購入価格 ¥178,000 (新品フレーム代)
今回は全て、余ってたパーツを使用したので、実質は¥0です。
始めの方は思い出話なので、レビュー自体を読みたい方は飛ばしてください。
去年の夏だった。目標とするレースのために私はトレーニングに励んでました。
体力筋力ともに実っていき、後はコンディションを整えながら心拍機能を鈍らせないように高ケイデンスを維持する練習をしていました。
が、その時に私の目の前にトラックが侵入してきました。回避行動をとったものの間に合わず・・・そこで私の記憶は無くなってます。
結局、トラックと衝突し私は脊椎圧迫骨折の大怪我。愛車のDE ROSA TEAM 2007年モデルは大破しました。後で、事故現場で助けてくれた人に聞いたことなのですが、事故直後に路面に転がっていた私は起き上がって自転車の方に向かおうとしていたようです(記憶がないだけかもしれませんが無意識だと思います)。自転車の状態が気になったんだと思います。
助けてくれた人は脊髄損傷の危険があったため起き上がらないように指示して、私を救助してくれたようです。あの時、脊椎が折れてるのにもし起き上がって再び転倒してたらおそらく脊髄を損傷してしまい自転車はおろか一生歩けなくなっていたでしょう。救助をしてくれた方の英断には感謝してもしきれません。
結局はドクターヘリで九州の病院まで運ばれ、手術を受け奇跡的に脊髄の損傷を免れて再び歩き、自転車にも乗れることになりました。ただ、一時的とは言え下半身が動かなくなった影響から足の筋肉が全てなくなってしまい、歩けなくなりました。そのせいもあって愛車の状態を確かめることができたのは事故から3週間後です。
3週間後に、見舞いに来てくれた親父が愛車を持ってきてくれました。私がこんな状態だったので、おそらくは大破してるだろうと想像はしていましたが、それでも淡い期待は持ってました。しかし、現実は想像通りで大破していました。フレームは折れ曲がり、完全に使用不可能でした。その時点で、この自転車は、自転車としては終わってしまいました。
その後は、新しいフレームに乗り換え、このDE ROSAは自分への戒めとして部屋に飾られてました。しかし、それは自分への意味を除けば、ただのオブジェやインテリア・・・もっと酷く言えばゴミでしかなく埃を被ってました。
※ここからようやくレビュー本編です
これでは行けないと思い。このフレームの再利用を考えました。最初はなんとか修理しようとしたものの、アルミの素材特性を考えると自転車としての再利用は不可能なので他の道を探しました。そこで思いついたのが振れ取り台です。
自転車本体は、ひっくり返してブレーキシューを目印にすることで簡易的な振れ取り台になります。幸い、このフレームは事故を起こしたもののセンターはずれてませんし、ブレーキマウント部分も無事でした。なので家に余ってたパーツを利用しながら少し手を加えました。フレーム利用型なので700C専用ですが、今のところ700Cのバイクしか持ってないので問題無いです。
完成したものはこちらになります。
使用したものは
・フレーム DEROSA TEAM 2007(事故により大破)
・フォーク 純正フォーク (カーボンコラムにヒビあり ジャンク品)
・ヘッド 純正品 (ストック品)
・ブレーキ BR-5600 (ストック品)
・ハンドル プロファイルデザイン ブルホーンバー (ストック品)
・ステム プロファイルデザイン H2Oステム (ストック品)
・シートポスト EASTON EC70 (ストック品)
・シートクランプ KCNC ロードライト クロモリボルト (ストック品)
・ブレーキワイヤー 不明MTB用ブレーキワイヤー (ジャンク品)
です。全部余ってたもの、ジャンク品です。なので費用は一切かかりません。全部、新品で用意しようとしたら多分20万くらい必要ですwww
単にこれらをつけただけでは使い辛いので若干いじってます。
まずはハンドル部分。本来のブルホーンバーの取り付けと上下を逆さまにしてます。これはそうした方がひっくり返した時に地面との接地面積が増えるため安定性が上がるからです。
シートポストは後輪を組むときに、高さを調整することができます。サドルも取り付けると安定性が更に増す可能性もありますが、現在の手持ちのサドルでは逆に不安定になってしまったのでつけてません。
振れ取りをすると気にキモになるのがこのブレーキです。これのブレーキシューを目印に振れを取っていきます。様々なリムの幅に対応するためにブレーキワイヤーをかなり長めに残してます。幅広いリムで、レバーを開放してもはまらない場合などはワイヤーの固定を外してその後、調整します。ブレーキワイヤー自体はワイヤーのタイコがアジャスターボルトに直接引っかかってます。大雑把に追い込む時はレバーを使用しても良いのですが、厳密に追い込む場合はアジャスターボルトを回して、シューを寄せていきます。この方法だと標準では両側からシューが接近していきます。片側から振れをとっていきたい場合は、片効き用のボルトでセンターをずらすことで対応します。またフロントは振れ取りかなりやりやすいですが、リアはブレーキの位置が悪く少しやり辛いです。
フレーム自体を使用して振れ取りするので簡単ですがセンターを確認しながら組むことができます。できれば、使用する前にはきちんとセンターの出たホイールを用意して、ブレーキの位置を校正してから使用するとより正確になります。現状では縦振れは横から見てブレーキシューとの位置を見て判断しなければならないので取りにくいですがここは、また改修していこうと思います。実際に使用してみましたが、そこまで問題にはなりません。
今後改修できそうな問題としては縦振れの問題と、ハンドルの固定、重量です。
縦振れは前述の通り。ハンドルの固定は、安定性を増すためですが動くことはそれはそれで便利ですから任意でロックしたり解除したりできるようにしたいです。
また重量は、これもホイールを組むときの安定性に関わります。最も、軽いこと自体は一つの利点でもあります。軽いので持ち運びが楽です。また、しまう時に壁のフックに吊るすこともできますので意外と場所をとりません。ちなみに実測2980gです。MINOURAの簡易振れ取り台よりかは重いです。(あちらは2.6kgだそうです)
まとめ
家にジャンクのフレームがあるなら是非このような活用を検討してみてはいかがでしょうか?大なり小なり、そのフレームへの想いがあるはずです。自転車の本質は道具です。なので、自転車ではなくとも道具として使用してあげるのは悪いことではないはずです。私の場合は事情が事情なのでそうではなかったのですがジャンクのままだと家族から見ても、ゴミでしかないかもしれません。しかし道具になれば話は別になる可能性があります。フレームがお洒落なこともあって家族からは結構評判です。
自転車としては復活できませんが、まだまだこれからの自転車ライフをこのDE ROSAと過ごしていこうと思います。多分、DE ROSAも喜んでくれてるはずです。
価格評価→★★★★★(タダですよー!新品でつくろうと思ったらもはやマイナス評価ですがwww)
評 価→★★★★☆(実際にホイールを組んだ感想として、悪くないです。この後の改修があるためマイナス☆1)
<オプション>
実測重量 2980g