購入価格 ￥
Fenixと言えば、やや高めの価格ながら、高性能なLEDフラッシュライトで有名であるが、
数年前に発売されたL2Dというモデルが自転車のライトで使うのに静かなブーム？を呼んだのは記憶に新しい。
筆者もその口で、自分でマウント方法を工夫して使っていた時期がある。
そのFenix社が自転車用ライトとして初めて出したものが、このBT20(兄弟モデルでBT10というモデルもあり）である。
パッケージには、ライト本体、ハンドルバー取付け用ラバー3サイズ、バッテリーケース、バッテリーケースカバー、
延長コード、ヘルメットマウントが入っている。
ハンドルバー取り付けはラバーバンドで留めるタイプであるが、ライトが120g程度と軽く、前後方向も短いため
リジッドMTBでオンロードを100kmほど走ったが、ずれることは無かった。
バッテリーや充電器はパッケージに含まれておらず、自分で用意しなければならない。
18650サイズのリチウムイオン電池を2本もしくはCR123Aリチウム電池を4本使用する。
兄弟モデルのBT10のバッテリーケースは単3電池を4本使用のタイプでBT20にも使えることになっており、
確認が取れていないが、入力電圧5~12Vに対応していることになる。
大きさはCATEYE社のEL540と比べ、長さ2/3、高さ2/3といったところで、リフレクタのカバー部分もかなり小さい。
LEDはCree社のXM-Lが使われている。BINは公開されていないが、ニュートラルホワイトなので、T4かT5と思われる。
電源ボタンは本体上部にあり、クリック感は良好。厚手のグローブをはめたままの操作も可能である。
長押しでONとなり、Low/Mid/High/Turboの4段階切替。ダブルクリックで点滅モードとなる。
このモードパターンは、すでに同社のフラッシュライトを使ったことのある人には馴染みのものであろう。
点滅パターンはちょっと変わっていて、早い点滅と遅い点滅が交互に繰り返される。
電源ボタンはバッテリーインジケータも兼ねており、残量50%以上は緑、20%以上で赤、
それ以下で赤点滅となるのだが、現在HighやTurboモードでは電池残量にも関わらず赤になってしまう
問題があり、その対策のために正式な販売が遅れているようだ。
私のものはHighでは赤にならないが、Turboモードでは電池残量が50%以上あっても赤になってしまう。
ランタイム＠明るさはメーカー発表で2600mAH容量の使用で、
Low 21時間@100ルーメン、Mid 6.5時間@300ルーメン、High 4時間@450ルーメン、Turbo 2時間@750ルーメン。
18650の単体セルは持っていなかったため、カメラ用の外部給電デバイスで使用した。
こちら結構古くて現在の実容量が不明なため実ランタイムは測定できていない。
新品の18650セルを入手したので、後日実際のランタイムを測ってみようと思う。
配光は、横方向の照射幅は広く安心感がある。また、ほぼ同じルーメン数の他のオフロード向けライトと比べ、
縦方向の明るさの均一な部分が長い。
これは独特のリフレクタ設計により、近場用スポットと遠方用スポットがあるためらしい。
たしかに壁を照らすと通常の円すい配光の中央スポットの下に弱めのスポットがあり、これが近場の明るさを補っている。
しかし、このライトの最大の長所はそのLEDの色であると思う。
ニュートラルホワイトはやや黄色味のある自然な白色で、白っぽすぎるライトよりも路面の状態が見やすい。
下の写真は左上Low、左下Mid、右上High、右下Turboでの照射具合である。
以前の他のライトと同じ場所で同じ露出にて撮影した。ペットボトルは縦が5m間隔で30m先まで並べてみた。
横は5m、15m、25m地点に中央から2.5mのところ。10m、20m、30m地点の横に並べなかったのは
単に足りなかったためｗ
メーカーのページでは幻惑機能があるように書いているが、上記のように実際にはほとんど円すい配光と変わりなく、
正面から見るとかなり眩しい配光である。以下の写真の2番目から下はおよそ150cmの高さから10m、20m、30m先から撮影したものである。
狭い道などで使うときは対向してくる歩行者や他の車両への配慮が必要であろう。
明るさや操作性をキープして、よりオンロードでの使用に配慮したライトもぜひリリースしてほしいところ。
価格→ ★★☆☆☆ （バッテリー、充電器込みで1万以下なら★４つ）
明るさ→ ★★★★☆ （オフロードダウンヒルでもない限り十分）
配光→ ★★★☆☆ （幅、長さとも十分で均一な配光だが、遠距離は得意でない）
総合→ ★★★☆☆ （リーズナブルな価格で、明るさは十分だが使う場所、使い方に注意が必要）
＜オプション＞
年 式→ 2012
実測重量→ 121g（本体＋ゴムリング） ＋ 201g(電池＋バッテリーケース＋バッテリーケースカバー)
