千葉県道34号鴨川保田線(ちばけんどう34ごう かもがわほたせん)は、千葉県鴨川市と安房郡鋸南町を結ぶ県道(主要地方道)。房総半島を横断する主要道路のひとつで、通称長狭街道(ながさかいどう)と呼ばれる。江戸時代より東京湾と太平洋を結ぶ街道として栄えた。
安房鴨川から内房方面へ抜ける道の一つ。アクアラインや千葉館山道路といった自動車道路、あるいは東京湾フェリーを使われる方にはお馴染みの道かも知れません。南房総の輪行ツーリング、後編です。
前編の国道128号、外房黒潮ラインは、トンネルの中で気を遣い、アップダウンで若干足を削られましたが、やはり北風の影響は僅少。温暖だし、冬に走るのに適した道でした。でも安楽なだけでは物足りないのがサイクリストのいいところ(?)、ここから内陸に入って、千葉の山岳に分け入ってみます。
長狭街道へは、勝浦方面からだと国道128号が海沿いを離れてすぐ、歩道橋のある交差点を右折して入っていきます。
(GoogleStreetmapより、スクリーンショット拝借)
安房鴨川駅からのアクセスの場合は、駅から北方向へ、ジャスコをかすめて走り抜けるといいです。
わずかな上り勾配と北風の影響があって、ここまでとはまったく違う走りごたえ。
長狭街道にはコンビニが少ないので、夏場などは補給に注意してください。自販機は点々とありますけれど。
ダラダラとごく緩い上り勾配の田舎道を10kmばかり進んだところが、ここ。
千葉県唯一の棚田100選に選ばれた「大山千枚田」を目指して登っていきます。1.5km、標高差100m弱の山道(最大傾斜はせいぜい10%)を登ると、こんな風景が待っています。
千枚田の背後には、休憩施設(というわけでもないのですが)「棚田倶楽部」があります。ウッドデッキからの眺めを楽しんだり、トイレを借りたりして休憩したあと、ダウンヒルに取りかかります。来た道を戻って長狭街道を東に進むと内房線の保田駅付近に出るのですが、ここではもう少し山に分け入ります。
棚田倶楽部の手前のT字路を東へ入り、細いワインディングロードを下ります。長狭街道を外れると、交通量はゼロに等しい感じになります。下りきったところを左折すると、やがて登りに差し掛かり、千枚田への登りよりも若干厳しいヒルクライムを経て、白石峠に出ます。余談ですが、このあたりが日本における酪農発祥の地とのこと。
折からの追い風を受けて、どんどん下っていきます。平場の田んぼに出てしばらくすると、道の駅三芳村「鄙の里」に到着します。地元産ソフトクリームもおいしいらしいのですが、一番の名物はハンバーガー。
「ビンゴバーガー」というお店が出ていて、和牛ハンバーガーを提供しています。繁忙期には行列ができて待ち時間が発生するようですが、電話してみると、なんと予約を受け付けてくれました。アツアツのできたてにありつくには、若干到着時刻を遅めに申告しておきましょうw
満腹になったら館山駅へ。南東へ約6kmの平坦な道のりです。駅前広場は大きくないですが、駅構内へのエレベーター脇という好立地に荷物を広げて輪行準備をすることができました。
さて、ここまで前後編に分けて90kmの輪行ツーリングを紹介してきました。湘南方面とはまた違った魅力のある環境が広がっており、(後編のルートに入らなければ)途中リタイヤも自在。駐車場の確保さえできれば、自動車も併用した6wheelsスタイルのツーリングも楽しめそう。あなたもいかがですか?
最後に、全コースのGoogleEarthでの俯瞰図を。片道ルートだと、90kmでも意外と壮大ですね。
評 価→★★★★★(程よい田舎道と峠。こちらはトンネルも少ない)