購入価格: ¥24,954 (税込)
標準価格: ¥35,700 (税込)
『OAKLEY JAWBONEの後継モデル』
■OAKLEYのサイクルスポーツ用サングラス RACING JACKET
私がKASKのロード用ヘルメットVertigoに合わせて選んだのが、OAKLEY RACING JACKETだ。旧モデルのRACING JACKETではなく、JAWBONEの後継モデルの方で細部の仕様が異なる。
RACING JACKETは自転車用なのでレンズが大きくて視界に入りにくく、ゴーグルのような外見が私服で乗る時にも合うと考えた。イメージは私服でオートバイに乗る時にかけるゴーグルやサングラスのような感じだ。また、KASK Vertigoのホワイトに合わせて、カラーをWhite/Black Ghost Textにした。
個性的なデザインが良い
ゴーグルのような外観がお気に入り
■USフィットにもアジアンフィットのノーズパッドが付属 ※重要
私の購入したRACING JACKETは国内正規品ではなく、USフィットの並行輸入品を楽天で購入したものだ。
USフィットにもアジアンフィットの大きなノーズパッドが付属する。USフィットのフレーム形状はアジアンフィットと同じなので、ノーズパッドの交換でアジアンフィットと全く同じになる。私はこのことを楽天のレビューやショップのブログで知り、安心して購入することができた。
RACING JACKETが届いた後、新宿の東急ハンズでRACING JACKETの展示品を試着して確認してみたところ、見た目もフィット感も私が手に入れたものと全く変わらなかった。
USフィットには大小のノーズパッドが付属
■OAKLEYらしいフィット性の高さ
私が購入したものは既に大きいノーズパッドが装着されていた。ノーズパッドの高さ、幅の狭さのおかげでフィット感はかなり高く、走行中に下を向いてもズレることはなかった。これがUSフィットのノーズピースだったら、フレームの下部が頬にぶつかってノーズパッドが浮いてしまうかもしれない。
フレームは内側に少し曲がっていてフィット感を高めている。側圧が強くないから全く痛みを感じない。フィットさせるのに必要なテンションの加減がいい具合である。後述する軽さと相まって走行中にかけていることを感じさせず、長時間の着用でも全くストレスは一切ない。
■ノーズパッドの交換
大小のパッドが付属しているので、鼻の形に応じて自分で交換できる。ノーズパッドの切り欠きを細い棒で押せば外せそうだが、かなり硬いので試してはいない。
■意外に軽い重量
実測で29gだった。大きいレンズとゴツい見た目の割にはかなり軽く仕上がっている。軽さとフィット性のおかげで、下を向いてもノーズパッドは下にズレない。
■簡単にレンズを交換できるSwitchlock Technology
ノーズピースを持ち上げるとロックが解除され、フレーム下部(JAW)が開いて素早く簡単にレンズを交換できる。ノーズピースを下げるとパチッととフレーム下部が固定される。
OAKLEY PRO M FLAMEは交換用のレンズを3枚持っていたが、フレームを曲げてレンズを外さなければならなかった。Switchlock Technologyはフレームやレンズに負担をかけず、レンズの端を持てばレンズを汚さずに交換できる。
このシステムはかなり便利だと思う。ただ、私のモデルは調光レンズなので、今のところレンズを交換する機会はないけれども。
■レンズサスペンションシステム
RACING JACKETをレンズをはめた状態でフレームを捻ると軋む音がする。フレームにレンズがピッタリはまっているとフレームのテンションがレンズを歪めてしまうので、敢えてガタを作ることでレンズに負担をかけないようにしているようだ。そして、カタカタ音がしないようにフレーム上部の溝には緩衝剤が挿入されている。
フレーム上部の緩衝剤
■幅広い天候に対応する調光レンズ
見た目で選んだWhite/Black Ghost Textのフレームには、Clear Black Iridium Photochromic Ventedという調光レンズが付いてきた。
可視光線透過率は10~66%と幅広く変化し、晴れた日から曇りの日までこのレンズ一枚で済む。レンズの色の変化は10秒前後だろうか。薄くなる時もそれほど時間がかかるようには感じなかった。急な濃度の変化も感じられず自然に変化する。
最もレンズの色が薄い状態ではクリアにわずかに色がついた程度なので、夜間や室内でも着用したままで大丈夫だった。最もレンズの色が濃い状態でも全く暗さは感じない。
このレンズは天気や時間帯によらずに裸眼と同じ色認識ができる。見え方は裸眼と同じなのに、眩しさや有害な光線をしっかりとカットしてくれて目に優しい。もちろん、OAKLEYらしくクリアな視界とレンズには一切歪みがない。
急に建物の陰に入っても真っ暗にならないので、日陰に入る度にサングラスを付け外しする手間が省けて助かる。これなら追加のレンズも持ち歩かなくてよい。
夕方の低い位置の西日を真正面から受けた時には、眩しすぎて周りの状況が把握しにくいと感じた。長時間強い光を受け続ける場合には、偏光レンズのほうがいいのかもしれない。だが、これほど眩しい状況が長い時間続くわけではないので、基本的にはこのレンズ一枚で済みそうだ。
レンズ左下にはTransitionマークの刻印
レンズの色が変化する調光レンズ
■視界を遮らないレンズとフレーム
RACING JACKETはレンズが大きいので、走行中に顔が下を向いて上目遣いになる時でもフレームが視界を遮らない。左右を見る時も同様だ。どの姿勢、角度からでも視界を遮らないのは、交通安全においても非常に役に立ってくれる。M FLAMEやおそらく後継のRADARの方が視野角が広いが、RACING JACKETでも十分だと思う。
