購入価格:気になったら最後
荒波渦巻く毎日をどうにかこうにか乗り越えてやっとたどり着く週末。
たとえ自分の体型に合わなくともタイトなウェアを羽織り、時に家族や友人をも巻き込み、玉の汗と満面の笑みを浮かべ、ホビーサイクリストが街へ山へ河川敷へと繰り出す。初心者向けでも十分高い自転車と、専用のウェアはモチベーションの起爆剤。例え他のサイクリストに何十回も抜かれようが、たとえ腹が突き出ていようが、愛車もウェアもぶっちゃけ自己満足であろうが、構うものか。
さて本題。
シンプルなモノトーンも多々あるとはいえ、夏物のサイクルジャージは明るい色使いが主流。豊富なバリエーションに、ついつい迷ってしまう。ウェア類の中でも特に値段が張るヘルメットやシューズは、おいそれと使い回しが効くものでもないが、それに比べて比較的回転が速いと思われるジャージについて、自己流ながらカラーコーディネイトの一提案を挙げてみようと思う。尚、美術やデザインの専門知識はほぼ皆無ゆえ、そこンとこは堪忍してや。
始めから上下揃いでデザインされているレーサーレプリカであれば、比較的安価、かつ理想的なバランスが取れたカラーリングにもなろうが、「コスプレ」的な薫りが大変香ばしく漂い、「こっぱずかしい」という方も多かろう。ただ、たまの楽しみとして、そこそこ洒落たデザインの服で機嫌よく走りたい人がいてもおかしくはあるまい。
【まずはじめに:黒レーパンは万能選手】
レーパンやズボンは、たいていのショップに置いてある「黒1色」があれば間違いはあるまい。多少引き締まって見える効果もある…はず。
聞くところによると、かつてはプロの世界で「レーパンは黒1色に限る」とか何とか規定されていたというので、自然とジャージもそれと合うようなカラーリングが主流となるであろう事は、想像に難くない。自ずとジャージは下記の2パターンで選択することになる。
【基本パターンは2つだけ】
1.上下同色スタイル
主張しすぎない組み合わせ。黒でそろえれば着痩せ効果も期待でき、シャープな印象を醸し出す。
但し、あまりに真っ黒すぎると、特に早朝や夕方以降、車からの視認性が多少低下する恐れがあるので、下写真のような、後身頃に明るい色、もしくは反射材があしらわれているジャージにするのが良いだろう。
2.上下色分けスタイル
ジャージのベースカラーは、ヘルメットや自転車のフレームに近い色など、「自分の色」を定めて選べば楽である。
個人的には、サイドパネルの色分けがない=身頃と同色のほうが、ウェア上下でメリハリができ、「尻切れ」感とでも言おうか、「別物の寄せ合わせ」感を感じない。
【差し色について】
何らかの差し色や、胸元を走るクラシカルな帯またはグラフィックプリントなどは、ジャージに花を持たせる要因だ。
配色の度合いは、「メインカラー>>>白など薄い差し色>>>>>濃い差し色(アクセント程度)」の割合。差し色はできるだけ2~3色に抑えるとメリハリが出る。
【番外編】
なお、究極のコーディネイト法として、「デザインオーダー」という手がある。
往々にして、一定以上の共同購入者を募る必要がある。多くの場合は仲間で着用するのが前提なので、同意さえあれば少々アバンギャルドなデザインでも「こっぱずかしさ」が多少軽減されるかもしれない。
尚、自分で1から描き起こすのは極めて難しく、業者や仲間と話し合いながら幾度も修正を入れていくべし。
こんなカタチで程よく自己満足の世界を楽しむのも、また乙なものである。
価格評価:★☆☆☆☆~★★★★★(人それぞれ)
評価 :★★★★☆(選ぶ楽しみ、羽織る楽しみ、走る楽しみ。ただしウェア代は結構高くつく)
余談 :写真撮影時、必死で腹を引っ込めていたのは内緒である。