購入価格 ¥25723 (3月27日Wiggleにて)
以前、I-Click Titan/Carbonを使って
ペダルを軽くするとここまで変わるのか!
と、感激してしまいました。
しかし、そのI-Clickは使用中に破損したため保証で返金になりました。
その処理をしてる間に使うペダルがなくなってしまうのでI-Click FiberFlexを買って間に合わせでずっと使ってきました。
しかし、ここにきてTimeが新しくペダルを出してくれました。
軽さの重要性を認識してるので当然狙うはTitanモデル。
Wiggleで取り扱いが開始した直後にIYHしました。
CBNのこれまで貰ったバウチャー貯めてて、まとめて使わせていただいたので私は一銭も払わずに手に入れることができました。
ありがとうございます。
さて、本題に・・・
結論から言いますと、個人的にはかなり良いと思ってます。
軽さや使い心地などは申し分ありません。
ただし、以前のI-Clickやその更に前のRXシリーズのペダルも使いましたが、かなりフィーリングが違っています。
前のモデルが気に入ってる方で買う場合は良く考えてからで良いと思います。
無理に飛びつかない方が良いと思います。
では、細かくレビューしていきます。
・軽さ
実測でペア153gでした。
カタログより若干軽かったです。
持ってみると恐ろしく軽いです。
本当にこれを踏んでいいのか不安になるくらいです。
しかし、今のところ大丈夫そうです。
この軽さは走ってみるとかなり実感できます。
I-Click FiberFlexは260gなのでペダルだけで107gも軽くなってます。
ホイールのリムなどの回転する部分の円周付近を軽量化すると効果が高いのは良く知られていますが、ペダルも同じです。
クランクをまわす回転運動の円周部付近にペダルはあるのでここを軽くすると効果が高いのでしょう。
とにかく高ケイデンスでまわすときに脚が軽く感じます。
ストレスフリーというか、何も無いような感覚すらあります。
買って最初は調子にのっていつもより高く回しすぎてしまうので注意が必要なくらいです。
・踏み面
踏み面のクリートとの接触面積はかなり大きくなっているようです。
あくまで増えているのはクリートとの接触面積なので、本体のサイズは実はそれれ程大きく変わりません。Xpressoの方が若干長く、横もほんの少し広いだけです。
踏め面の面積が大きくなってるのは外側へ向けてではなく、内側で、ちょうどクリートの中央付近で大きく増えています。
その証拠に2つを重ねて真上から写真を撮ってみましたが、下のXpressoが大きくはみ出るようなことはありません。
ただ、1枚目の写真を見てもらうと分かるようにXpressoは赤色のクリートとの接触する部分がI-Clickの銀色の部分に比べてかなり広くなってます。
そのため踏んだときの感触は大きく違います。
Xpressoの方が断然安定して、かつしっかりと力を伝えられてるように感じます。
そのせいか、I-Clickから変えた直後は脚に疲労がたまるのが早くなったように感じました。
I-Clickより多くの筋肉を使って力が逃げずに伝わるのでそれの反動だと思います。今は慣れましたが、最初は戸惑いました。
この踏み心地をZepherさんがForumsで”固定されたフラットペダル”と表現されてましたが、その言葉通りだと思います。
I-Clickなどに比べるとそれくらいの差が感じられます。
個人的に、I-Clickにはもう少しダイレクト感を強くというか、力をかけたときに力が逃げるような感覚を無くして欲しいと感じていました。
実際にプロからもこのような要望が多かったのでXpressoはこのように固定力などを強くしたという開発経緯があるそうです。
I-Clickとはかなり感覚が違いますが、私にとっては要望どおりになってくれたので、これはかなり良い感じです。
・固定力&フロート
これも少し変わったような感じがします。
固定力は強くなったようです。
リリースするときに必要な力も少し増え、音がバチン!とかなりしっかりとした硬質な音がなります。
そしてその固定力の強さが影響してかフロートも変化してます。
以前は、ウネウネと動くようなフロートでしたが、それは殆ど感じません。
固定力が強化されたことによりセンタリングの力もかなり強くなったように感じます。
確かにフロートもしますし、センタリングもあるのですが、前と比べるとフロートがなくなったような感覚すらあるくらいです。
あくまで推測なのですが、シマノの赤クリートや青クリートにセンタリングをつけたらこんな感覚になるのかな・・・と思ってます。
ここで気になるのが膝への影響。
Timeはあのウネウネ動くフロートとセンタリングで膝に優しいという話でしたが、私はそれでも膝の痛みは出てしまっていました。
ところが、Xpressoに変えてからは痛みが出ることはあるもののその頻度や度合は少なくなったように感じます。
あのウネウネ動くフロートで余計な力を逃がして、センタリングで常に正しい位置にクリートを矯正するので膝に優しいというのが今まででしたが、そうとは限らないと思います。
特にセンタリングは厄介で、正しい位置に保つというと聞こえは良いですが、実際はそれがいいとは限らないと思います。
人間は完璧な運動をできるわけではないので少し乱れた動きをしてしまいがちです。
また、フロートとセンタリングに甘えていい加減なセッティングで走ってもある程度は大丈夫だったりします。
しかし、それをセンタリングで無理やり直そうものなら膝などに常にひねるような力が働いてしまいます。
これが悪さをしてしまう可能性があります。
私の場合はフロートが余計な力を逃がすというより、無駄に力が逃げてしまい、脚や膝の動きが安定せず余計に乱れてしまい、それを今度はセンタリングが無理やり直そうとしていたのでそれがよくなかったのかも知れません。
Xpressoにすると固定力が強くなり、曖昧さが減りましたからセッティングを煮つめるのがやりやすく感じました。その結果、センタリングやフロートに頼らずに正しい状態にできるようになり、また固定力の増強から力も逃げにくくなったので脚の動きも安定したんだと思います。
実際、シマノやLOOKのペダルで全く稼動しない固定クリートを使う人も居て膝の痛みがあまりでない人も居ます。
本人に合うか合わないかの話なのかもしれませんが、今までのフロートやセンタリングが膝に優しいんだ!