RACING JACKETはレンズ幅: 約62mm、レンズ高さ: 約39mm
■ベンチレーション機能でレンズが曇りにくい
レンズの名前に”VENTED”とついているものは、レンズの上下に切り欠きのあるベンチレーション機能付きのものだ。切り欠きから風が入ってレンズの曇りを防止してくれる。
まだ、真夏にしか使っていないが、走行中にレンズが曇ったことはない。RACING JACKETを着けたまま室内で出かける準備をしていたら汗でレンズが曇ったことがあった。その時に手をパタパタと煽ってレンズに風を送ったら、すぐにレンズの曇りが取れた。走行中にはこのようなことが起こっているのだと思う。
レンズに切り欠きがあるといっても、風がレンズの中に強く吹き込むというわけではない。私は普段はコンタクトレンズを着用しているが、今のところ目の乾きは感じていない。
レンズ端の上下にベンチレーション
■風の巻き込みが非常に少ない
RACING JACKETは風の巻き込みが少なく(ゼロではない)、風で目が痛くならないのが良い。私は走行後に目が真っ赤になることがあるので、RACING JACKETにしてよかったと思う。
下り坂で40km/hくらいのスピードを試してみたが、風の巻き込みが少ないので目を開けていられた。”RACING JACKET”の名の通り、きっとレースでダウンヒルを非常に高いスピードで下っても、しっかりと目を開けられるようにできているのだろう。私は怖くて試せないが。
■ヘルメットとの相性
KASKのロード用ヘルメットVertigoと一緒に装着したところ、UP'NDOWN TECHNOLOGY(アジャスター)の上からテンプルをかけても、ノーズパッドが顔から浮いたり左右にズレたりすることもなく、最適なフィット感を得ることができた。内側に曲がったフレーム形状とノーズパッドの高さのおかげで、アジャスターの上からでもしっかりフィットできるようだ。
VertigoならヘルメットのベンチレーションにRACING JACKETを刺してしっかり保持することができる。若干頭部に干渉するが、邪魔な時はしまっておけるのが嬉しい。RACING JACKETはスポーツサングラスの中ではテンプルが短い方なので、他のヘルメットでもベンチレーションにテンプルを刺して保持できる可能性は高いと思う。
OAKLEYのサイトには『ヘルメットとも相性の良いフレームシェイプ』、
OAKLEYのカタログには『ヘルメットとの優れた互換性』とある
使わない時はこのようにヘルメットにしまう
■交換可能なアイコン
JAWBONEからの変更点。RACING JACKETのアイコンは取り外して交換が可能だ。テンプル裏側の丸い部分をボールペンの先等で押すと、アイコンが外れる。このモデルには交換用のクロームのアイコンも付属している。好みや気分に合わせてアイコンを交換できるのは嬉しい。調光レンズ以外のモデルなら、レンズに合わせてアイコンを交換するのが面白そうだ。
■着脱可能なストラップ
これもJAWBONEからの変更点。テンプルの先には穴が空いていてストラップを取り付けることができる。ストラップを取り付るとフィット感を強めることができる。だが、RACING JACKETならストラップなしでもフィット感は高いので、自転車に乗る場合には必要ない気がする。
テンプルの先にはストラップを取り付ける穴がある
■ガスケットの装着が可能
おそらくこれもJAWBONEからの変更点だと思う。東急ハンズ新宿店にWIND JACKET用のガスケットが箱から出して展示されていたので、店員さんにお願いして私のRACING JAKETに装着させてもらった。
一応、装着することはできたが、ガスケットを顔に密着させる感じになってノーズピースが浮いてしまう。ガスケットを装着する場合には、ストラップを併用してゴーグルのように使った方が良いようだ。さんの話ではガスケットを着けるとレンズが曇りやすいとのこと。気に入れば購入しようと思っていただけにちょっと残念だった。
ここにガスケットの突起をはめることができる
■付属品
前述した交換用アイコン、交換用ノーズピース、ストラップの他に、マイクロバッグとケース(OAKLEY SOFT VAULT)が付属する。尚、RACING JACKETの調光レンズモデルには交換用のレンズは付属しない。
SAFT VAULTには交換用のレンズが2組入る
マイクロバッグにも交換用のレンズを入れられる。軽装の時は役に立ちそう。
■オプション
交換用のレンズやイヤーソックはオプションで用意されているが、アイコン、フレーム下部(JAW)、スルーボルトは用意されていない。これらを自分で着せ替えられればもっと楽しくなるのだが、カスタムしたければOAKLEYにオーダーするか、パーツを自分で探すしかない。
アイコンとスルーボルトにスコッチカルを貼って色を変えてみた
■価格
国内正規品は値段が高いが、並行輸入品を通信販売で購入すれば1万円以上安く買える。しかも、ノーズパッドを交換すれば国内正規品と同じになるのでかなりお得だ。ただ、OAKLEY JAPANによる一年間の保証を受けられない点には注意したい。
■最後に
OAKLEY RACING JACKETは、デザイン、レンズ性能、フィット性、ヘルメットとの相性など、どれを取ってもレベルが高く本当に良い買い物だった。特にレンズの性能は抜群。改めてOAKLEYは良さを感じた。これから先もKASK Vertigoと共に大活躍してくれるだろう。
価格評価→★★★☆☆(並行輸入品の通信販売はお得な価格)
評 価→★★★★★(完璧)
<オプション>
年 式→2013年
カタログ重量→29g