購入価格 ¥11000ぐらい
ダウンヒル・フリーライド向けコンポーネントであるSaintのRD。
5000円弱で手に入るZeeでも十分だが、流石にSaintは上位グレードで倍以上の価格なだけあって機能・仕上げの面でも満足いくものとなっている。大きな違いはリンク構造に見られ、820は810でも見られたワイドリンク(特に下側に突き出している部分)を採用している反面、640は通常のMTBコンポーネントと同じ幅となっている。障害物にヒットしたりで歪むことも多いので、耐久性は上がっていると思われる。ただ、シャドーディレーラーだがリンクが張り出しているので、この部分をヒットしないか少々心配ではある。
また、Zeeでは背面のワイヤーを固定するアームはプレスだったが、Saintでは他の部分と同じ鍛造になっている。この違いはSLXとXTにも見られた。なお、SLXはプーリーケージもプレスだったが、ZeeはショートケージのみでSaintと共通化されているのか、鍛造となっていた。
変速性能や使用感はZeeと比べて感じられる変化はなかった。ショートケージの恩恵かワイドカセットでももたつくことなく変速できる。スタビライザーの効きも特に変化はないが、Zeeのレビューでも述べた通り初期緩みみたいなものがあるので、2,3回乗ったら一度効きを調整した方が良い。ちなみに、ワイドカセットで使用する場合は付属のコンバーターを噛ませる必要があるが、紛失してしまい仕方なく無しで組み付けた所、特に問題なく動いている。あった方が良いのは間違いないが、無くても動くことは動くようだ。
・まとめ
使用感に変化はなく、価格は倍とあまり投資価値があるとは言えないが、仕上げや見た目は非常に良くなっている。ただ、他のパーツのグレードアップを我慢してまで買う程ではない。シフターとRDがZeeだとすれば、シフターをSaintにする方が余程効果がある。他の所のグレードアップが済んでから手を出す部分だと思う。
価格評価→★★☆☆☆(せめてXTぐらいの値段なら)
評 価→★★★★★(仕上げも満足できるのはSaintの特権)