購入価格 ¥後述
※レビューと言うより、作成記/TIPSの類になってしまった。ご勘弁頂きたい。
FENIX L2D CEに代表されるLEDライトは、極めて明るく、自転車乗りの強い味方である。
一方で、その明るさは、対抗してくる歩行者、自転車には凶器にすらなる。
「眩惑」と言う言葉をご存知だろうか?「目が眩む」ってやつ。
「グレア」とも言うが、要するに不快感を生じさせるまぶしさのこと。
中でも「不能グレア」と言うのは極めて危険である。
以下、Wikipediaから引用させて頂く。
(引用開始)
不能グレア(Blinding glare) :
視野内の極端な高輝度部分もしくは極端に高いコントラストにより、網膜が順応不能となった状態。眼球内では入射光が散乱し、視界の把握が殆ど不能となる。
自動車のヘッドライト
夜間に自動車のヘッドライトを直接向けられた場合、瞬間的に不能グレアが生じる。特に暗闇を長時間歩いて目が暗順応している場合にはこれが起こりやすい。
(引用終了)
これはL2D CEのような、極めて明るいLEDライトでも起こり得る現象である。
歩行者(あるいは歩道を走っている時の対抗自転車)に対して、L2D CEをまともに向けるとどうなるか?
不能グレアが生じて、歩行者を一時的に盲目状態に陥らせてしまうわけである。
ライトを点灯/点滅させて、歩行者に存在を認識してもらうのは大切なことだが、過ぎたるは及ばざるが如し、と言うこと。
さて、さりとて自分の安全を考えると、明るいLEDライトは使いたいわけである。
無論、下向きに装着するのは当然のことである。水平照射なんてのは外道のやること。
でもそれだけでは足りない。
ではどうするか?それが今回のレビューテーマの「庇」。
一般的には、眩惑「防止」と言われるようだが、防止することは不可能なので、眩惑「軽減」庇としてみた。
無論、例えばL2D CE用の庇などは市販されていない。
先人達は色々と工夫をこらされている。
庇そのものをステンレスやアルミ板から手製する、ヘッド部を分解し庇を内蔵する、
ガムテープで上方1/4をマスクする(庇と同じ意味合いを持ち、スポット性が強くなる)等々。
自分も色々考えて、手間はかかるが効果も大きいステンレス板からの自作を行ってみた。
以下、自分流の作り方。今回の対象ライトはL2D CEだが、どんなライトでも同じように作れる。
ご参考までに。
近所のコーナンに行き、揃えた材料は以下。
・ステンレス板(久宝金属製作所 0.1mm×300mm×920mm SUS430)980円
・ホースクランプ(澤久工業株式会社 トライドンクランプHS8 11mm~25mm 2個入り)420円
あとは我が家にあった紙。
道具は以下。
・紙用ハサミ
・金属用ハサミ
・ラジオペンチ
・千枚通し
・ドライバー(ムダにPBw)
・定規
・カッティングマット(別に無くても構わない)
まず、紙を使って切り出すステンレス板のベース型を取る。現物合わせ。
ベース型を半分に折り、実際に切り出したい形に切る。適当w
開けば左右対称。
この型紙をベースとして、ステンレス板に千枚通しでケガく。
と言いつつ、千枚通しを用意したことを忘れ、そこらにあったシャープで書いているなんて内緒だw
大胆に切る。
切り出した結果。実際に作りたい形に対して、バンドクランプされる部分以外は、余分に切り出してある。
カドを落とし「折りしろ」を作る。
「折りしろ」を曲げる。これは指を切ったりすることへの対策。
アルミテープなんかを貼ってもいいと思う。
ただ、少量で安価なアルミテープって見たこと無いので、わざわざ買うのはどうかと思う。
ラジオペンチを使って適当にカーブを付けていく。適当で宜しい。
どうせバンドクランプした際に強制的に形作られるから。
カーブはそれをやりやすくする為の手段である。
あとは、ホースクランプを被せ、L2Dにマウントして完成。割とうまく出来た。
眩惑対策効果はどんなものかと言うとこんな感じ。右庇あり、左庇なし。
左をまともに食らったら、不能グレア発生=目が眩むこと間違いなしである。その点右なら大丈夫。
ちなみに、前に飛んでいる光は、上側がカットされている以外は変わらない。
庇内側もステンレスのままなので、何らかの反射はある筈だが、反射効果はよく分からない。
わざわざ奥方に歩行者になってもらってテストしてみたがw、やはり庇がある方が明らかに眩しくないとのこと。
それでいて、明るい何かが近づいてきたことは十二分どころか四十五分くらいに(なんだそれw)認識できる、
と言うことなので、効果は大きいようだ。
もちろん、こちら側には一切不都合は無い。前を良く照らしてくれる。
所要時間はのんびりとやって、2個作って1時間程度。
金額は自分の場合は980円+420円=1,400円なわけだが、ステンレス板は巻物の如く余っているw
ホムセンでマジメに材料選ぶとこんなものなわけで、恐らくこれ以上の金額になることは無い。
百均パーツなんかを上手く使えば、それこそ200円とかで出来るんじゃなかろうか?
確か、百均にもホースクランプがあったような気がする。
まぁ、必ずしも庇をつけろと言うつもりも無いが、歩行者のことを考えると、装着しておくパーツであると思う。
大した手間でも値段でも無いし、材料を揃えておいて、休日に雨が降って走れない、なんて時にのんびり作るのが良いのではなかろうか。
価格評価→★★★★★ 値段をどうこう言うパーツじゃないです。
評 価→★★★★★ 効果は確実にある。LEDハンディライト使い自転車乗りのマナーとして。
【注意】
基本的に長い方が効果はありますが、あまりに長いと、もしも自転車と人が衝突した際に「槍」となる可能性があります。
その辺は考慮の上で作成して下さい。