購入価格 ¥300くらいw
パワーLEDを使っているのにプラスチック筐体というのは、熱に弱いLEDを虐めているようなもの(現行のEL520はSSC P4を使用しており、最高動作保証温度は85℃である)。
一応内部には放熱板が付いてはいるものの、プラスチックに囲まれていては熱の逃げ場が無い。
当然、連続使用すればオーバーヒートを起こす。
どうにかしてLEDを冷却してやらなければ、点灯しなくなる可能性も大いにある。
さて、どうする?
なんの事はない。外に熱を移してやればいい。
・・・と、前置きここまで(長っ
その外に熱を移す方法ですが、私は「ヒートパイプ自然空冷式」を提唱します。
まず、ヒートパイプについて。
ヒートパイプとは、ヒートシンクよりも速やかに熱を逃がす事ができる放熱部品。
材料は主に銅パイプが用いられ、真空状態の内部にはウィック(毛細管)が備えられ、そこに作動液(水やアルコール、代替フロンなど)を少量封入した物全般を言う。
その変態パイプの下方を熱源にあてがい、上方を冷却する。
と、下では液が蒸発し、上に来ると蒸気が冷やされるので、当然ながら凝結する。
冷やされた液が下に来てまた蒸発しry(実際は全てが同時に起こっている)。
つまり、単に大きなヒートシンクを外部に追加するより、全長8cm程度のヒートパイプを折り曲げてつけてやった方が放熱は早くなるのではないか?
と言う事でやってみた。
材料:
・アルコール(作動液として)
・銅パイプ(Φ3)
・はんだ
・放熱グリス
・耐熱接着剤
使用工具:
・ラジペン
・ニッパ
・はんだごて
・Φ3.1のドリル
・シリンジ
今回、ウィックは省略しました。そこまで放熱速度が速くなくても、実用になるので・・・。
まずパイプの片側を密封する。ラジペンか何かで圧着し、はんだを盛れば完了。
次。内部にアルコールを満たし、こてで沸騰させながらwこれまた圧着。そして速やかにはんだを大量に盛る(そして削る)。
さて、ブツが出来たらライト本体も改造する必要がある。
キャニスター(制御基板が収まっているケース)を、ヒートパイプが通る位置だけ切り取る必要あり(パイプに当らなければOKです)。
EL520の放熱板裏にヒートパイプが強圧せざるを得ない位置を狙ってヘッドに穴を開け、接触部に放熱用のシリコングリスを盛り、ヒートパイプを穴から突き刺し、位置が決まったら耐熱接着剤で接着しましょう。
写真のブツはかなり汚いですが、試作品なので問題なしw
さて、効果の程は・・・。
おお、まだ点けて1分しか経ってないのにパイプが熱いwww
因みに、10分後は触れないくらい熱くなりました。
30分後も変化がなかったあたり、それなりに計画は成功したと判断できる。
触れないくらい熱いという事は、つまりはそれだけ熱が発生している事と同義。
そして、その熱がしっかりと外部に来ている。
その熱が今まで内部にこもっていたと考えると、とっても恐ろしいと思う。
価格評価→★★★☆☆(成功して300円、失敗した場合、樽1個と同じ価格となる)
評 価→★★★★☆(走行しなければ効果なしw)
蛇足
万が一作動液が漏れて(ヒートパイプとして機能しなくなって)も、乾かしておけば外部ヒートシンクとして継続使用できます。。。