製作費 : 1万円少々
重量 : 585g
全幅 : 約60cm(C-C400mmのドロハンの場合)
【前書き】
あなたのパーツ~をご覧になられた方、お待たせ致しました。
(あちらの記事だけでも製作は可能なので、すでに取り掛かっている人がおられるかも知れませんが)
https://cbnanashi.net/cycle/modules/myalbum/photo.php?lid=1053シーズンを通して使ってからレビューするべきなのですが、これからの時期に必要としている人が居るのではないかと思い、早めに投稿しました。
【レビュー】
ドロップハンドルの防風防寒といえばバーミッツですが「上ハンしか持てない」というデメリットに難色を示す人は多いかと思います。
寒い冬こそ下ハンを持って風を避けたい訳ですし、かと言って下ハンだけでは疲れる。ということで上下を持てる防風アイテムを製作した次第です。
補足しますが、防寒性能自体はバーミッツの方が良いと思います。こちらは横風には無防備ですし、保温は望めませんから。
以前はオートバイ用のウィンターグローブ(イエローコーンYG-218Wの旧型?と、KOMINEオーバーグローブ)でしたが、極度の冷え性の自分にはそれでも不足する時が稀にありました。しかし昨シーズンの試作品でオーバーグローブを使わずに過ごす事が出来たので、今シーズンは実用化?を目指して、作り易さと重量と外観を改良しました。(要するに一から作り直し)
完成後、片方を外して素手で夜道を1kmほど軽く走ってみた結果、
有り:まだ行ける
無し:もう堪忍してつかぁさい
という具合でしたので効果は十分にあります。通勤で使っていますが、特に実感出来るのは日沈後の走行ですね。
以前よりも薄いグローブを使っているので冷える時もありますが、不快に(痛く)ならない冷え方でした。
また、極端に冷えないということは、極端な厚着をする必要が無い訳で、レイヤリングの手間が減り、蒸れ難くもなりました。
2週間程使って感じたのは、短時間では有難味が薄いこと。
これは「指先の体温が走行風によって奪われるのを減少させる」機能ゆえ、時間の経過によって効果が累積するからです。
ですから、通勤などで20分以上のナイトランを頻繁に行う人に適していると思います。
あと、野暮ったいカウルを付けてでも、指先の冷えを改善したいという切羽詰った事情も必要かと(苦笑)
ライトの照射範囲との干渉については、ハンドルに付けたフィリップスLBLの周辺光が遮られる(白丸内)ものの困るほどではありません。干渉を減らすのなら中継パイプを長くして、そこに取り付ければ改善されます。
適合性については、日東M184のリーチ92mm、ドロップ135mmと大きめのドロハンで使っているので、よほど大きくなければ使えるでしょう。(構造上、幅は融通が利きます)
自分の環境では最長45分程度の夜間走行ですが、冬の向かい風が(精神的にも)苦にならなくなりました。
まあ、こういうアイテムがあると試したくなるという心境もありますが(笑)。
あと、見た目が大げさな割りに効果が地味というか、さりげないので劇的な変化を期待していると肩透かしを食らうかも知れません。
当然の事ながら本品はUCIやJCFの競技規則に違反しておりますので、出走の際は外す必要があります。
ブルベなら使えるかと思いますが、各自で確認をお願いします。
尚、道路交通法では幅60cmを超える自転車は歩道や自転車道を走れなくなりますので御注意下さい。
以下は製作記事となります。
【材料・工具】
材料は以下の通りですが、これがベストという訳ではなく、たまたま上手くいった組み合わせです。
・大久保製作所 KG-2900 ナックルガード(以下、カウル)
何種類かあるので、もっと良い物があるのかも知れません。
・日東 便利ホルダー2-70
この手のホルダーの中では最も丈夫であることと、芯-芯の寸法が明記されてたので使用。その為に高価で重くなりましたが(汗)
・ミノウラ スペースマウント SM-2229-2 (2つ孔タイプ) x 2個
影の功労者。パイプとカウルの繋ぎの問題を解決してくれました。
・M5x10mmキャップスクリュー&バネワッシャー&平ワッシャー x 4組
ホームセンターでバラ売りを購入。奮発して(笑)錆び難いステンにしました。
・使わないドロップハンドル、又はφ26.0mmのパイプ
カウルを支えるバーとして使います。手頃なパイプが無かったのでドロハンを生贄にしましたが、使えれば何でも良いです。
ホルダーにシムを入れればφ22.0~26.0の棒やパイプが使える筈です。
工具は金鋸・ドリル・ヤスリ・マスキングテープの他はカッターやマジックなどの一般家庭にある物で足りると思います。
・金鋸
ドロハン(又はパイプ)の切断に使います。先端バーにドロハンを使わないのならパイプカッターでも良いでしょう。
・ドリル
ドリル刃は下穴用にφ1.5ぐらいの細い物と、M5キャップスクリューを通す穴のφ5.0の2本は必要。
カウルの材質はドリルの食い付きが良すぎて、電動ドリルだと一瞬で貫通するのでご注意を。
ピンバイスと中間サイズのドリルで徐々に大きくしていく方が安全確実ですね。
・ヤスリ、カッター
パイプ類の端面処理と、カウルの長穴加工に使います。リューターがあると捗りますが必須ではありません。
・マジック、マスキングテープ、アイスピック(画鋲又は釘でも可)
加工の位置決め用に。
【加工・組立】
全部書くと長いので重要では無い部分は省略します。
1.カウルの加工
(1)取り付け部の長穴を拡大してマウントの調節ボルトの逃げを作ります。(画像の赤色部分)
カッターやヤスリで削り込むよりも、ピンバイスで縁にミシン目みたいに穴開けして切り取ると楽です。
(2)M5のボルトを通す穴を開けます。(画像の青色部分)
マスキングテープを貼り、マウントの形を書き込んで、マウント側の型取りしたテープを重ね張りすると位置決めしやすいです。
それでもイイカゲンにやると私みたいにズレますが・・・。
(3)左上に入れる平ワッシャーを加工します。
ヤスリで削りましたが、左上はキャップスクリューだけで固定してもいけるかも?
2.中継パイプの加工
(1)便利ホルダーの付属のパイプを、ホルダー2枚分の幅に切断し両端のキャップを付けます。
自分は付属は使わずに、手持ちのパイプとフラバ用エンドキャップを使いました。
もちろん、切らずにライトやサイコンを取り付けるのも有りです。
3.先端バーの加工
(1)先端バーにするドロハン(又はパイプ)を切断します。
長めに切り出して、1度組み立ててから仕上げると良いでしょう。ちなみに自分の場合はC-C400mmのドロハンに対して、227mmになりました。
黒いパイプなら切断面をマジックで黒く塗っておくと見た目が良くなります。こちらも余っていたフラバ用エンドキャップで塞いでいます。
4.組立
見ての通りと言いますか、ここまで作って判らない人は居ないと思いますので省略します(ォィ)
5.調整
・走行中の振動で若干撓るので、ブレーキレバー下端とは1~2cm離します。
・下ハン時に風の巻き込みで小指が冷える時はカウルを立ち気味にします。
※前述の様に、完全に寒風を遮断する訳では無いので、ある程度の冷えは感じます。
【終わりに】
これで一応の完成を見た訳ですが、これを使ったり改良したりした方がおられましたら是非レビューをお願いします。
価格評価→★★★★☆(もう少し安く仕上げたかった)
評 価→★★★★☆(不足不満は無いが改良の余地はある)
<オプション>
年 式→2014
カタログ重量→ g(実測重量 585g)