購入価格 ¥コンビニ定価160円(税込)
馬鹿野郎!!
お前ら、黙って見守っていればプロテインがおいしいとかまずいとか・・・
自転車乗りにとって、プロテインとはそんなことじゃないだろ!!
たとえいかなるまずいプロテインがあろうとも、それに立ち向かい、打ち勝ちながら己の心身を練磨していく、そういうことだろ!!
しかしこんなことを言っている俺だが、実は恥ずかしながらこの俺も1年前のある事件まではお前らと同じ考えだった。
どうやらこの事件に言及したからには、俺の暗い過去ももはや隠すわけにはいかない流れのようだな・・・
あれはつい最近のことだ。
今年も英彦山サイクルタイムトライアルの時期が近づいてきた俺は、
連日の激しいトレーニングのためにプロテインを購入しに近所の薬局にやってきた。
新製品らしく見たこともないプロテインが棚に並んでいる様子は俺の心を浮き立たせた。
俺「たんぱく質100パーセントか、ためしに買ってみるか。」
俺はその新製品を購入すると、そのままいつもの峠に向かった。
俺は英彦山序盤で形成される先頭集団での走りを想定して、ギアを50×21にセットし、両手で下ハンをがっちりと握った。
デヤァァァーーーッ!!
俺の気合が上死点を越え、下死点に達するそのたびに重低音の気合が山々にこだまする。
どうやら今日もしっかり筋肉を追い込むことができたので、
さっき買ったプロテインをボトルに入れ、滝の水とともに飲み干そうとした。
だが、次の瞬間、口の中になんともいえない苦味が広がり、俺の違和感は限界頂点に達した。
俺「ブッフォ!なんだこれは!!とても飲めたもんじゃねーな!ゴミ箱はどこだ?」
そこに、おもむろに登場した謎のガリ・・・やせた自転車乗りが近づいてきた。
謎の自転車乗り「すいません、捨てるんならそれいただけないでしょうか?」
俺「フハハハハハ!あげるよ貧乏人!」
俺は、まずいハズレのプロテインをつかんでしまい、口直しのためにやむを得ず帰りにコンビニでプロテインバーを買うことにした。
ベイクドチョコレート味で牛乳とも相性バッチリ、そのなめらかな口当たりと味は絶妙で、
プロテイングルメの俺の舌を満足させるに十分な味だった。
俺「ガハハハハハ!やっぱりプロテインはウイダーのベイクドチョコレート味に限るぜ!!
それにさすがプロテインの働きを強めるEMR(酵素処理ルチン)28mg配合!
筋肉の付き方が違うぜ!あの激マズプロテインとは大違いだぜ!!」
そんな出来事があって、やがて時が過ぎた。
俺はたまたま、またいつもの峠であの謎の自転車乗りと出会う。
だが、もはやガリ・・・やせた面影はなく、体つきが以前とは比較にならないほど、
別人と見まごうほどのマッチョにバルクアップされていたのだ。
俺「ば・・・ばかな・・・こんな短期間の間にそこまでバルクアップするとは・・・
お前だいじょうぶか・・・何かやばい薬にでも手を出したんじゃないのか・・・」
そこでその男はおもむろに俺を剛腕パンチで吹っ飛ばして言ったんだ。
「馬鹿野郎!
体を作るのはプロテインの味ではありません!
どんなにまずいプロテインでも体を作ることに支障などありません。
むしろ、まずい味に耐えることによって体だけではなく精神力も同時に鍛えられるのです!
そう、それはまさに坂を上るときに、傾斜の負荷に抗ってギアを軽くしなければ、
大腿四頭筋やハムストリングスに苦痛を感じるが、それに耐えることによって筋肉がバルクアップされるのと同じことです。
私はあなたがベイクドチョコレートの美味を堪能している間、あえてまずい味に耐えることによって、
あなたよりひとまわりもふたまわりも大きく精神力がバルクアップされたのです。
そしてその精神力がトレーニングの効果に差をあけたのです。」
俺は未熟だった。
プロテインに味は関係ない。
いや、むしろまずいプロテインに果敢に立ち向かっていく行為そのものが、己の心身を練磨するのだ。
------------------------------------------【要点をまとめます】------------------------------------------
コンビニではあまたのプロテインバーやゼリーが売っているが、その中でも「私が一番好きな」プロテインバーです。
大抵の場合、私は牛乳200~300mlと合わせます。
たんぱく質はウイダーin バープロテイン(ベイクドチョコ)に10g、牛乳300mlに10g含まれ、合計20g摂取することになります。
細かいことを言うと、粉末やバーの姿で売られているプロテインの多くは「ホエイプロテイン」と呼ばれる、
乳の中から吸収の早いものだけを抽出したものが用いられており(本商品は大豆たんぱくもミックスされている)、
それに抽出前の姿である牛乳(吸収の遅いカゼインを多く含む)を混ぜるのはナンセンス、という見方もできます。
しかし、ジムでのウエイトトレーニングのようにオールアウト直後のゴールデンタイムに摂取するのは難しいし、
私のようなヒルクライムトレーニングをしている者の場合、ある一瞬にオールアウトするというよりは
数十分、ある程度長い時間をかけてするものだし、たんぱく質の吸収もゆるやかでいいと思っています。
今年の春から、ヒルクライムトレーニングの後下山したところにあるコンビニで
これを食べるのが習慣化しています。
その後半年くらいを経て現在、目前に勝負レースを控えている所なのですが、例年より体重が1kgほど軽く仕上がっています。
トレーニング量、生活習慣、加齢などを含む自分自身のコンディションなど、他の要因をそろえることなど不可能なので、
あくまで印象であり、たんぱく質の摂取を強化しただけが原因、と帰着することはできないと思いますが、
筋肉量が微増することにより脂肪燃焼の効率が上がったか、
筋肉の回復が早くなったことで練習効率が上がったのではないかと思っています。
総じて、コンビニで買える入手性の良いたんぱく質サプリメント。
「私はこれを食べて筋肉量が1kg増えました」だの「これのおかげで彼女ができました」だの体感することはないし、
「これだから良い」という他社製品との優位性を感じることもありません。
味が気に入ればGOだ!
【特徴】
・コンビニ定価税込160円、薬局など安いところでは110円まで見たことがある。
・コンビニでの取り扱い率は、50%ほど。
○おいしい。
○しっとりしているため、水がなくても喉に引っかかったりむせたりすることはないだろう(とはいえ水分と一緒に食べたい)。
△チョコレートで包まれているため、バックポケットなど高温になるところだと溶けて表面がべたつく。
そのため、安いところで買いだめしておいて、家から持っていく・・・ということは、しづらい。
価格評価→★★★☆☆(まぁ常食してもいい値段)
評 価→★★★★★(回復、筋肉強化のための良い補給食)
蛇足ですが、ウイダーin バープロテインには他にバニラとナッツがあり、これらはウエハースタイプです。
ウエハースタイプは上の「表面が溶ける」弱点がない代わりに「表面が砕ける」という弱点があります。
私の場合、バックポケットに入れておいたら、表面が割れて破片がパッケージの底にたまっていました。
(口の上で逆さまにしてトントントン・・・ってして完食しました)