購入価格 ¥完成車付属(別途購入だと15540円らしい)
馬鹿野郎!
どいつもこいつも「チェーンがさびついた」とか
「パンクしたから新しい自転車を買う」とか自転車をぞんざいに扱いやがって・・・
自転車しかり!家電製品しかり!!
「故障したら修理するより新品を買った方が早くて安い」というのは日本社会の抱える様々な病気の根っこなんだよ!
どうやらここまで放言してしまったからには、俺の過去の体験を話さなければ納得がいかないだろうな・・・
あれは俺がGIOS AIRONEに乗って、愛宕「珈蔵」あたりにさしかかったときのことだ。
プシュウゥゥゥーーーッ!
自転車乗りのモチベーションをどん底に突き落とす気の抜けた音が、西区と早良区の境い目あたりの空に響き渡る。
パンクだ・・・
おもむろに俺は自転車を停めると、パンク修理に取り掛かった。
ズゥーーーン
クイックレリーズを外し、フレームから後輪から外すと、圧倒的な鉄の重量感が重く俺の右腕にのしかかる。
このA CLASS AKX R2.0 後輪は、スプロケ込みで怒涛の1500g。
俺が休日に使う は前後輪合わせても1500gに満たない。
それに比べると、この表面から真の髄までギッシリと詰まった感のある鉄の塊の重さが際立って感じられる。
重さを味わうようにA CLASS AKX R2.0 後輪を握った右手を軽く前後にゆすりながら、俺はサドルバッグを開けた。
しかし・・・走りなれた通勤の道だけだからと、迂闊にも俺はその日予備チューブを持っていなかったのだ。
俺は修理をあきらめ、予備チューブを求めていったん家に帰ることにしたのだ。
ゴリゴリゴリゴリ・・・
つぶれたタイヤで、ホイールをゴリゴリ言わせながら家へ向かう。
すると、ちょうどそこで豆腐を売っていた初老の男が声をかけてきた。
謎の初老の男「あんちゃん、そんなことしたらホイール傷んじゃうよ。
押していった方がいいよ」
俺「いいんです、この方が押して歩くより速いし、そんなに高いもんでもないし・・・」
言い終わらないうちに謎の初老の男の目が眼光鋭く豹変し、
Tシャツからのぞく右腕の上腕二頭筋がびりびりと引き締まっていく。
見る見るうちに太くたくましくパンプアップした右腕で放った圧倒的破壊力の右ストレートが俺の顔面を襲った。
ドゴォォォーーーン!
俺は自転車とともに空高く吹っ飛ばされ、冬至の近い冷え冷えとした空気の中を高々と舞った。
謎の初老の男「馬鹿野郎!
お前は自転車乗りなのに、自転車の扱い方をその値段で決めるのか!
その車輪は値段こそは安くとも、雨の日も風の日も、真夏の灼熱の太陽に焼かれても北風と雪に凍てつこうとも、
お前を支えてくれた仲間ではないのか!!」
俺は愕然とした。
「勝敗を分けるのは自転車ではなく、エンジン」
「クロモリでアディクトを抜く」
などと威勢のいいことを吹聴しながら、俺は心の奥底では自転車差別をしていたのか―――
俺は地面に叩きつけられるまでの僅かな一瞬の間に、幼い頃おじいちゃんから聞いた話を思い出していた。
俺「じぃじー、じぃじーはどうして傘張り職人になろうと思ったの?」
おじいちゃん「つよし、これは職業ではなくて『内職』じゃよ」
壊れたら新しいモノを買えばよい―――
豊かなモノに囲まれて、俺の心は知らぬうちに貧しさに侵されていたのだ。
この謎の初老の豆腐売りは、俺のそんな心根を見抜き、一喝してくれたのだ。
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要点をまとめます。
【巡航性能】
★★☆☆☆(重い。だからといって維持がラクとも思わない。ちゃんとまっすぐ走る。変なクセはない)
【初速・加速】
★★☆☆☆(重い!剛性は充分に感じる)
【上り性能】
★☆☆☆☆(重い!!!)
【下り性能】
★★★★☆(安定。)
【ブレーキング】
★★★★☆(何の不満もない)
【耐久性】
★★★★☆(約4000km、ほぼ全て固定ローラーで使用。今のところフレなどの不具合はない)
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価格評価→★★☆☆☆(←あえて・・・買う?)
評 価→★★☆☆☆(←完成車付属専用ホイールでしょう)
<オプション>
年 式→2009
実測重量 約1500g。スプロケ込み