購入価格 ¥50,000弱(工具除く)
【材料】
ハブ:Campagnolo Record (前後とも) 32H
リム:DT swiss RR1.1
スポーク:DT Champion 1.8 (291mmx16, 289mmx16, 281mmx32)
ニップル:DT真鍮 64個
【組み方】
フロント:ラジアル組み
リア:イタリアン6本取り
120kgfを基準(Rの反フリー側は60-70kgf)
【工具】
Minoura True Pro Combo
PARKTOOL WAG-3 リムセンターゲージ
PARKTOOL TM-1 スポークテンションメーター
PARKTOOL ニップル回し SW-0
Dura-Ace グリス
マイナスドライバー
つまようじ
【参考資料】
SKI JOURNAL社 『ロードバイクの科学』
有限会社サイクルメンテナンス ホイール組みの達人 ver1.0
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つい先日長年やってみたかったものの敷居が高い感じがして遠ざけていたホイール組みをやってみたところ、体験として大変おもしろかったし完成したホイールも思わずニヤニヤしてしまうほど素敵な乗り心地に仕上がったので、必要ないのに2セット目を組むことにしました(笑)
で、前回はマヴィックのオープンプロで組んだのですが、今回はリムをDT swissのRR1.1に変え、スポークも2.0ではなく1.8(15番手)に変更しました。ハブは同じくカンパレコード。ちなみに前回の成果はこちら↓
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=3721&forum=30いきなり結論ですが、やはり手組みは最高です。すっかりハマっています。オープンプロとどちらが良いか? それは答えられません。どちらも大変大変良いリムだと思います。ただ傾向は少し違うような気がします。オープンプロのほうがマイルドで優しい、少しフワフワした乗り心地。RR1.1はシャキシャキしていて、軽快な加速感があり何か勝手にヒョンヒョン進んでしまう感じです(身体が後方に置いていかれるような妙な感覚を覚えます)。オープンプロは身体との一体感みたいなものが大変気持ちよいです。あるいは彼女が編んでくれた愛情のこもった毛糸のセーターや手袋のようです。どちらが良いとは言えません。RR1.1のほうがなんとなく現代的なリムのような気もします(何が現代的かと言われると困りますが)。
この傾向の違いをより体感すべく、最初120kgfを基準に組んだRR1.1を150kgf弱程度までテンションを上げてみました。すると反応性が一気に上昇、かなりレーシーな味付けになりましたが、反面、私が大変気に入った「手組みっぽい感じ」が少し薄らいでしまったので、こっそり慎重に120kgfまで戻しました(ブラスニップルでヨカッタ。。)。
オープンプロはDT champion 2.0スポークで組みましたが、こちらはどうせなら違うものを試してみようと1.8にしてみました。また、組み方もフロントはラジアルでやってみました。乗車感のシャキシャキ加減、軽快な感じはスポークの太さや組み方も関係あるのでしょうか? 因果関係はわかりません。他の方の意見も聞きたいところです。
フロントホイールはラジアル組みのほうがタンジェント組みよりもスマートで現代的に見えるのだろうなと思っていましたが、組みあがってみると、32Hのラジアル組みはかなりクラシックな雰囲気。クロモリバイクが明治時代の自転車みたいな外観になってしましました。だがそれまた良し。
なおRR1.1には一つ短所がありました。短所と言っては何ですが、組み立てにくい! ニップルをハメ損なうと、リムの中にカラカラと音を立てて落ちてしまいます。つまようじ必須です。最初、一個中に落としてしまった時は取れなくなったらどうしよう、ホイールが回転する度にカラカラ音がするんだろうな、ベルが不要になるのかな、などと馬鹿なことを考えましたが、リムをくるくる回すとお祭りで景品を当てる時のあのガラガラした装置から玉がぽんと出てくるみたいに、落ちてきました。ただし32H中、31Hまでスポークを入れてしまった後にニップルを落としてしまうといくらリムを振ってもなかなか出てきてくれなくなるので注意したほうが良さそうです。なお、オープンプロの場合はハトメがしっかりニップルを包んでくれるのでこういう心配はありません。初心者で手先が器用でない人、イライラしがちな人にはオープンプロをおすすめします。
また、スポークも2.0のほうが組み立てという観点からは楽だったように思います(私の場合、1.8は少し捩れることが多かったので頻繁になじみ出しをする必要がありました)。
DT swissのロゴが赤とシルバーのステッカーで貼ってあるのもカッコ良いです。ただしオープンプロのステッカーはさらにカッコ良いです。見る角度によって色が変わります。
手組み初心者の方でオープンプロとDT swissと迷ったら、どちらを選ぶべきか? 勿論正解はありませんが、オープンプロのほうが組み立ては簡単でした。価格はRR1.1のほうが1000円程度安いようです。どちらも「これが手組みのホイールか、いいものだ!」という悦びを味わえます。ただ、手組み未経験の方にとってはオープンプロのほうが衝撃的かもしれません。他の方も意見も聞きたいところですが・・・・
なお、私はこのRR1.1ホイールをスチールのバイクで、オープンプロをアルミのバイクでメインに使用することに決めました。
どうですか皆さん、梅雨で自転車に乗れない季節はホイール組みに挑戦してみては如何ですか。楽しいですよ!
価格評価→★★★★★ シロッコやRacing 3より明らかにコストパフォーマンスが良い
評 価→★★★★★ 2ペア目の手組みホイールなのでより短時間で上手に出来たので。フレは0.2mm以内で収まった!