Point One Racing Podium Pedal

追記

5月頭からゲレンデシーズンが始まり、ウエットからスーパードライまで一通り使用したので、これでひとまず一連のレビューの締めくくりとさせて頂きたい。


前回のレビューから半年経過後の右(ドライブサイド)ペダルはこんな感じ。やはり地面に擦ったり飛び石が当たったりで目立つような傷も出来てきている。中でも印象深い傷がアクスルが露出している部分の中央辺りにある深い傷で、なんと飛び石がアクスルとボディの間に引っかかってペダルが一瞬回らなくなってしまった。確かに丁度良いサイズの石がぴったり入り込めばそうなるのは想像できるが、これは限りなく低い確率でしか発生しないので問題無いだろう。

構造上外側のベアリングの耐久性はあまり良くないだろうと思っていたが、現時点ではガタは無い。時々僅かにガタが出るのだが、アクスルを固定しているボルトを締め直すとすぐに直る。メンテナンスに関しては、シールドベアリングなのでダストシール周りを定期的に掃除するぐらいで良いだろう。ベアリングの回転は全く問題なし。1回目に触れた回転の渋さはやはり意図的なもので、大ベアリングに接しているOリングを取るとスムーズに回転するようになった。ただ、足を離した時に勝手に回って縦踏みすると危ないので、敢えて渋い状態(メーカーの謳い文句通り)で使用している。

ベアリングハウジングの出っ張りは当初少し気になっていた時期があったのだが、今は慣れたのか特に違和感も無くなった。寧ろ、この出っ張りに合わせて足を置く癖ができたせいか、他のペダルを使うと足をどこに置くべきか一瞬悩んでしまう事がある。Q-Factorが余程狭い人でなければ基本的には問題ないと考えて良いだろう。また、非常に薄いペダルだが、これに慣れると20mm程度の厚いペダルを踏むと非常に違和感があり、かなり不安定に感じる。低重心化や安定性を考えると、この薄さは非常に大きなメリットになる。

結論としては、薄さや重量を考慮すれば、非常に優秀なペダルであると言えるが、人によってはハウジングの出っ張りが気になる場合があるので、そこは確認してから購入した方が良い。

価格評価→★★★☆☆
評　　　価→★★★★☆

ちなみに、願わくばグリップ増加の為にセンターにもピンを設置して欲しいところだったが、2014モデルのプロトにはしっかりセンターピンが追加され、形状も若干変更されているので、よりグリップを重視するならもう少し待った方が良いだろう。詳しい写真は以下のリンクに載っている。
http://www.sicklines.com/2013/04/20/2014-point-one-racing-podium-pedal-prototype/

追記

まとめとして3rdレビューを書いたが、その後すぐにベアリングが砕けてしまい、使用不能になった。


ハウジング内側、3個あるうちの手前のベアリングが爆発。使用はできるがガタが出ており、このまま使用すると残りの2個も砕けるのは時間の問題と思い、一時使用をストップ。

普通ならベアリングを交換すれば万事解決なのだが、純正ベアリングリムーバブルツールとリペアパーツセットは入手困難かつ高価であり、また壊れるかもしれない事を考えると探し出して購入するのはあまり気が進まなかった。そこで、ひとまず6mm六角レンチでベアリングを打ち出した所、サイズは10x6x3で汎用品であることが分かったので、国内で探してNSKのもの(SMR106ZZ)を購入してみた。価格は1個220円程度とさほど高くない。

左の3つがNSK製、右が純正

圧入はどうするか悩んだが、やはり6mmの六角レンチで慎重に打ち込むことにした。幸い慎重に作業したお蔭かベアリングの回転は問題なく、ガタ等も無いので大丈夫だろう。

今の所問題なく使用できているが、これから使っていく中でまた同じような症状が出る可能性はあるかもしれない。壊れた原因は直接は分からないが、ベアリング自体が不良品だったか、シャフトがしなって1個に圧力が集中したかのどちらかだと考えている。前者であればひとまず日本製のベアリングに交換したので大丈夫だと思うが、後者の場合は定期的に同じ症状が発生する可能性がある。

形状や薄さはかなり気に入っており、良いペダルなのは確かだが、体重を支えるパーツに不安を抱えたままというのはあまり精神衛生上宜しくないため、来シーズンも使うかどうかは考え中。

価格評価→★★★☆☆
評　　　価→★★★☆☆