購入価格: ¥6.264 (税込) ※THANKS CYCLE LABで購入
標準価格: ¥6,264 (税込)
『真夏の走行でも快適なバックポケット付きTシャツ』
■ バックポケット付きのTシャツ ”ポケT”
VALETTEはオーダーメイドやオリジナルのサイクルウェアを手がける国内のブランドだ。そのVALETTEがリリースしたバックポケット付きのTシャツがポケTだ。VALETTEは通販でしか買えないと思っていたのだが、江戸川CRの近くのTHANKS CYCLE LABというショップで、幸運にも試着してから購入することができた。
普段着で自転車に乗る私にとって、ポケTは魅力的なものだった。普段着のTシャツのような着心地で、バックポケットと生地の速乾性があれば、サイクリングはより快適になると思ったからだ。
写真: VALETTE ポケT “LOVE BIKE”
■ カタログの表記通りのサイズ感
ポケTは、身幅、着丈、肩幅、袖丈、首回りの5つでサイズ表記されており、胸囲やウエストを基準にしたサイズ表記よりもずっと分かりやすい。実際に着用してみるとカタログの表記通りのサイズ感。通販なら私服を採寸して近いサイズを選べば間違いないはずだ。
私が着るTシャツやポロシャツは、肩幅が42〜44cmくらいのものがほとんどだ。だから、肩幅が43cmのMサイズを選んだ。適合身長は166cm〜と私の身長より10cm以上低いが、私にはこれがジャストサイズだった。着丈もちょうど良い。
ポケTに関しては、適合身長は目安であって、サイズを決定づけるものではないと感じた。まず肩幅、次に着丈をみておけば、身長に左右されずにジャストサイズを選べると思う。
写真: 身長177cm、体重65kgでMサイズ
■ 普段着の着心地と乗車姿勢での快適さを両立
ポケTは肩幅よりも身幅がやや広く、普段着のTシャツのような着心地だ。リラックスした着心地ではあるが、脇から腰にかけて少し絞った感じになっているので、すっきりとスリムな見た目になっている。ややタイトなシルエットは、走行中の生地のばたつきを最小限にする。また、サイクルウェアらしく背面の生地が長めにできており、下ハンを握った姿勢でも背中が露出しない。
■ 気持ちよい肌触りは走行中も持続
ポケTにはスパッシーUVという吸収速乾・紫外線カット素材が使われている。この素材はきめが細かく、さらりと気持ちよい肌触りだ。化学繊維にありがちなツルツルした感触ではなく、綿のようなふんわりとした柔らかさも持ち合わせている。この感触はかなり上質だ。
気持ちよい肌触りは走行中も持続する。この生地はかなり速乾性が高く、汗をすぐに吸収し拡散してくれる。そのおかげで、真夏の昼間にスピードを出すようなときでも不快感を感じさせない。夏なら綿のTシャツでも不快感は少ないのだが、この快適さを一度味わうと、サイクリングにはポケTを選びたくなる。真夏はもちろん、秋は9月の下旬くらいまでは快適に使える。
写真: スパッシーUVは、吸収速乾・紫外線カット(UPF30)素材
■ あれば便利なバックポケット
ポケTの最大の特徴は、背面の3つのバックポケットだ。中央のポケットのサイズは○×○cm、両サイドのポケットは○×○cm。マチは設けられていない。バックポケットの容量は十分に大きく、スマートフォンや小銭入れを入れても落とす心配はない。軽い荷物ならサコッシュに入れるより便利。サコッシュでは走行中の風圧でばたつくことがあるからだ。
ただ、あまり重い荷物は不向き。荷物の重みで生地が下に引っ張られ、背中の生地に張りを感じることがある。走行中ならボトルの重さでも気にならないが、自転車から降りると背中の重みがかなり気になる。荷物の重さによってはバッグの方が行動しやすい。また、真夏の暑い時間に走行すると、荷物の大きさや量によっては、荷物と背面の生地が密着して蒸れて不快だ。
おそらく、これらはポケT固有の問題ではなく、多くの夏用のサイクルウェアに起こりうることであり、バックポケットとはこういうものだと理解している。バックポケットはあった方が便利なのは間違いない。バックポケットの特性を理解すれば利用しやすい。
写真: これくらいの荷物の量なら、自転車から降りても生地の垂れ下がりが気にならない
※LEZYNE PHONE WALLETとサコッシュ
■ 生地の擦れに要注意
ポケTのタグを見ると、洗濯機の”弱”で洗うよう指示している。だから、私は洗濯機のモードをドライにし、ポケTをネットに入れた上で、おしゃれ着用の洗剤で洗った。丁寧に洗う分には、糸のほつれや生地の伸び縮みなど生じないし色落ちもなかった。
ちょっと気になったのは、Tシャツの下部に発生した毛玉だ。これは洗濯の擦れによるものではなく、バッグやバッグのストラップと擦れて生じたものだと思う。生地が絹よりも柔らかい分、擦れにはあまり強くないのかもしれない。洗濯の方法やバッグの位置など、取り扱いには気をつけた方が良いと思う。
また、速乾性の高い生地だけあって、ポケTは干せばすぐに乾く。夜間でもベランダに干せば、乾くのはあっという間。室内でも2時間前後で乾き、室内星にありがちな生乾きのニオイがしない。速乾性の高さは洗濯においても有利だ。
写真(左): 洗濯の方法はタグに記載されている
写真(右): おそらくバッグと擦れたときに生じた毛玉
■ 自転車を連想させないデザインも欲しい
ポケTの多くのデザインが自転車を連想させるような柄を用いたもので、いかにもサイクルウェアという感じが出てしまってわざとらしい。普段着のTシャツに近いサイクルウェアであっても、普段着にするにはサイクルウェアっぽさがやや強めだ。この点がちょっと残念。
個人的には、全く自転車を連想させないような、カジュアルウェアのデザインを踏襲したものをラインナップに加えてほしいところ。「実はこれ、自転車用のウェアなんだよね」というさりげなさが欲しい。これはVALETTEの今後のラインナップにも期待したい。
写真: 選んだのは文字が目立ちにくいシンプルなデザイン。普通のTシャツっぽいものを選んだ
■ バックポケットよりも快適さが際立つ
バックポケットの方に目が行きがちなポケTだが、最も優れているのは快適さ。大量に汗をかく真夏の走行でも、さらっとしていていつも快適だ。普段着として使うなら好みが分かれるデザインだが、サイクルウェアとしてなら違和感がない。全体的には満足感が高く、街乗り系のウェアとしておすすめしたい。
図: VALETTE ポケTの良い点と悪い点
価格評価→★★★★☆ (丁寧な縫製、上質な生地はコストパフォーマンスの高さを感じさせる)
評 価→★★★★☆ (真夏の走行でも快適。ほぼ星5つ)
<オプション>
年 式→2014年