使うときはスパナ側を手で持つことになるが、スパナが手に収まるサイズになっているので力をかけやすい。強度も非常に高く、ハブナットを緩める際に体重をかけても全く問題ない。これならハブナットが固く締まっていても対処可能だろう。
気になる点を挙げるとすれば、レンチが手に食い込んで少し痛いことだろうか。出先では軍手があった方が作業しやすいと思うが、ハブナットがよほど固く締まってない限り、素手でも特に問題はないだろう。
尚、今回の投稿は、実際のパンクの修理におけるホイールの着脱ではなく、室内でFIXERのメンテナンスをした時のものだ。耐パンク性の高い装着しているからか、FIXERでは今までに2回しかパンクしたことがない。このスパナを手に入れたのは2ヶ月以上前だが、次のパンクがいつになるか分からないので先に投稿することにした。また、ペダルは8mmアーレンキーを使うタイプ、タイヤレバーはホイールが傷つかないように樹脂製のものを使うので、シングルスピードスパナのものは使っていない。
このスパナの使いやすさは、さすがParkToolといったところ(左)
げんこつスパナと長さの比較(右)
■ 想像以上にサイズが大きく、持ち運びやすいとはいえない
まだ出先でホイールを着脱するようなトラブルには遭っていないが、FiXERで出かけるときには、パンクに備えてシングルスピードスパナを持ち運んでいる。だが、このスパナは全長が17cmもあるので、お世辞にも持ち運びやすいとはいえない。このスパナの携帯性の悪さはある程度分かっていたが、実際に使ってみると想像以上だった。
このスパナをツールポーチやメッセンジャーバッグに入れて運ぶなら問題ないが、バッグを持たずに出かけるときには、どこに入れようか考えてしまう。FIXERのサドルバッグの後部にはELITEのツールボトルを取り付けているが、これに入れるには内蓋を外す必要がある。サドルバッグに入れる場合は、ある程度大きなものじゃないと入らないだろう。手ぶらで出かけるときはジャケットのバックポケットに入れることが多いが、バックポケットのないウェアの場合はどうしようかまだ思いついていない。
TIMBUK2 ON THE GO TOOLSHEDに入れたシングルスピードスパナ(左)
一般的なツールボトルに入る長さだが、ELITEの場合は内蓋を外す必要がある(右)
■ 携帯性よりも使い勝手を重視した工具
ParkTool SS-15 シングルスピードスパナは、携帯性よりも使い勝手を重視した工具だといえる。シングルスピードでロングライドする際には、確実にホイールを着脱できるので大いに役立つだろう。だが、普段持ち運ぶにはちょっと大きめなので、バッグを持たないでシングルスピードに乗ることが多い人にはあまりおすすめできない。ただ、楽にホイールを着脱できる安心感は抜群なので、私はこれからも使い続けるつもりだ。
価格評価→★★★☆☆(高価なだけあって、作りはしっかりしている)
評 価→★★★★☆(シングルスピードでパンクしたときの強い味方。もう少し小さければ持ち運びやすかった)
<オプション>
年 式→不明
カタログ重量→140g