というのは少し疑問に思ってもいいと思います。
それくらい違うので本当にお前はI-Clickの機構を引き継いだのか?と聞きたくなるくらいです。
ですが固定方法はI-Clickと同じなんですよね。
さらにはペダルの後ろ側を見るとちゃんとこのようにI-Clickのと書いてあるんです。
・キャッチの感覚
擬音で表現するとI-Clickは『ペチッ』って感じでしたがXpressoは『パチン!』としっかりとした感覚があります。
ペダルに足を乗せたら、ほんの少しの力でキャッチできたのがI-ClickですがXpressoは少し踏む動作を入れないとキャッチしてくれません。
そしてこれはXpresso12の特有の症状かもしれませんが、踏み面が常に一定の方向を向いてくれるわけではないのでブラインドキャッチが難しいです。
アクスルの回転がI-Clickに比べると少しだけ重かったり、本体の重量が軽すぎるからだとは思いますが、クランクをまわしてもアクスルが回転しないので踏み面の方向が変わってしまいます。
少し分かりにくいかもしれませんが、これは動画を撮ったのでご覧ください。(画質が悪いのはスマホで撮ったからなのでご容赦ください)
VIDEO
まずはI-Click。クランクを回すとアクスルのベアリングも回り、常に踏み面がリア方向に向いてくれます。
これならブラインドキャッチも非常にしやすく、ストップ&ゴーの多い街中でも安心です。
VIDEO
しかし、こちらのXpressoはこの通り。(撮影中にあまりにも回ってくれないので噴出しそうになりましたw)
アクスルのベアリングが回ってくれないので踏み面は一定の方向に向いてくれません。
これではブランドキャッチは難しいです。
ただ、これは前述の通り本体が軽すぎたりするからかも知れません。
もう少し重量のあるほかのモデルだと違うかもしれません。
また、ベアリングの回転ですがXpressoのベアリング回転が決して渋いというわけではありません。ガタや、ゴリゴリした感覚は全くありません。
スムーズに回ってくれますが、かなり中にグリスが詰まってるようでかなりねっとりとした回転抵抗があります。
グリスをたっぷり詰め込んだシマノのハブと同じ感じです。
乗ってたら軽くなるかと思いましたが、一応1000km以上はこれで走っても変わりませんでした。
まぁ変わってしまったらグリスが溶け出した可能性もあります。
Timeのペダルはユーザー側でのメンテナンスが殆どできないので、これは耐久性の事を考えると良いことなんでしょう。
でも、ちょっと使いづらい。
外すことがほとんど無いレースとかだと問題ないかもしれませんが、ロングライドや通勤で都市部を走る時は嫌ですね。
・見た目
これは好みの部分ですが、このエッジの効いたデザインはカッコイイと思います。
しかし面取りがされていないので角がかなりシャープになってるので危険です。
デザインとは言えちょっと危険なので少し角を丸めておいて欲しいです。
そしてI-Click TitanCarbonの時もそうでしたが、最高級モデルなのに何かチープです。
裏にはちゃんとMade In Franceとありますが・・・質感や仕上げは正直Made in TaiwanであるはずのI-ClickFiberFlexと大して変わりませんよ・・・
まとめ
今までのTimeペダルに比べると圧倒的に踏んだ感じがしっかりとしていてダイレクト感が強くなってます。
また、固定力も強くセンタリングも強いので以前のようなウネウネ動くフロートの感覚があまり無いのでそれを求めて買うのは無しだと思います。
現にTimeはI-Clickもまだ並行販売してます。
あのウネウネフロートを求めたり、あれが膝に優しいんだ!と考える人はこっちではなくI-Clickの方がいいと思います。
なので私はXpressoはI-Clickの後継機や上位モデルとは思いません。
2つはバリエーションの違いなんだと思います。
ダイレクト感を求めるならXpresso、フロートを求めるならI-Clickという分け方をした方が良いと思います。
私はXpressoの方が好きです。
ヒルクライムで踏んでいくときの安定感やダイレクト感が欲しくて、それがこっちの方が圧倒的に良いので。
そしてそれくらい使い心地が違うので、感覚が変わるのが嫌いな人は、練習は今までのI-Clickで、レース本番はXpresso12にしよう!などと考えてると痛い目を見ます。
えぇ・・・私ですよ。
軽さと安定感とダイレクト感の3点に特化させたペダルが欲しいならXpresso12を買う価値はあると思います。お値段ではDURAと殆ど同じですが、圧倒的にこっちの方が軽くなります。
高いですが裏切らないと思います。
唯一の不安は耐久性ですが・・・こればっかりはまだ何ともいえませんね。
今のところは問題ありません。
とりあえず、TitanCarbonを常用するのは勿体無いので安いモデルを買い足すと思います。
価格評価→★★★★★(今くらいの価格なら満足です。DURAと変わりませんし)
評 価→★★★★☆
<オプション>
年 式→ 2013
カタログ重量→ 155g(実測重量 153g)