購入価格 wiggleで5.5ポンドくらい
馬鹿野郎!
「自分のこと『クライマー』なんて言ってる人いるけど、そんなに上りに自信があるのかな」だの、
「ヒルクライムレースで入賞してから言え」だの、
失敗したり、恥をかいたりするのが嫌いな傷つきやすいお子ちゃま野郎ばかりだな!
今から何事かを成そうという人がそんなメンタルでどうするんだ!
今は「一流」と言われている人でも、最初は笑われ、けなされ、いくつもの辛酸をなめて、それを乗り越えて大きくなってきたんだ。
どうやらここは、俺の体験談で正しい道を指し示してやらなければならない流れのようだな・・・
あれは俺がショップの走行会に参加し始め、山にも連れていかれるようになってきた頃のことだ。
当時のチームのエース格であり、また年齢と人格から走行会の世話役を任されていたひでおさんの声がこだまする。
ひでおさん「つよしくん、だいぶ走り慣れてきたみたいだけど、レースに出る気はないのかい?」
俺「俺みたいな貧脚がレースに出ても恥をかくだけです。もう少し鍛えてからでないと・・・」
その時だった。
カーブを曲がり木立の下に入ったところで、先行していた謎の自転車乗りが視界に入った。
その男はマイヨ・グランペール―――言わずと知れた山岳王ジャージ―――をまとっていた。
しかも足もとまで赤い水玉で固めている。
俺「どうやら上りに自信があるようだな!」
デヤァァァーーーッ!
俺の気合がこだまし、差がグングンと詰まり始める。
謎の男も明らかに俺に対抗意識を燃やしており、しばらく必死に食い下がってきたが、
ほどなく力尽きて後方に見えなくなってしまった。
勝利を収めた俺の心ない罵りの言葉がこだまする。
俺「ブハハハハハ!
あんな遅いのに、よく赤い水玉ジャージなんか着てられるよな!
恥ずかしすぎ!ププッ!!」
そんな出来事から1年ほどたったある年、ある程度鍛えた自信もできてきたので、
九州でも代表的なヒルクライムレースである「英彦山サイクルタイムトライアル」に出ることにしたのである。
レースの層は厚く、初出場の俺は当然入賞などには全く絡むことができなかったのだが、
表彰式で衝撃の再会を果たすことになる。
そう、表彰台に乗っていたのは忘れもしない、赤い水玉で固めた謎のしょぼ夫、その人だったのである。
俺は興奮の渦と化した体育館で、華々しい拍手とスポットライトにさらされた彼を呆然と眺めていた。
俺「馬鹿な・・・あのしょぼ夫が俺を追い抜いたというのか・・・なぜだ・・・」
その瞬間、体育館の外の「B級グルメフェア」でヤマメを焼いていた謎の初老の男の右腕が轟音とともにバルクアップし、
繰り出された右ストレートが俺の眉間を的確にとらえ俺は宙を舞った。
謎の初老の男「馬鹿野郎!まだ気付かないのか!
『人に見せるのはもう少し上手になってから』と言っている奴が大成したためしはないんだよ!」
朦朧とする意識の中、俺は幼少期ベッドの中でおじいちゃんがしてくれた絵本の読み聞かせを思い出していた。
おじいちゃん「『つれづれぐさ』。つよし、大物になろうと思ったら、失敗したり、恥をかいたりするのを怖れてはだめじゃよ」
そうなのだ。
かの文豪吉田兼好も著作「徒然草」の中で語っている。
「人に見せるのはもう少し上手になってから」などと言って、なかなか人前で本気を見せない者が大成することはない。
未熟で下手くそな頃から、上手くてベテランな人たちに混ざって、バカにされて恥をかいて、それでもそれを乗り越えて頑張ることが大切なのだ。
今は「一流」と言われている人でも、最初は笑われ、けなされ、いくつもの辛酸をなめて、それを乗り越えて大きくなってきたんだ。
俺に足りなかったのはトレーニングでもタイムでもない。
弱さも含めた自分自身をすべてさらけ出し、全力でもがくことだったのだ。
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【要点をまとめます】
サイクルスポーツ、マラソン、ジョギング、ランニングなど本格派アスリートのためのソックスブランドDE FEETの製品。
http://www.defeet-japan.com/index.htmlによると、現行モデルには赤い水玉柄はない。
でもwiggleにはあるぞ。
http://www.wiggle.jp/defeet/がんばれ日本代理店。
モデルチェンジがあってるかもしれないので定かではないが、1300円クラスのモデルかな?
私は靴下にはデザイン以外にこだわりがなく、定価1300円(推定)の靴下を履きながら
ユニクロの3足390円の靴下との違いを感じ取ることができない。
サイズはLGを選択。NIKE FREEの27.5cmを愛用している偏平足である。
足の甲はメッシュ状になっている。
・縫い目が当たるなど違和感は特にない
・土踏まずサポートは特にない
・すれ、痛みなどは特にない
・乾きが遅い、におう、などの悩みは特にない
・風通しがよく、夏向き。冬に履くとスースーする
・くるぶしまで保護してくれる
個人的には、自転車に乗る時の靴下は、くるぶしまで保護してほしい。
この商品は合格である。
総じて、自転車用途に求められる性能はきちんと満たしたファッションアイテム。
価格評価→★☆☆☆☆(国内定価だと。高い。)
評 価→★★★★★(この柄はプライスレス。)
あなたの自転車ライフにいろどりを添える一品。