購入価格: ¥2,560 (税込) ※ヨドバシカメラ
標準価格: ¥2,569 (税込)
『ブレーキアームの剛性感、美しい表面仕上げには大満足。シューのリム攻撃と音は酷い』
■溜まったヨドバシのポイントで入手
BR-T780はDEORE XTのVブレーキで、現行モデルでは最上級モデルになる。
DEORE BR-T610でも満足していたが、ヨドバシのポイントが溜まっていたので試しに入手した。
・箱も豪華なSHIMANO DEORE XT BR-T780。多くの部品はBR-T610、M590と共用だ。
■美しい表面仕上げ
アルマイト仕上げが美しく、ロゴが入る部分は丁寧に切削加工されている。圧倒的な存在感はクロスバイクの前後を引き締める。
このブレーキを選んだ理由のひとつが見た目だったので、視覚効果としては大満足だ。
・仕上げの美しさはさすがDEORE XT。
■M70CT4はリム攻撃と音が酷い
BR-T610はドライ時に高い制動力を発揮するS70Cが搭載されているが、BR-T670、T780はマルチコンディション用のM70CT4が標準で採用されている。上位グレードのブレーキシューということもあって、ドライとウェット時のバランスが良い性能に期待していた。ところが、M70CT4は、使用開始直後からリム攻撃とガサガサする音が酷かった。すぐに使用を中止し、オプション(※)のドライ用のS70Cに取り替えた。こちらの方がリムに優しく、音が小さくてストレスを感じさせない。 ※対応するブレーキシュー
・手で金属粉を払ったシュー。実際にはもっと多く付着していた。
※黒いカートリッジはBR-T610のものを使用。形状が同じで色違いのものだ。
■高剛性ブレーキアーム ※S70Cでの使用感
自転車を停めた状態でブレーキレバーと強く握り込むと、ブレーキアームのたわみがBR-T610よりもBR-T780の方が小さい。実際の走行でも高剛性なブレーキアームの恩恵は大きく、30km/h台中盤でもスピードをコントロールしやすく、下り坂で40km/hくらいに達してもしっかり減速できる。ブレーキは早めにかけることを心がけているが、このブレーキなら万が一の緊急時にも安心だ。
BR-T610だと高いスピードで若干ブレーキアームのたわみを感じ、ややコントロールしにくかったように思える。30km/h前後ならBR-T610でも十分だが、それ以上の高いスピードなるとBR-T780との差が出ると感じた。また、ブレーキレバーがBL-T780ならもっと良い感覚が得られるかもしれないが、BL-T610でもレバーのたわみ等の物足りなさは感じない。
・写真左がBR-T780。BR-T610の方が大きく肉抜きされている。
■ケーブルの取り付けやすさは後発モデルの方が上
ケーブルの取り付け方法はBR-M590等の以前のモデルのブレーキと同じで、ケーブルフィキシングボルトが上向きに付いている。ボルトとL字型のプレートを外してからケーブルを固定するのはちょっと手間だ。BR-T610のようなフィキシングボルトが前にある後発モデルの方が、ケーブルを直接スムーズに取り付けられるので楽だ。
・BR-T610の方がケーブルの取り付けがスムーズで簡単だ。
■BR-T780は常に高い制動力を求めたVブレーキ
付属のブレーキシューM70CT4と高剛性ブレーキアームのおかげで、BR-T780はウェット時を様々な状況下でも常に高い制動力を誇るVブレーキということになると思う。ただ、シューのリム攻撃と音のことを考慮すると、Vブレーキはグレード間で価格差が小さいからLXやXTで…と単純にはならない。用途や好みによってはドライ用のシューに替える必要があるだろう。
しかし、ブレーキアームの剛性の高さはさすがDEORE XTといったところで、高いスピードでもしっかりコントロールできる。実はBR-T610とそれほど差がないと思っていたので、これは嬉しい誤算だった。仕上げもきれいだし、結局、このVブレーキにはとても満足している。
・ホイールを替えてスピードが出やすくなったので、BR-T780の導入は正解だった。
価格評価→★★★★☆ (ドライ用のシューを使いたいなら追加の費用が発生)
評 価→★★★★☆ (ブレーキアームの剛性感と表面仕上げの美しさ。S70Cに取り替えて★5つ)
<オプション>
年 式→2011年
カタログ重量→174g