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CAAD10のカーボンコラムを切ろうとした時の話。
ノコギリは持っているものの ソーガイドが手元にありません。困った。
ステムの上にコラムスペーサーを乗せ、それをガイドにして切る事は不可能ではありませんが、
断面を真っ直ぐにできる自信がありません。
そこで、この様なシステムを組みました。
以下、写真の背景が異様に汚いですが ご容赦くださいませ。
この方法は 降ってきた様に突然ひらめいたので CBNを参考にした訳ではないのですが、
お金の無い人が考えるのは みんな一緒という事ですね。
上のステムはディズナで、下のステムは「リッチー」です。
「リッチー」のステムは、コラムの切断面より5mm下をクランプしています。
これは コラムスペーサーの厚みを考慮したためであり、また実際のステム取り付け位置でもあります。
コラムスペーサーを挟むのは あくまでステムの保護のためです。
もし これが捨ててもいいステムなら スペーサー無しでやりますが、
どちらも捨てるには惜しいので スペーサーは必須です(代わりにスペーサーが犠牲になる)。
ディズナのステムは、まだボルトを締めていません。
ディズナのステムを少し押し上げ、2枚のスペーサーの間にノコギリを挟みます。
カーボンコラム内にプレッシャープラグを仕込み、
トップキャップボルトを締めてプレッシャーを与えました。
こうする事で、強く圧迫されたスペーサー2枚の間には刃1枚ぶんの隙間しか残りません。
断面を より真っ平らに仕上げるには、刃のガタつきを排除する必要があります。
刃1枚ぶん以上の隙間があると、その範囲内でノコギリが上下に動き
真っ直ぐに切れない可能性があるからです。
トップキャップボルトを締め込んだら、ディズナのステムボルトを締めます。
このままコラムを切ってしまうと 刃がプレッシャープラグに干渉するので、プラグを除去しなければいけません。
さぁ切るぞ。
刃が半分まで入りました。
プラグは既に外しています(見れば分かる)。
バイクにフォークを取り付けたままの突貫工事なので、切削カスが飛び散らないようタオルを掛けています。
スパッと切り落としました。
作業開始から ここまで約30分。
思ったよりも綺麗に切れたのではないでしょうか。
ステムとハンドルを再組み立てしました。
保険として、ステム上に5mmだけ残してあるのは前述の通りです。
この方法は、工具に掛けるお金をケチりたい人向けの荒技です。
ソーガイドを使った方が 当然ながら綺麗に切れるでしょうし、失敗もしません。
他人に推奨できる方法でない事だけは保証します。
また、上ステムにプレッシャーを与えなければいけない性質上、
アルミコラムのフォークでは実質不可能です。
コラムカットの為だけにプレッシャープラグを買うのでは本末転倒ですし。
あぁ、あとアルミコラムの場合 スターファングルナットの再圧入も必要でした。
ソーガイド代わりのコラムスペーサーです。端面を削いだ様になっています。
もちろん、コラムスペーサーとしての再利用は出来ませんので 潔くゴミ箱へ捨てておきました。
こういう細かい消耗品が発生する点でも、あまり気持ち良い手段ではありませんね。
より薄く切りたい場合、カンチブレーキ用のアウター受けを使うのもありです。(ソーガイドを買え)
価格評価→★★★★★
自己評価→★★☆☆☆