購入価格 ¥17,980(楽天にて)
ESCAPE R3のパーツ交換諸々を考え、各種必要な工具を揃えようと検討しました。
最初に検討したのはサイクルベースあさひやAmazonで売られている安価なツールキット。
しかし、色々とインプレッションを調べていくと、精度が甘かったりするらしく
あまり評判が芳しくない。
となれば工具それぞれ精度が出ていると思われる物を適宜揃えるか……とも考えたものの、
単価が高くて必要工具全部揃えたら軽く3~4万は飛んでしまわないか?
さぁどうする、出だしから改造はストップなのか……と途方に暮れていたところ、こいつを発見。
メーカーはSHIMANOだから精度に難ありとは考えがたく、またツールキットとしては
そこそこの値段してますが、SHIMANO規格のパーツ交換はこれ一つあれば大抵は出来そうだ、
と考え購入。
結論から言えば、必要にして充分。あとはドライバー、プライヤ-、モンキーレンチなんかの
一般的な工具を揃えてしまえば、ヘッドパーツなどの圧入れ作業以外は問題無く行えます。
なお、現在までにESCAPE R3の分解組み立て2回、Ridley Icarus組み立て1回で使用してます。
以下、構成品の個別インプレッションです。
・タイヤレバー
ごくごく普通のタイヤレバーです。
素材が厚めなので、耐久性は高そうな感じ。
Panaracer Category S2、Michelin LITHION 2のタイヤ付け外しをしてみた限りは
特に不都合は無さそう。
Category S2はビード固めという話ですが、初のタイヤ交換でも問題無しでした。
・コーンレンチセット
まだ使用していない(ベアリングの玉当たり調整が必要なほど渋くなっていない)ので
使用感のインプレッションは出来ないです。
薄っぺらいレンチですが、滑り止めのラバーが巻かれ、また素材として弱っちぃ感じはしません。
そもそもトルクを掛けるのではなく調整用工具なのですから、これでいいのだ。
・ヘキサロビューラ T25/T30/T40
同じく使用していません。そのうちチェーンリング交換等で使用することがあるかと。
手に取った感じでは持ちにくいとは思わなかったです。
・BB-カートリッジ リムーバー
技あり工具その1。カートリッジBBの締め込み用の歯は見た感じ引っかかりが甘くすっぽ抜けそうですが
(実際そのまま使ってすっぽ抜けた)、クランク固定ねじで軽く締めて固定してから使えば無問題。
R3のスクエアテーパーはえらい締め込まれていたのですが、グリップも長めなので
フレームをしっかり固定すればキアイで回せます。
・BB-HOLLOWTECH II リムーバー
規格作成元の純正工具なので、精度は全く問題無し。
ホローテックIIBBのワンにしっかり噛んでくれ、かつ均等に力が掛かるのか、BBにほとんど傷が入りません。
ただ、見ての通りクランクを外した後にしか使えないため、試走でガタ出ししてからの増し締めには
ちょっと不便かな、という感じ。
あと、すげー重いです。見た目もあって完全に鈍器です。
家の外をゾンビに囲まれたら真っ先にこいつを掴みます。
・カセットリムーバーセット
まぁまぁごく普通のカセットリムーバーです。
使ってるチェーンがSHIMANO製? だからかわかりませんが、スプロケットとのかみ合わせは良好。
R3のスピンフォースに付いていたスプロケットは必要以上に締め込まれていましたが、
・ペダルレンチ
これもごく普通のペダルレンチです。
これと固着したボルトを回す根性と一般成人男性の膂力腕力があれば、
フラペだろうがSPDだろうがSPD-SLだろうがSpeedPlayだろうが何だって回せますし締められます。きっと。
しまった、これじゃレビューになってない。一般論でしかない。
・アーレンキーセット
技あり工具その2。
長軸がボールポイントになっているちょっといい感じのアーレンキー、かと思いきや、ホルダーを分解して
中央部に空いた穴に短軸を差し込めば、いい具合のT字アーレンキーに早変わり。
剛性も高いですし、自転車組み立て・分解の八割方を担う工具として充分です。
ただ、サイズによってホルダーの差し込み穴が微妙に緩かったりキツかったりするのが難点。
脱落して紛失するほどではありませんけどね。
・スポークレンチ
スポークレンチと言えば三角型のあれを想像していたのですが……、こんなものもあるのか。
1回、若干振れの出ていたWH-R500Aの振れ取りに使いましたが、普通に使えます。
また、長さが鬱陶しい時は真ん中のジョイント部で分解可能。
かつレンチソケット部がニップルのサイズに合わせて交換可能、となかなか良い感じ。
ただ、片側のソケットがキツく締め込まれすぎていて交換できず。
KURE 5-56でも注して万力で固定しないと取り外せそうにないのですが、今のところ片側だけで
問題無いし傷が付きそうなのでやってません。
これに関しては、振れ取り台を買うときに合わせて三角型のを買うかも。
~ここまでは単品販売あり。以降はツールボックスオリジナル~
・チェーン切り
精度充分、持ち手もフィット感高し。
チェーンは自転車の要、やはり気持ち良く作業したいですよね。
なお、ツールボックス注文時の注意書きでは11s非対応と書かれていたのですが、先日サイスポ
12月号に付いてきたSHIMANOカタログを見たところ、同型で11s対応と記載がありました。
見た目も変わっていないみたいなんですが、どうなんでしょう?
誰かSHIMANOの11sチェーン端切れをお持ちの方、試してみたいのでくださいませんか?w
・ケーブルカッター
切れ味良しと言いたいところなんですが、これ以外に比較対象が無いので何とも言えず。
当然ニッパーよりは格段に良く切れます。インナーワイヤはスパスパいけます。
ただ、ブレーキ用アウターワイヤのスパイラルケーシングでは結構大きめのバリが出ます。
これって普通なんでしょうか? バリはニッパーで切り落とせば問題無いんですけどね。
・コッタレス&オクタリンク クランクツール
技あり工具その3。
持ち手が付いているので、固定用モンキーレンチが不要です。
手を添えておくだけで、後は締め込み用のナットに集中出来るのはなかなか。
なお、ゾンビに囲まれたときに武器を二刀流にしたい時はきっと左手にこいつを持ちます。
・ペグスパナ
ヘキサロビューラと同じく、チェーンリング交換をしていないため出番無し。
こいつの用途を調べてみて、初めてチェーンリング固定ボルトの形状に気付きました。
・総評
ボックスからしてPROマークが金属製プレートにプレス加工され、「うちのパーツ弄くるならこいつさ!」
というSHIMANOの自信が窺える、工具所有欲を一気に満たしてくれるセットです。
これから自転車を組んでみたいバラしてみたい、でも規格とか沢山有って揃えていくの面倒くさい。
そんなニーズにしっかり応えてくれます。
また、各工具のうち特に重量のあるものは、やはりPROマークのあしらわれたラバーグリップが
適度な厚みとも相まってしっかりと手にホールドされ、非常に使いやすい。
愛車は自分でいじりたい私の、良き相棒となってくれる工具セットでした。
価格評価→★★★★☆(一つずつ揃えるよりは確実にお得)
評 価→★★★★★(文句なし。手にしたときの万能感は異常)