購入価格: ¥10,800 (税込) ※Blue Lug 幡ヶ谷店で購入
標準価格: ¥10,900 (税込)
『簡単に分解できてメンテナンスしやすい。走行だけでなくメンテナンスでも快適さを実感』
■2回目の投稿。今回はメンテナンス性について
White Industries ENO フリーホイールは、大きめのラチェット音と高い加工精度が特徴の薄歯のフリーギアだ。トライアル用に使われるだけあって遊びが少なく、踏み込むと即座に力がかかり、強い踏み込みをしっかりと受け止めてくれる。足を止めるとジーッと大きめのラチェット音がするが、漕いでいるときは実に静かで滑らかだ。
さて、今回はENO フリーホイールのメンテナンス性の良さについて投稿したい。以前使っていたシマノのフリーギアSF-1200と比べて、性能だけでなく、メンテナンス性の高さも体験することができた。
White Industries ENO フリーホイール 17T
■簡単に分解できてメンテナンスしやすい
ENO フリーホイールの分解にはピンスパナ(カニ目レンチ)が必要だ。私はPark Toolのピンスパナ SPA-2を使った。フリーホイールの赤いロックリングは逆ネジだが、回す向きはロックリングの方に書いてあって間違えにくい。ロックリングを回す作業はハブにフリーホイールを取り付けたままの方が力が入りやすい。
フリー抜きでハブからフリーホイールを外したら分解に進む。まず、爪とバネのついた中央のインナードライバーを、歯のついた輪であるアウターギアから手で押し出すと、シールと同時に簡単に抜ける。次にアウターギアからスナップリングを取り外すと、シールドベアリングを手で押し出して外すことができる。スナップリングを外すのが手間だったが、他は特に難しい点もなくスムーズに分解できた。
フリーホイールの内部は少し黒い汚れがついていた。錆ではないように思えるが、もしかしたらインナードライバーの爪の色か摩耗した粉なのかもしれない。金属のパーツはパーツクリーナーで洗浄してからオイルを塗布した。ここは粘度の低いオイルやドライ系のオイルを使えとの指示がある。私はドライに近いKURE チェーンルブ ハーフウェットを使った。
組付けは逆の手順に行えば良く、分解同様にとても簡単だ。ロックリングにはグリスが塗ってあったので、私はシマノプレミアムグリスを塗ってから締め付けた。インナードライバーとベアリングの間にはOリングがあり、防塵・防水が期待できそうだったので、ベアリングとロックリング間にグリスを塗る必要はなさそうだ。
尚、メンテナンスの手順はWhite IndustriesからPDFをダウンロードできる。全て英語だが、写真が多いので理解しやすいと思う。
分解にはピンスパナとフリー抜きが必要だ。
分解・洗浄・注油はとても簡単に行うことができる。
シールドベアリングは軽い回転ではないが、中のグリスは全く汚れておらず、シール性が高そうだ。
■メンテナンスでも快適さを実感
快適な走行を味わえるENO フリーホイールは、メンテナンス性の高さでも快適さを味わうことができた。メンテナンス後に大きく使用感が変わったわけではないが、簡単にメンテナンスできたのは気持ちがよかった。これだけ強度もシール性が高ければ頻繁なメンテナンスの必要はなさそうだが、たまに分解・清掃してやればより長く使うことができそうだと感じた。快適なシングルフリーに乗りたいと考えている人にはおすすめのフリーギアだ。高価だが導入する価値はある。
シマノSF-1200は組付けが大変。しかも、ガタが大きく水や異物が混入しやすい。
価格評価→★☆☆☆☆ (高価なのが弱点。シマノの4倍くらいの値段)
評 価→★★★★★ (メンテナンス性の良さも含めて最高のフリーギア)