購入価格:$60 (@ Firefly Bicycles、フレームとの同時購入、1個あたりの価格です)
↓写真がないので断定出来ないのですが、こちらでichelloさんがレビューされているものと同じものではないかと…
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=4220&forum=81このチタンケージの製造を始める以前、創業者(兼ウェルダー)はFat CityやJoe Breeze、YetiなどMTB黎明期のビッグネームを渡り歩いたという情報が出てきたので、可能性は高いと思います。まあそのへんのバックグラウンドはともかくこのケージ、値段が1個$60(国内での実売価¥8,000前後)と高価な上、今ならもっと安いカーボン製があるにもかかわらず定番品として生き残り一定の人気を保っているあたり、ボトルケージ界(なんじゃそりゃ)のChris Kingと言っても差し支えない存在かもしれません。
・クラシックな外観と強いボトル固定力
一本の中空パイプをベンダーでクネクネ曲げ溶接で繋げてあります。ミノウラのジュラケージと全く同じ製法ですね。個人的には溶接ビードが漣のように重なって織り成す陰影が好きなのですが、これはべチャッとロウ付けしたような仕上がりです。熱による変色や歪みはおおむねキレイに処理してあります。
開き口が一般的なボトルの胴より僅かに狭く作ってあるようで、抜き差しに少し強めの抵抗感があります。差し込みの深さはジュラケージ同様一般的なレベルで、特に深くも浅くもありませんが、入り口が若干狭いのと素材にアルミよりも変形し難いチタン合金(3/2.5、もちろん中空パイプ)を用いているのとで、ボトルを固定する力が格段に強くなっています。Arundel Mandibleには及びませんが、平均的なケージよりかなり強めです。
・おそらく市販最強クラスの耐久性
さすがにサドルに使うチタンレールよりは肉厚落してあると思いますが、少々乱暴に扱っても千切れてしまう心配はないでしょう…実際に数年使ってみないことには分かりませんが、チタン合金の性質は鉄に近いので、使用に伴って徐々に変形し緩くなったり疲労破壊するリスクも、アルミ合金と比べれば格段に少ないのではないかと想像しています。
・カーボンケージ並みの軽さ
中空なのでそこそこに軽く、2つ購入したうち片方はほぼ公称(28g)に近い29g、もう片方は31gでした。カーボン製のMandible(Matt Oil Slick@26g)と比べてもさほど見劣りしない数値なので優秀だと思います。
・価格は致し方ないか
直販で1個$60、実売でもほとんど値引きはありません。軽さ・価格・固定力を総合して比較すると、$50前後で買えるMandibleの方が優位でしょうか。ちなみに形は同じで素材のみステンレス合金にしたものも作られていて、そちらは1個$18とチタン製に比べれば大分安価になっています。
・まとめ
クラシックな外観ながら強い固定力があり、唯一無比の耐久性が期待できる、そしてなによりチタン製であることが魅力でしょうか。コスパを求めたいならカーボンケージを、スタイルだけが欲しければ同社のステンレス製を買うのがいいでしょう。
そして、個人的にこのボトルケージを推したいのが、DIY陽極酸化処理でオリジナリティが出せる点。
これはチタン製品だけの特権です。
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=12230&forum=106マスキングやポリッシュ、ブラッシュを駆使すれば美しいストライプを入れることが出来ます。チタンやステンレスなど金属地むきだしのフレームに組み合わせると強烈な個性を発揮するので、全力でお勧めします。
直販でも1個$60、送料加味すれば内外差はほとんどありませんね。
国内流通しているものには、代理店の特注でハイポリッシュしたものなど独自製品もあります。
価格評価→★★☆☆☆ (やっぱり高めですね)
評 価→★★★★☆ (チタンケージとしては定番中の定番、性能も上々でタイムレスな一品)
年 式→2014
カタログ重量→ 28g(実測重量 29・31g)